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序章
Prologue.
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(00.)
…気がつくと、どこかの駅に立っていた。
何があったのか把握しようと自分の頭蓋骨の中に収まっている普段あまり使わない脳みそで考えようとしたが、何も思い出せないのですぐにやめてしまった。
「ここは…どこ?」
足はしっかりと地面を掴んでいる......はずだが、ふわふわとした感覚に包まれていて、まるで宙に浮いているような感覚がする。
なんだか気持ちがいい。
すると、今までろくに働かなかった自分の脳みその中に何かが映し出されたような感覚に陥った。
それは、どこか宇宙のようで、後ろでは恒星のようなものが燃え盛るような迫力と光を放っていた。
「これは…?」
なんだろうと言いかけたところで意識が途切れた。
(??.)
衝動的な感情に支配されてただひたすら走っていたら、どこか知らない森に着いていた。
いつも淡い夢見ていた。いつも平等を信じていた自分が馬鹿だった。もうすべてがどうでも良かった。ずっと演じていた…。たくさんの経験と失態を重ねて重ねて理想に近づいていった…。そうして埋もれていった自分は、異常者や邪魔者として扱われ、時々出てくるものの、毎回相手のしてほしいことにうまく対応できずに相手の気持ちを害してしまった。相手の気持ちを損ねないようにするために、自分を裏に隠して相手のことを否定しなくなっていき、いい人(都合のいい人)として扱われ、自分で考えるとか主体的な行動ができなくなっていき、そうしようと頑張るたびにもっとできなくなってしまった…。
そんなときに、夢を持てた。
夢は明るくて希望が持てた。
でももうこんなことはできない。
楽しさよりも将来性のほうが大切で、いかに稼げるか、いかに上の人を喜ばせるかとか生きることだけが目的のように見えた。
しかし、やはりそんなことはおかしいと、楽しさがあっての生きる、喜びがあっての生きるが大切だと…そうやって平等が生まれて初めて人として「生きている」と感じられるのに…...。
本当に面白くてくだらない社会だと思っている。
だから消えようと思った。次の人生ではもっと夢を忠実に追えるように…
そうやって、彼(?)…海音 木葉は、深い森の中に消えていった。
…気がつくと、どこかの駅に立っていた。
何があったのか把握しようと自分の頭蓋骨の中に収まっている普段あまり使わない脳みそで考えようとしたが、何も思い出せないのですぐにやめてしまった。
「ここは…どこ?」
足はしっかりと地面を掴んでいる......はずだが、ふわふわとした感覚に包まれていて、まるで宙に浮いているような感覚がする。
なんだか気持ちがいい。
すると、今までろくに働かなかった自分の脳みその中に何かが映し出されたような感覚に陥った。
それは、どこか宇宙のようで、後ろでは恒星のようなものが燃え盛るような迫力と光を放っていた。
「これは…?」
なんだろうと言いかけたところで意識が途切れた。
(??.)
衝動的な感情に支配されてただひたすら走っていたら、どこか知らない森に着いていた。
いつも淡い夢見ていた。いつも平等を信じていた自分が馬鹿だった。もうすべてがどうでも良かった。ずっと演じていた…。たくさんの経験と失態を重ねて重ねて理想に近づいていった…。そうして埋もれていった自分は、異常者や邪魔者として扱われ、時々出てくるものの、毎回相手のしてほしいことにうまく対応できずに相手の気持ちを害してしまった。相手の気持ちを損ねないようにするために、自分を裏に隠して相手のことを否定しなくなっていき、いい人(都合のいい人)として扱われ、自分で考えるとか主体的な行動ができなくなっていき、そうしようと頑張るたびにもっとできなくなってしまった…。
そんなときに、夢を持てた。
夢は明るくて希望が持てた。
でももうこんなことはできない。
楽しさよりも将来性のほうが大切で、いかに稼げるか、いかに上の人を喜ばせるかとか生きることだけが目的のように見えた。
しかし、やはりそんなことはおかしいと、楽しさがあっての生きる、喜びがあっての生きるが大切だと…そうやって平等が生まれて初めて人として「生きている」と感じられるのに…...。
本当に面白くてくだらない社会だと思っている。
だから消えようと思った。次の人生ではもっと夢を忠実に追えるように…
そうやって、彼(?)…海音 木葉は、深い森の中に消えていった。
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