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初めての行為
異変
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不眠気味になった頃からだろうか、僕は身体の怠さと火照りを感じる様になってきた。
不眠によるストレスだろうと考えていたが、引越しを終えてストレスが解消されたはずなのに一向に改善する兆候が見られない。
思い余って、隣人であり指導医の理先生に相談した。
ホルモン剤の内服を始めて2週間ほど経っているので、ホルモンバランスが改善されたことによる症状の可能性があるので一度、舞先生の診察を受ける様に…と言われた。
永瀬くんの手術の予定も決まっているので、体調を崩したくはなかった僕は、翌日救命の医局に居た舞先生の元を訪ねた。
症状を伝えたら、勤務終了後の19時以降にもう一度診察をさせて欲しいと言われ、19時を廻った頃に舞先生のPHSを鳴らし、どこに行けば良いか確認した。
聖心大学付属病院のΩ外来に居ると言われ、外来に急いで向かった。
外来は常夜灯が灯っているだけで、薄暗く、唯一舞先生が居るΩ外来だけに電気が付いていた。
外来のドアをノックして入ると、
「誰もいないから安心して入って。検査の手技の練習をする為に居残りをするって言ってあるから、誰も来ないわ。」
と言われた。
採血をした後に、お腹のエコー検査をしただけで、舞先生は
「うん。薬が順調に効果しだしているわね。今まで、ホルモン療法をしていなかったから、比較的早くに改善してきている見たいね。まだ、数値的には安定したとは言い難いけど、良い兆候よ。」
と言い、身体の怠さと火照りはもう暫くしたら落ち着く事を教えてくれた。
御礼がてら食事に誘ったが、理先生と共同研究している論文を書くための論文の読み込みが後少しで終わるから、それをやっつけちゃいたいから、また誘ってね…と、言われ僕は怠い身体を引き摺って、病院をタクシーで後にした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーside 理ー
自宅でのんびりと1人論文の読み込みをしていた俺の元に、けたたましい着信音が鳴り響いた。
今日、真琴にΩ外来を再度受診する様に伝えたと舞から連絡があったのでその結果報告だろう。
スマホを通話状態にさせると、舞の声が聞こえた。
「真琴先生が担当する手術の予定日まで後どのくらい?」
突然聞いてきた。
「2週間後だな。それがどうした?」
いきなりの質問に驚いた俺は、質問で返した。
「さっき、真琴先生が帰ったわ。ホルモン値や症状から推察して遅くても2~3日うちには発情がくると思うわ。出来るだけ、側を離れない方が良いと思ったのと、手術に支障がなさそうで安心したわ。ただ、患者さん側は、主治医とその指導医が1週間も不在になるのは不安だろうけど…。」
と返された。
舞に言われていた、近い未来…がもう目の前に迫っている、という事が告げられた。
「舞、ありがとう。患者の方の事は、俺がなんとかする。奏の力も借りてだけどな…。」
と返し通話を終えた。
早めに、舞の所に行かせて診てもらって良かった…。
来るべき近い未来の為に、準備を始めた俺だった。
不眠によるストレスだろうと考えていたが、引越しを終えてストレスが解消されたはずなのに一向に改善する兆候が見られない。
思い余って、隣人であり指導医の理先生に相談した。
ホルモン剤の内服を始めて2週間ほど経っているので、ホルモンバランスが改善されたことによる症状の可能性があるので一度、舞先生の診察を受ける様に…と言われた。
永瀬くんの手術の予定も決まっているので、体調を崩したくはなかった僕は、翌日救命の医局に居た舞先生の元を訪ねた。
症状を伝えたら、勤務終了後の19時以降にもう一度診察をさせて欲しいと言われ、19時を廻った頃に舞先生のPHSを鳴らし、どこに行けば良いか確認した。
聖心大学付属病院のΩ外来に居ると言われ、外来に急いで向かった。
外来は常夜灯が灯っているだけで、薄暗く、唯一舞先生が居るΩ外来だけに電気が付いていた。
外来のドアをノックして入ると、
「誰もいないから安心して入って。検査の手技の練習をする為に居残りをするって言ってあるから、誰も来ないわ。」
と言われた。
採血をした後に、お腹のエコー検査をしただけで、舞先生は
「うん。薬が順調に効果しだしているわね。今まで、ホルモン療法をしていなかったから、比較的早くに改善してきている見たいね。まだ、数値的には安定したとは言い難いけど、良い兆候よ。」
と言い、身体の怠さと火照りはもう暫くしたら落ち着く事を教えてくれた。
御礼がてら食事に誘ったが、理先生と共同研究している論文を書くための論文の読み込みが後少しで終わるから、それをやっつけちゃいたいから、また誘ってね…と、言われ僕は怠い身体を引き摺って、病院をタクシーで後にした。
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ーside 理ー
自宅でのんびりと1人論文の読み込みをしていた俺の元に、けたたましい着信音が鳴り響いた。
今日、真琴にΩ外来を再度受診する様に伝えたと舞から連絡があったのでその結果報告だろう。
スマホを通話状態にさせると、舞の声が聞こえた。
「真琴先生が担当する手術の予定日まで後どのくらい?」
突然聞いてきた。
「2週間後だな。それがどうした?」
いきなりの質問に驚いた俺は、質問で返した。
「さっき、真琴先生が帰ったわ。ホルモン値や症状から推察して遅くても2~3日うちには発情がくると思うわ。出来るだけ、側を離れない方が良いと思ったのと、手術に支障がなさそうで安心したわ。ただ、患者さん側は、主治医とその指導医が1週間も不在になるのは不安だろうけど…。」
と返された。
舞に言われていた、近い未来…がもう目の前に迫っている、という事が告げられた。
「舞、ありがとう。患者の方の事は、俺がなんとかする。奏の力も借りてだけどな…。」
と返し通話を終えた。
早めに、舞の所に行かせて診てもらって良かった…。
来るべき近い未来の為に、準備を始めた俺だった。
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