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プロローグ 最後のコンクール

これから何をするか、

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「雨宮!ちょっといいか!」
放課後、給食も食べ終わり担任の林先生に呼び出しをくらった。
くらったという言い方は失礼だが呼び出されたのだ。

部活も引退し11月になりすっかり秋風を感じる季節になっていた。なぜ呼び出されたのかというとあのことしかない。




「雨宮!進路希望届け書いてなかったぞ。お前行きたい高校とかあるのか?お前の成績だったらもう少し頑張れば上位の高校も狙えなくもないぞ。」

担任の林先生が自分にまっすぐ向いて聞いてくる。流石にまだ考えてないと言えるはずがないので、冗談まじりに返答する。


「いやーー!台風は進路決まってていいですよね。そういえば今年の10月は台風こないですねーーーー。」

その瞬間お腹に強い衝撃まるでボクシング選手の強烈パンチをお見舞いされた。痛い、、。

「真面目に聞け!前はあんなに吹奏楽に熱中してたのに。吹奏楽部の強い高校とか興味ないのか?」

「別に吹奏楽はもういいですね。やりたくないですよ。もう好きじゃなくなったので!俺は楽しくやれればいいんですよ!」 

林先生はジロっと上目でこちらを見る。

「好きなことを楽しくやるのは嫌いなことも我慢しなくちゃできないよ。楽しくやれればいいなんてのは子供の言うことだ!」

「先生だって結婚してないのにつべこべ言われるのは俺だっていやですよ。」と聞こえないようにいったのだが二発目のパンチが腹に刺さった。

「痛いなぁ、、。泣」

「まぁ私は吹奏楽部の副顧問だ。それに君の担任でもある。最後まで面倒見るのは義務教育の務めだ。そうだ。確か君にオススメの高校を紹介してあげようと思ったんだ!」

「はぁ、、、」ため息まじりになんでこの人は俺ばっかり見てくれるんだろう。まぁいい先生なんだけど。

「雨宮!人は何かやらなくちゃいけないことがあるはずだ。高校3年間なんてあっという間だ。楽しいことたくさんあるぞ!」





そんなことを話しつつ進路という誰も好きじゃないこの言葉。自分の将来なんて中学生の自分がわかるわけないだろ。タイムマシンなんかあるわけないだろと不満を募らせつつ、
進路先を決める雨宮洸なのだった。
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