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Ωの性
結果
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ーside 真琴ー
あれっ?何だかふわふわしてして夢見てるみたいだ…
そう感じていたが、徐々に目が覚めて来た。
左腕を見ると、留置針が刺さっていて点滴をされている。
足元の方でガサガサ、ガチャガチャと金属音がしている。
「あのぁ~、舞先生?」
恐る恐る声を出せば、
「あ、真琴先生目が覚めた?ちょっと待ってて、洗浄済ませちゃいたいから…」
と返事があり、流水の音が聞こえた。
暫くして、カーテンが開き舞先生がやって来た。
「気分悪く無い?」
と聞かれ
「大丈夫です。痛みとかも無いし…」
と返事をした。
「点滴、もう抜いても良さそうね。針抜いたら、検査着脱いで暫く診察室のベッドで休んでて。検査結果を伝えるけど、司馬先生達には同席してもらう?」
確認をされたので、
「そうですね。同席してもらってた方が今後の事もありますし良いでしょうね。」
と返した。舞先生は、留置針を抜きながら、
「解ったわ。司馬先生には私からここに戻って来る様に連絡を入れるから、真琴先生は休んでて。」
と言ってくれた。
舞先生がカーテンの向こうに行ったのを確認して、ベッド状態になった内診台から立ち上がりボクサーパンツを履いて検査着を脱いだ。ズボンを履くと、足元にしっかり布地がある幸せを感じた。
ドアを開けて診察室のベッドに横になって休ませてもらっていると、舞先生がやって来た。
「真琴先生、理先生の論文の共同研究者に参加したんだって?あの論文、私も共同研究者なのよねぇ~。これから顔を合わす事が増えると思うから宜しくね。」
と、言われた。聞けば、共同研究者入りを承諾して直ぐに同じ共同研究者達にグループLI○Eで連絡をしていたそうだ。麻酔自体は30分程経てばほぼ覚醒するそうだが、まだ何処と無くぼーっとした感じが残っている。
理先生達は、センター長を勤めているお兄さんの所に行っていたらしく、もう少し話にキリが付かないそうで戻るには少し時間がかかると言われたそうだ。舞先生が、
「司馬先生達が帰って来たら起こすから、少し休んだら良いわ。私は、隣の診察室で論文読ませてもらうから何かあったら声かけて。」
と、言い診察室のカーテンを閉めて行った。
どのくらい眠っていただろうか…、気付くと目の前には理先生が心配そうな表情で僕の顔を見ていた。
「あ、真琴先生目が覚めたみたいね。」
舞先生がデスクから振り返って言う。時計を見れば、30分程眠っていた様だった。
「すいません。」
と僕が言うと、
「大丈夫よ。理先生達もついさっき戻って来たばっかりだし。真琴先生は、悪く無いわよ。」
と舞先生が悪態をつく。
「じゃ、検査結果を伝えるわね。」
と医師の顔付きになった。
僕は、ベッドから起き上がり、椅子に座る。
「簡易の血液検査データだから正確な値は後日聖心に届く様に手配するけど、ホルモンの数値はやはり若干低めね。抑制剤の影響もあるかも知れないから、抑制剤を変えて服用方法も変えてみようと思うの。このままだと、突然の発情を繰り返す恐れがあるわ。そうね、月曜日には薬を揃えて奏に渡しておくわ。飲み方も、奏に伝えておくから間違えない様に飲んで見て。それと、今服用している薬は、今日から休薬しておいて。もしもの時のために、緊急抑制剤を渡しておくから自分で打って。即効性を求めるなら静脈注射が好ましいけど、皮下注射でも効果はあるわ。多少、効果が出るまで時間は掛かるけども、内服よりは断然早いから。」
と言い、箱に入った緊急抑制剤の注射キットを2箱引き出しから取り出しデスクの上に置いた。
「分かりました。」
と返すと、今度はパソコンを操作し、モニターの画面に超音波と内視鏡の画像を出した舞先生。
「ちょ、舞、お前超音波と内視鏡の検査までやったのかよ!」
ちょっと怒り気味に奏先生が食ってかかった。舞先生は、
「奏先生、真琴先生は今まで検査っていう検査を受けてなかったの。発情後の緊急抑制剤投与後48時間がΩの子宮が降りて来ているリミット。必要な検査を受けてもらって、問題があれば適切な治療をするのが医師の務めですもの。これから先、もし真琴先生に『番』が出来たとして、子供が出来なかったらどうするの?まぁ、子供が出来なくても問題なければそれは番同士の自由だけど、きっと自分の子供を抱きたいと思うはずだわ。だから、それが叶う様に治療をするために必要と判断したの。真琴先生も、了承の上で検査は行っているから問題はないわ。」
と答えると、奏先生は、
「そうか…」
と言い押し黙ってしまった。
「超音波と内視鏡検査の結果は、ホルモン値が低い事も関連してるかも知れないけど、少し未熟な感じね。これは、ホルモン剤の服用で改善できると思うから心配いらないわ。ただ、ホルモン剤の服用でさらに発情の周期が乱れる事があるから気をつけてね。他は、特に問題はなかったわ。」
と説明をしてくれた。
「舞先生、ありがとうございました。」
頭を下げると、
「いえいえ、何度か今後も検査をする必要があるから、主治医として経過は見させてね。」
と言われ、僕は頷いた。
「今日は、これでおしまいよ。静脈麻酔してるから今日は念のため車の運転と飲酒は控えてね。」
と言われ、机に置かれた緊急抑制剤を手にした。
