Words of love 〜αとΩ番の誓い〜

浅葱

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蜜月の終わり

減退

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ーside 理ー

3日目を境に急激に発情ヒート状態に陥る回数が激減したが、それでも日に2、3度陥る事が続いた。
初日の様にお互いに貪る程に互いの体を求める事はなかったが、寝起きと就寝前に陥った時は執拗に求めあっていた気がする…。
段々と普通の時間が増えて来ると、真琴はオペの事が気になるのか必然的にオペの様子を録画したDVDを見るためにテレビ画面に向かう時間と縫合、結紮の練習に取り組む時間が長くなった。

時には、スマホで誰かと電話で話している事も増えてきた。
英語で話しているあたりから推察して、アメリカ時代の同僚か?と思えば、キャロライン教授だったり、Saegusa medicalのスタッフだったりして、それなりに俺も楽しませてもらった。
キャロライン教授との電話では、オペ記録の動画を送って貰いたいと頼んだ序でに俺の論文の話もしてくれて、もうすぐ学会の審査で承認が出る予定で、承認が出れば無論研究への協力は惜しまないとの嬉しい報告も頂けた。

「理さん、発情ヒートが落ち着いたら、休み期間中でもSaegusa medicalに一度行きませんか?勿論、奏先生も誘って…ですけど?3D-MICSの実機に一度触れておきませんか?僕は、何度か経験はあるのんですが流石に久しく触ってないので感覚取り戻したいのもあるんで、付き合っていただけると嬉しいんですけど…」

俺の肩に頭を預けながら真琴から提案された。

「うちの大学では、3D-MICSはまだ導入してないからその機会が得られるなら、有難いな…。永瀬くんのオペをその手法で行う様になれば学長も前向きに今後の導入を検討してくれるかもしれないし、上手くいけばうちの系列病院の公開オペという事にすれば手術費用を病院が一部負担できる可能性もある。永瀬くんには、術前の時期に担当医と指導医の2人が抜けるという事態で、精神的な負担が無きにしも非ずだからそのあたりは俺が上手くフォローしてご家族の負担軽減という事でも、返させていただける様に動いて見るよ…。」

と伝えた。
俺は早速、奏に連絡をとり永瀬くんの現在の状態を確認し、3D-MICSでのオペについて意見を聞いた。
奏での意見は、患者にとって負担が少ない事がなによりだが、3D-MICSの操作についての不安を指摘された。
真琴からの提案を伝えれば、出来れば俺以外にも手術室の師長さんである山科さんも同行した方がいいかもしれない、と提案された。
器械出しの看護師さんの先を見極めて次に何が必要かの判断は、手術時間や出血量などにも大きく関わって来る。
山科師長は、下手な研修医よりも知識も技術もある看護師さんなので、同行してもらって機器を大まかにでも把握してもらっておいた方が良いのでは?という事だ。
真琴に伝えれば、こちらもあっさりと了承し、4人で実機を体験する予定で調整する運びとなった。
山科師長には、奏が伝えてくれる事になり近い内に研修目的の出張扱いでの同行のお願いをねじ込む事となった。
実際の3D-MICSでのオペの様子のDVDを、2枚焼き回し、奏と山科師長に事前に見てもらっておいた方が良いかもしれないと、真琴が言い勤務終了後に奏が急遽うちに取りに来る事となった。

奏がDVDを取りに来た際に、最新の永瀬くんの検査結果を一緒に届けてくれ食い入る様に見ていた真琴…。

その日の夜に発情ヒート状態を呈し体を求めあったが、その日以降、真琴が発情ヒート状態に陥る事は無くなった。
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