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帰国
車中で…
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理先生の車は、北欧デザインの革新的なデザインな上に、テクノロジー満載なパールホワイトの外車だった。
レザーシートに、木目調のパネル、センターコンソールには大きなタッチパネルがあった。
「僕、この車好きかも…。シンプルなのにデザインは良いし、テクノロジーもしっかり搭載されてて…。」
レザーシートの触り心地が良くて、無意識に撫で付けて呟いていた。
「これ以外にも、何台か持っているんだが、最近はこれに乗る事が多いかな。車も乗ってやらないと不調をきたすから、なんなら当面この車を貸し出せるが…。直ぐに、勤務も始まるしあちこち出かけることもあるだろう。有るにこしたことはないと思うが?」
あっさり、この高級そうな車を貸し出すと言う理先生。
「いや、明日からは姉が比較的近くに嫁いでいるのでそちらにしばらく厄介になることにしているんです。だから、姉の所に車を置けるかわかりませんし、それに、こんな高級車、何かあった時に困ります…。」
とやんわりと辞退の返事をする。
「嫁いだお姉さん夫婦の所に居候するのか?病院から、単身者用のアパートやマンションの案内があるはずなんだが?」
と、不思議そうに尋ねられる。
「そういった案内はなかったです。でも、もう何年もまともな帰国はしていなかったので、姉夫婦が大学病院が通勤圏内という事もあるので、暫く住めばいいと言ってくれたので甘えることにしたんです。義理兄さんも、医者なのでいろいろ話がしたいみたいで…」
と答えると、
「そうだったのか。病院側の説明不足については私から謝罪する。申し訳ない。もし、一人暮らしをする気になったら相談に乗るから、遠慮なく言って下さい。病院が案内する物件よりもセキュリティーも万全な物件とか紹介できるから。」
そう言われ、
「そうですね。姉の所にも、そう長居はするつもりは無いのでその時は是非お願いします。」
そう答えた。
後日談になるが、この時の話の直ぐ後に、理先生がセキュリティー万全なマンションとして、自身の住んでいるマンションの空室だった隣室を早々にキープして後々紹介してくるとは、この時の僕は想像だにもしていなかった。
20分ほど車を走らせただろうか…、首都高を降り賑やかな街並みの一区画にある駐車場に車は滑り込んだ。
スマートに車をバックで駐車する理先生の姿に、キュンときてしまった僕…。
「荷物はそのままで構いませんから、行きましょう。」
促されるままに車から降りる。
さり気なく側に立つ理先生と僕の身長差は10㎝程だろうか?
目を横に向ければ、理先生の色気のある口元から鼻筋にかけてが目に入る。
顔を赤くして俯いて照れていれば、
「七草先生、大丈夫ですか?」
と心配がられた。咄嗟に、
「あ、こうやって人と並んで歩くなんて滅多になかったので緊張してしまって…」
言い訳をしてしまった。
「そうだったんですか。気分でも悪くなったのかと、心配しましたが安心しました。あ、あそこに奏がいますね。行きましょう。」
背中をさりげなく触れるエスコートをされ、奏先生の待つ店先に向かった。
レザーシートに、木目調のパネル、センターコンソールには大きなタッチパネルがあった。
「僕、この車好きかも…。シンプルなのにデザインは良いし、テクノロジーもしっかり搭載されてて…。」
レザーシートの触り心地が良くて、無意識に撫で付けて呟いていた。
「これ以外にも、何台か持っているんだが、最近はこれに乗る事が多いかな。車も乗ってやらないと不調をきたすから、なんなら当面この車を貸し出せるが…。直ぐに、勤務も始まるしあちこち出かけることもあるだろう。有るにこしたことはないと思うが?」
あっさり、この高級そうな車を貸し出すと言う理先生。
「いや、明日からは姉が比較的近くに嫁いでいるのでそちらにしばらく厄介になることにしているんです。だから、姉の所に車を置けるかわかりませんし、それに、こんな高級車、何かあった時に困ります…。」
とやんわりと辞退の返事をする。
「嫁いだお姉さん夫婦の所に居候するのか?病院から、単身者用のアパートやマンションの案内があるはずなんだが?」
と、不思議そうに尋ねられる。
「そういった案内はなかったです。でも、もう何年もまともな帰国はしていなかったので、姉夫婦が大学病院が通勤圏内という事もあるので、暫く住めばいいと言ってくれたので甘えることにしたんです。義理兄さんも、医者なのでいろいろ話がしたいみたいで…」
と答えると、
「そうだったのか。病院側の説明不足については私から謝罪する。申し訳ない。もし、一人暮らしをする気になったら相談に乗るから、遠慮なく言って下さい。病院が案内する物件よりもセキュリティーも万全な物件とか紹介できるから。」
そう言われ、
「そうですね。姉の所にも、そう長居はするつもりは無いのでその時は是非お願いします。」
そう答えた。
後日談になるが、この時の話の直ぐ後に、理先生がセキュリティー万全なマンションとして、自身の住んでいるマンションの空室だった隣室を早々にキープして後々紹介してくるとは、この時の僕は想像だにもしていなかった。
20分ほど車を走らせただろうか…、首都高を降り賑やかな街並みの一区画にある駐車場に車は滑り込んだ。
スマートに車をバックで駐車する理先生の姿に、キュンときてしまった僕…。
「荷物はそのままで構いませんから、行きましょう。」
促されるままに車から降りる。
さり気なく側に立つ理先生と僕の身長差は10㎝程だろうか?
目を横に向ければ、理先生の色気のある口元から鼻筋にかけてが目に入る。
顔を赤くして俯いて照れていれば、
「七草先生、大丈夫ですか?」
と心配がられた。咄嗟に、
「あ、こうやって人と並んで歩くなんて滅多になかったので緊張してしまって…」
言い訳をしてしまった。
「そうだったんですか。気分でも悪くなったのかと、心配しましたが安心しました。あ、あそこに奏がいますね。行きましょう。」
背中をさりげなく触れるエスコートをされ、奏先生の待つ店先に向かった。
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