あの音になりたい! 北浜高校吹奏楽部へようこそ!

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第三楽章 新生北浜高校吹奏楽部

先輩たちによるパート会議

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「じゃあ横山ちゃんが一年生見てくれてる間にやっちゃおうか。」と篠宮先輩。

「そのために集まってもらったんだけどね。ここにいない内山くん、野俣、市ノ瀬さん、時田くん、名瀬には木管部長、金菅部長、パーカッション部長が伝達お願いね。
よし、起立。」と中畑先輩。

本校舎の2–A。一年生の合奏に参加しているメンバー以外がここに呼ばれていた。

パートリーダー会議。
通称パーリー会議とかそんな感じでよばたりもする。要するに最高意思決定機関なのである。

中畑先輩が司会進行を務め篠宮先輩が書記係。もう1人の副部長原田先輩が部長のサポートでついている。

「よろしくお願いします。」と部員全員が返事をする。

「さてとじゃあいよいよ六月の初旬にもう大会が迫ってるんだけどみんなわかるよね。」

「中部日本吹奏楽コンクールですよね。」

「そうそれそれ。よくわかったね。睦月くんさすが!」

「通称中日吹いやいや去年僕らも出たんで。知らないじゃあ済まされないですよ。そんなことより早く進めてください。」と二年生のトランペットの睦月先輩が返事する。
もう1人のトランペットの市ノ瀬凛が一年生の方へ行ってるためこちらに参加している。

「ははは。まぁ忘れてたとは言わせないからね。とみんなを睨む。」

部員全員が一瞬で寒気を感じる。部長のたまにこういう目が1番怖い。

「さて中部日本吹奏楽コンクール。知っての通り東海地区の高校が集まる大会ね。全国大会まではないけど9月に東海大会がある。
私たちは北浜高校は、」

「去年県大会銀賞。」とみんなつぶやく。

「はぁー」とため息をつく。
それもそのはず中部日本吹奏楽部コンクールはほとんど金賞を取っておらず突破できないでいる。

「六月の中日吹。これが終わったら全日本吹奏楽コンクールもある。中部日本吹奏楽コンクールもある。全国行くぞ。絶対金賞とろうよ。」

「簡単に撮れたら苦労しないっすよ。」
と日明先輩がつぶやく。

「絶対とる!」と同じ学年のファゴットの縦石先輩が威圧する。

日明先輩はしゅんとなってしまった。


「まぁまぁともかく。そのためにも一年生が10人入ってくれたから。みんな上手いからね。みんなもオーディション頑張らないとだめだよ。」と

フルートの野末先輩が日明先輩をかばう。

「いやいやそれ慰めになってないですから。」と日明先輩はダメージを喰らう。

「じゃあ予定表配るから、みんなで決めること決めていこう。」と中畑先輩が仕切る。

北浜高校は強くない。実力もそこそこだ。
しかし上手い一年生が入部してくれた。

このメンバーなら全国に行ける。
そして栗本先生もいる。

環境は整っている。

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