「あ、理先生はちょっと残って。少し、論文のことで聞きたい事があるの。」
と舞先生は理先生を呼び止めた。
あれっ?何だかふわふわしてして夢見てるみたいだ…
そう感じていたが、徐々に目が覚めて来た。
左腕を見ると、留置針が刺さっていて点滴をされている。
足元の方でガサガサ、ガチャガチャと金属音がしている。
「あのぁ~、舞先生?」
恐る恐る声を出せば、
「あ、真琴先生目が覚めた?ちょっと待ってて、洗浄済ませちゃいたいから…」
と返事があり、流水の音が聞こえた。
暫くして、カーテンが開き舞先生がやって来た。
「気分悪く無い?」
と聞かれ
「大丈夫です。痛みとかも無いし…」
と返事をした。
「点滴、もう抜いても良さそうね。針抜いたら、検査着脱いで暫く診察室のベッドで休んでて。検査結果を伝えるけど、司馬先生達には同席してもらう?」
確認をされたので、
「そうですね。同席してもらってた方が今後の事もありますし良いでしょうね。」
と返した。舞先生は、留置針を抜きながら、
「解ったわ。司馬先生には私からここに戻って来る様に連絡を入れるから、真琴先生は休んでて。」
と言ってくれた。
舞先生がカーテンの向こうに行ったのを確認して、ベッド状態になった内診台から立ち上がりボクサーパンツを履いて検査着を脱いだ。ズボンを履くと、足元にしっかり布地がある幸せを感じた。
ドアを開けて診察室のベッドに横になって休ませてもらっていると、舞先生がやって来た。
「真琴先生、理先生の論文の共同研究者に参加したんだって?あの論文、私も共同研究者なのよねぇ~。これから顔を合わす事が増えると思うから宜しくね。」
と、言われた。聞けば、共同研究者入りを承諾して直ぐに同じ共同研究者達にグループLI○Eで連絡をしていたそうだ。麻酔自体は30分程経てばほぼ覚醒するそうだが、まだ何処と無くぼーっとした感じが残っている。
理先生達は、センター長を勤めているお兄さんの所に行っていたらしく、もう少し話にキリが付かないそうで戻るには少し時間がかかると言われたそうだ。舞先生が、
「司馬先生達が帰って来たら起こすから、少し休んだら良いわ。私は、隣の診察室で論文読ませてもらうから何かあったら声かけて。」
と、言い診察室のカーテンを閉めて行った。
どのくらい眠っていただろうか…、気付くと目の前には理先生が心配そうな表情で僕の顔を見ていた。
「あ、真琴先生目が覚めたみたいね。」
舞先生がデスクから振り返って言う。時計を見れば、30分程眠っていた様だった。
「すいません。」
と僕が言うと、
「大丈夫よ。理先生達もついさっき戻って来たばっかりだし。真琴先生は、悪く無いわよ。」
と舞先生が悪態をつく。
「じゃ、検査結果を伝えるわね。」
と医師の顔付きになった。
僕は、ベッドから起き上がり、椅子に座る。
「簡易の血液検査データだから正確な値は後日聖心に届く様に手配するけど、ホルモンの数値はやはり若干低めね。抑制剤の影響もあるかも知れないから、抑制剤を変えて服用方法も変えてみようと思うの。このままだと、突然の発情を繰り返す恐れがあるわ。そうね、月曜日には薬を揃えて奏に渡しておくわ。飲み方も、奏に伝えておくから間違えない様に飲んで見て。それと、今服用している薬は、今日から休薬しておいて。もしもの時のために、緊急抑制剤を渡しておくから自分で打って。即効性を求めるなら静脈注射が好ましいけど、皮下注射でも効果はあるわ。多少、効果が出るまで時間は掛かるけども、内服よりは断然早いから。」
と言い、箱に入った緊急抑制剤の注射キットを2箱引き出しから取り出しデスクの上に置いた。
「分かりました。」
と返すと、今度はパソコンを操作し、モニターの画面に超音波と内視鏡の画像を出した舞先生。
「ちょ、舞、お前超音波と内視鏡の検査までやったのかよ!」
ちょっと怒り気味に奏先生が食ってかかった。舞先生は、
「奏先生、真琴先生は今まで検査っていう検査を受けてなかったの。発情後の緊急抑制剤投与後48時間がΩの子宮が降りて来ているリミット。必要な検査を受けてもらって、問題があれば適切な治療をするのが医師の務めですもの。これから先、もし真琴先生に『番』が出来たとして、子供が出来なかったらどうするの?まぁ、子供が出来なくても問題なければそれは番同士の自由だけど、きっと自分の子供を抱きたいと思うはずだわ。だから、それが叶う様に治療をするために必要と判断したの。真琴先生も、了承の上で検査は行っているから問題はないわ。」
と答えると、奏先生は、
「そうか…」
と言い押し黙ってしまった。
「超音波と内視鏡検査の結果は、ホルモン値が低い事も関連してるかも知れないけど、少し未熟な感じね。これは、ホルモン剤の服用で改善できると思うから心配いらないわ。ただ、ホルモン剤の服用でさらに発情の周期が乱れる事があるから気をつけてね。他は、特に問題はなかったわ。」
と説明をしてくれた。
「舞先生、ありがとうございました。」
頭を下げると、
「いえいえ、何度か今後も検査をする必要があるから、主治医として経過は見させてね。」
と言われ、僕は頷いた。
「今日は、これでおしまいよ。静脈麻酔してるから今日は念のため車の運転と飲酒は控えてね。」
と言われ、机に置かれた緊急抑制剤を手にした。
「あ、理先生はちょっと残って。少し、論文のことで聞きたい事があるの。」
と舞先生は理先生を呼び止めた。
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