自衛官、異世界に墜落する

フレカレディカ

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138 帝国訓練

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「やぁ諸君!集まってもらって大変感謝する!余の名は言わずもがなわかるであろう。今より、血日合同演習を開始する!まずは我が軍の力を見せてもらおう!」

ブラット軍は浜辺から見えない位置から船に乗り込み、旧大日本帝国海軍みたいな戦艦が小型のボートを鎖で引っ張って行く

「これはなんというか…凄い光景だな…。今のうちに相手の記録取っとけ」
「了解。それと幕僚長…自分の見間違えでなければなんですが…標的ってアレですか?」

城の周りにはゴブリンやウルフ、オークなどの魔物が無数にいた

「マジか~…。アレを人間に見立てて攻撃するのか…。でも、もしそうなら人間基準での記録も取れそうだな。周りには電気鉄線で逃げられないようにしてるし、捕縛技術はすごいな」

そうこうしていると、15隻の戦艦は41cm連装砲で艦砲射撃を開始した。砲弾は放物線を描き、城の周りにいる魔物を着弾点を外しながら殲滅していく。撃ち終わると、ボートの鎖を外して浜辺まで漕いだ。その間は戦艦の援護射撃で7.62mmの24連式マスケット銃が発砲される

※24連式マスケット銃とは、マスケット銃を長方形に配置して連射性能を持たせた連射銃だ

「高火力兵器はコストはデカいが、短時間で相手を殲滅させられるというメリットが生まれる。ここは我々現代人ではできないハイコストハイリターン戦法だな」

ボートは浜辺まで着くと、ライフル4人と盾2人を手に降りていく。盾は2人いて、構えた状態ですすみ隙間から1人ずつ発砲するという戦術を使っていて、それが複数の部隊がいる

「あれは戦国時代の戦術に似ていますね」
「そうだな。盾は…もしかしてケブラーとか?」
「ありえますが、金属でしょう。防弾性能のあるケブラーが作れる程技術力は無いと思えます」

まぁ…現代の様なケブラーは作れずとも、この世界の素材なら多分似たようなのはできるとは思うが…

城まで約50mという距離で、オークが棍棒を持って出てきた。すると先程までいなかった部隊が顔を出した

「あれは…何でしょうか?」
「わからん。だが、大型生物用ってことだけはわかる」

その部隊はまるでRPG-7と火縄銃を掛け合わせた見た目をしていた。発射すると、先端が尖っておりオークに刺さった。悲痛な叫びと共に数秒で先端が爆発してオークの肉をエグッた

「工夫を施した対物兵器モドキだな。あれは現代戦車には通用しないが、この世界では一番効果を発揮する。人間に向けられたらたまったもんじゃないな」

すぐさま城の中まで侵入した。その映像は魔導映像通信機器によって中継されていた

「にしてもあれ便利ですよね。効果は3日、半永久的に使える耐久性、18cmのカメラ、物によっては5km離れても通信可能。便利すぎます」
「だが値段も凄いぞ?現代だと1000億は軽く超える」
「なんというか…色々とスゴイですね…」

個人では買えないことを一瞬でわかった隊員は、記録用の動画を回し続ける。大型魔導液晶には大きな声でクリアリングをして進む部隊の様子が映し出されていた。そして無事、フラッグを確保して出てきた
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