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Ωの性
思わぬ場所への連行
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Labの駐車場に来ると、今度は奏先生が車のキーを持って運転席に座る。
僕は、後部座席の座り心地も試したくって助手席を理先生に明け渡した。
奏先生はご機嫌な様子で鼻歌混じりで運転をしている。
「いい事あったんですか?」
と聞けば、SaegusaのLabで見た医療機器について熱く語り出した。
僕がアドバイザーとなって開発が進められていた製品の名前が次々と出て来て、自分が開発に関わっている製品について熱く語られるって、恥ずかしいけど嬉しいのを実感した僕。
「奏先生~、ところでこの車はどこに向かってるんですか?」
と聞けば、
「着いてのお楽しみ!」
とはぐらかされた。
小一時間ほど車を走らせ着いた先は、
【司波総合医療センター】
理先生と奏先生の実家が経営している医療施設だった。
奏先生は、迷う事なく来客者専用の駐車スペースに車を停め僕に降車を促す。
「さぁ~、さぁ~!」
と、腕を引きセンター内へと引きずり込まれる様に足を進めている僕。
土曜日ということもあってか、センター内には患者は殆ど居ない。
奥まった所にあるエスカレーターに乗せられ、2階へ誘われる…
暖色系の壁紙のフロアーに、待ち合いのソファーが並べられているが、人は居ない。
照明も、落とし気味にしてある。
いくつか診察室が並んでいて。そのうちの一つのドアを奏先生が勢いよく引き開けた。
「舞ぃ~、来たで!」
とデスクに座っている人影に向かい奏先生が言う。
「奏、うっさい!」
と悪態をつく舞と呼ばれた白衣を着た人。
「あ、舞先生、今日こっちだったんですか?」
理先生が背後から問いかける。
「救命も人手が足りないっていうのに、コッチの先生が学会やらで全然足りないって要請きて仕方なくですよ…。」
と答えていた。
「真琴先生、彼女は、潮田舞、聖心大学付属病院救命救急センターの下で働いてるΩ専門医。」
と奏先生が教えてくれた。
んっ?今なんて言った?
僕の耳がおかしくなければ、『Ω専門医』って聞こえた様な気がするんだけど…。
キョトンとしている僕を見て
「奏先生、ひょっとしなくても七草先生に何も言わずにここに連れて来たってことはないですよね?」
舞先生が奏先生をキッと睨みつけていうと、
「あったりまえじゃん。言ったら絶対真琴先生来なかったと思うもん。」
と、しれっと言いのけた。
「ったく…。七草先生、奏先生から昨日突然発情が来て、一度受診を勧められたでしょ?勤務を始めてしまったら、なかなか時間を取り辛くなるし、聖心大学付属病院で診察受けるのには少なからず抵抗があるでしょ?だから、丁度運よくココに派遣された私に診察を依頼して来たってワケ…。」
僕は、後部座席の座り心地も試したくって助手席を理先生に明け渡した。
奏先生はご機嫌な様子で鼻歌混じりで運転をしている。
「いい事あったんですか?」
と聞けば、SaegusaのLabで見た医療機器について熱く語り出した。
僕がアドバイザーとなって開発が進められていた製品の名前が次々と出て来て、自分が開発に関わっている製品について熱く語られるって、恥ずかしいけど嬉しいのを実感した僕。
「奏先生~、ところでこの車はどこに向かってるんですか?」
と聞けば、
「着いてのお楽しみ!」
とはぐらかされた。
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と、腕を引きセンター内へと引きずり込まれる様に足を進めている僕。
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奥まった所にあるエスカレーターに乗せられ、2階へ誘われる…
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いくつか診察室が並んでいて。そのうちの一つのドアを奏先生が勢いよく引き開けた。
「舞ぃ~、来たで!」
とデスクに座っている人影に向かい奏先生が言う。
「奏、うっさい!」
と悪態をつく舞と呼ばれた白衣を着た人。
「あ、舞先生、今日こっちだったんですか?」
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「救命も人手が足りないっていうのに、コッチの先生が学会やらで全然足りないって要請きて仕方なくですよ…。」
と答えていた。
「真琴先生、彼女は、潮田舞、聖心大学付属病院救命救急センターの下で働いてるΩ専門医。」
と奏先生が教えてくれた。
んっ?今なんて言った?
僕の耳がおかしくなければ、『Ω専門医』って聞こえた様な気がするんだけど…。
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舞先生が奏先生をキッと睨みつけていうと、
「あったりまえじゃん。言ったら絶対真琴先生来なかったと思うもん。」
と、しれっと言いのけた。
「ったく…。七草先生、奏先生から昨日突然発情が来て、一度受診を勧められたでしょ?勤務を始めてしまったら、なかなか時間を取り辛くなるし、聖心大学付属病院で診察受けるのには少なからず抵抗があるでしょ?だから、丁度運よくココに派遣された私に診察を依頼して来たってワケ…。」
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