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第四楽章 中部日本吹奏楽コンクール
特訓だ。
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昼休みになり雨宮は教室で写真と睨めっこしていた。この男子生徒どこかで見たような気がするが誰だったか。
「なんだその写真。」といきなり後ろから声をかけられた。
「うわーーーー、びっくりした、なんだよ。」
「いや、こっちだってびっくりしたわ。」
「なんだ小林かよ。驚かすなよ。」
「ははは。まぁいいや一緒にご飯食べない?」
「おっおう。いいけど。」
「じゃあ椅子だけ持ってくるわ。」と小林が椅子を取りに行く。
「見られてないよな、あの写真。」とボソッと呟き、写真をポケットに入れる。
いつのまにか小林は椅子に座って雨宮の机に弁当箱を置いて食べ始めていた。
雨宮も小林に続いて食べ始める。
「そういえば吹けるようになった?」
「うーん。まぁ50%かな。難しいんだよな。多分、初心者で始めてたら吹けないな。金子なんか練習終わり死にそうになってるもん。」
「愛斗も大海くんも大変そうだけどね。」
「まぁ経験者が引っ張らないとな。そういえば小林ってソロあるんだよな。」
「あるけど野末先輩が吹いてるよ。指名制だし。もし、オーディションあるならやりたいけど。」
「ソロ吹きたいんだ。」
「僕じゃなきゃダメなんだ。フルートやってるならソロは誰もが吹きたい。」
「ふっ。小林ならいけるよ。中部日本じゃなくても八月の全日本なら、、、」
「全日本じゃあ遅いんだよ。早く吹きたい。」
小林の言葉は嘘がなく裏表のない真っ直ぐな言葉だった。
「雨宮くん、特訓しようよ。」
「えっ。特訓?」
「僕らは絶対全国へ行く。そのためには一年生も強くならなくちゃ。」
「わかった。まぁ小林には教えてもらうばっかりになると思うけど。」
「教えるのも練習になるから一石二鳥だ。」
中部日本吹奏楽コンクールまで3週間。
最後まで気を引き締めなくては。
「なんだその写真。」といきなり後ろから声をかけられた。
「うわーーーー、びっくりした、なんだよ。」
「いや、こっちだってびっくりしたわ。」
「なんだ小林かよ。驚かすなよ。」
「ははは。まぁいいや一緒にご飯食べない?」
「おっおう。いいけど。」
「じゃあ椅子だけ持ってくるわ。」と小林が椅子を取りに行く。
「見られてないよな、あの写真。」とボソッと呟き、写真をポケットに入れる。
いつのまにか小林は椅子に座って雨宮の机に弁当箱を置いて食べ始めていた。
雨宮も小林に続いて食べ始める。
「そういえば吹けるようになった?」
「うーん。まぁ50%かな。難しいんだよな。多分、初心者で始めてたら吹けないな。金子なんか練習終わり死にそうになってるもん。」
「愛斗も大海くんも大変そうだけどね。」
「まぁ経験者が引っ張らないとな。そういえば小林ってソロあるんだよな。」
「あるけど野末先輩が吹いてるよ。指名制だし。もし、オーディションあるならやりたいけど。」
「ソロ吹きたいんだ。」
「僕じゃなきゃダメなんだ。フルートやってるならソロは誰もが吹きたい。」
「ふっ。小林ならいけるよ。中部日本じゃなくても八月の全日本なら、、、」
「全日本じゃあ遅いんだよ。早く吹きたい。」
小林の言葉は嘘がなく裏表のない真っ直ぐな言葉だった。
「雨宮くん、特訓しようよ。」
「えっ。特訓?」
「僕らは絶対全国へ行く。そのためには一年生も強くならなくちゃ。」
「わかった。まぁ小林には教えてもらうばっかりになると思うけど。」
「教えるのも練習になるから一石二鳥だ。」
中部日本吹奏楽コンクールまで3週間。
最後まで気を引き締めなくては。
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