Words of love 〜αとΩ番の誓い〜

浅葱

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新たな生活

寝不足の原因と引越し

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ーside 理ー

真琴が永瀬くんの主治医になって3日目頃から頻繁に、眠たそうにしている姿を目にする様になった。
時々欠伸もしている。
気になって、

「真琴先生、寝れてない?」

と聞くと、答えをはぐらかされ続けていたが、流石に1週間も続いたのでそろそろ業務に支障を来たしかねないと判断し、週末論文のことで話があるから、と理由をつけてマンションへ誘った。
通いの家政婦さんに頼んで、2日分の食材を適当に買って来てもらい夕食だけ作ってもらっていたので、話の前に食事を済ませてから本題の核心に触れた。

「真琴先生、流石に1週間寝不足状態が続いてるみたいで、永瀬くんの手術の事もあるからこのままじゃ執刀医を変更しなくてはいけないかも知れない…」

と、半ば脅しの様な聞き方をすれば、

「いや、ちょっと姉夫婦の…」

と、口を濁した。
真琴先生が言うには、お姉さん夫婦が第二子の子作りに専念していて、夜中に盛り上がっている声が聞こえてしまい寝ようにも寝れなくなり、目が冴えてしまって明け方になって短時間の睡眠状態になっている、と言うのだ。
それで、そろそろ本格的にヤバくなってきたので、俺に何処かマンションでも紹介してもらおうと相談しようと考えていた所だったそうだ。

「そんな事早く言えばよかったのに。ウチの空き部屋を使ってもらっても構わなかったし、何ならウチの隣が今なら空いてるからそこ紹介しようか?」

と言えば、

「理先生、ぜひ隣の部屋、紹介してください…」

と泣きつかれた。
直ぐにコンシェルジュに連絡を取り、隣室の内見をさせてもらえる手配とついでに契約に関する手配も済ませると、

「これで、安心して眠れます…。荷物も実家から動かせます…。」

と、感謝された。その日は、ゆっくり眠れる様に客間をあてがい真琴をゆっくり休ませた。
翌日には、内見と契約を済ませ、晴れて真琴は俺の部屋の隣人になった。

「直ぐに引越しするなら、ベッドや家電製品なんかの、大物は早めに手配しておいた方がいいから。」

と、土曜の午後から家具店や電気屋を巡った。
こっちの方が良いんじゃないか?とか言ってまるで新婚のカップルの様に、買い物をした。
大きなものは宅配をしてもらう様に手配し、一部は当日に配達できるとの事で夜にはそこそこ住める環境になっていた。日曜には、ほとんどの大型家具も搬入を終えた。
まだ、実家からの荷物の引っ越しの準備もあるので、火曜に有給を当てがってやり、本当に火曜の夜には真琴が隣人になったのだった。
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