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新婚旅行編
親睦会
しおりを挟む「これより第一回ヘンリーを構いたい人達の為の飲み会を始めます。」
「俺を・・・構いたい…人…」
「ヘンリー、どうした?」
「サイモン…何だか思っていたものと違って…驚いている…。」
「ヘンリーはこういうの初めてだもんな、そんな、緊張すんな!
俺は父さんがクロんとこ行ってくれたから参加出来て良かったよ~!」
「兄上はあまり、酒を飲んでるのを見た事ないな、義姉上と飲んでるの?」
「いや、あまり酒は飲まないな、飲めないわけではないが。」
「今日はたくさん飲んで下さいよ~、ヘンリー様。俺、前に殿下とロイと飲んで記憶飛びましたよ~ヘンリー様もそれくらい飲んで下さいね!」
「あ~朝から酒臭い時があったな。」
「あの時は飲み過ぎたなぁ~ハンスが結婚なんか出来るかーってとこまでしか覚えてない。」
「そうそう、その前にロイの性癖を聞いてたんだった。」
「待て!ロナルドは特殊な性癖があるのか?」
「ないですよ!何言ってるんですか、ヘンリー様!」
「いや、俺は知っているぞ、ロナルド!
お前、リリーナちゃんにコスプレさせてるだろう!」
「あれはたまにです!折角、母上がくれた物を活用しているだけです!でも、猫ちゃんはリリーも気に入っている!」
「ロナルド、猫ちゃんとは何だ?」
「あ!俺も前に貰った!」
「俺は最近貰った。」
「え?ルイもサイモンも持ってるのか?それはどのようなものなのだ?」
「ルイ、持ってきてヘンリー様に見せたら?」
「兄上、持ってきます!」
「ルイ、済まないな、猫ちゃんが何か気になってな。」
「ヘンリーがハマったら面白いな!」
「見てみない事にはハマるもなにもないな。そして、コスプレというのはどのような事なのだろうか、ロナルド。」
「ヘンリー様、見れば分かりますよ。」
バタバタバタバタ…
「カトリーヌに見つかるところだった!」
「ルイ、見つかってはいけないのか?」
「どこで何の為にに使うのか説明するのが嫌だったんですよ、兄上。」
「そう…なのか、では、その箱だな。」
「では、開けます!」
「・・・・ルイ、これは女性物の服が入っているが、ルイが着るのか?」
「俺は着ないよ!これは女の子が着るの!」
「これはメイド服ではないか、でもここのではないな…これはどこの学院の制服なのだ?あ!これか、猫ちゃんは?」
「ヘンリー、その猫の耳、ちょっと頭に付けてみろよ、試しに。」
「これか?これを頭に付ければいいのか?」
「ヘンリー、尻尾もつけてみて!」
「ヘンリー様、手にもつけてみて下さい!」
「待て、耳と尻尾と手だな。これをこうして…これをこうか?…出来た!どうだ?」
「「「「「・・・オオーーー!」」」」」
「ヘンリー!可愛いぞ!」
「ヘンリー、ウサちゃんもやってくれ!」
「兄上…ビックリするほど愛らしい…」
「ヘンリー様、今度、母上に化粧をしてもらいましょう!」
「ヘンリー様、似合い過ぎて怖いです!」
「これはこれからどうすればよいのだ?」
「ヘンリー、それは女性が着るものだ。」
「は?」
「ヘンリー様、それは母上がリリーに着てもらえと最初に僕が貰った事から始まり、今ではルイとサイもんもコスプレ仲間です。」
「では何故俺にコレを着させたのだ?」
「「「「「見たかったから!」」」」」
「お前らはーーーーー!」
「やっぱ、ヘンリーは愛らしいわ~!」
「僕はヘンリー様はドレスも似合うと確信しました!」
「美形は何着ても美形ッスね~」
「兄上、さすがです!」
「ヘンリー、コレでお前も仲間になった!(コスプレの)」
「仲間・・・になったのか・・?」
「そうです、ヘンリー様。今度ヘンリー様に基本セットを送ります!」
「ちょっと待て!何の仲間になったんだ?」
「妻や彼女にコスプレさせる仲間です。」
「妻⁉︎エリスにこれを⁉︎・・・・・・って違ーーーーーう!俺はお前らの仲間になれたのかって事だ!」
「何言ってんの、ヘンリー。とっくに俺ら友達なんだから、仲間に決まってんじゃん。お前は何だと思ってたの?」
「いや、その…臣下として…いてくれるのかと…。」
「それはそうでしょ、でもただの臣下がこんな飲み会しないし、コスプレもさせないよ、普通。」
「ヘンリー、お前が王族である以上俺達は臣下だ。だが、お前を慕う友人でもあるんだぞ。いい加減自覚しろ、お・ま・え・は・な・か・ま・だ!」
「そうか・・・なんだか…照れるな…」
「ウオーー、ちょっと、その格好で照れるのやめて下さいよ、ヘンリー様!
誰か早くシンシアちゃんを呼んで下さい、この姿を後世に残したい!」
「止めろ!呼ぶなよ、サイモン!」
「サイもん、呼んで下さいよ!」
「待て、ロナルド。お前のサイモンの呼び方、おかしくないか?」
「サイモン殿を呼び捨てはしづらいので、愛称用に変えました。そのうち普通に呼べるかなと思って。」
「愛称…サイもん・・・サイモン・・サイもん…アハハハ、サイもん…可愛いな!」
「ロナルド・・・俺は許可した覚えはないが!」
「今だけですよ、サイもん。呼び慣れたら普通にサイモンって呼びます。」
「今、呼んでるだろうが!普通に呼べ、普通に!」
「若、俺も呼んでいいですか?」
「ダメに決まってるだろうが!」
「サイもん、良いじゃないか、可愛いし。」
「殿下、ロナルド、お前らには明日から影達が溜めに溜めた書類を持っていってやるからな!」
「やめて下さいよ、僕は新婚旅行に行く為に長期休暇の申請するんですから!」
「まあまあ、サイモン、ロイはクロの事が無かったらとっくに新婚旅行に行ってたんだ、許してやれよ~。」
「そうか、ロナルドは新婚旅行にも行ってなかったのか…そうだな、結婚して直ぐルイの事があったしな…。
よし、俺が許可する!行ってこい!」
「さすがヘンリー様!僕はヘンリー様にどこまでもついて行きます!」
「行ってこい行ってこい!」
「兄上、勝手に決めないで!」
「ルイ、誰のせいでロナルドは新婚旅行に行けなかったんだ?」
「それは・・俺のせいです…。」
「だろ?サイモンも親しみを込めて呼んでるだけだ、許してやれ。」
「・・・・ヘンリー…いつまで猫ちゃんの格好してるだ?」
「ハッ⁉︎」
「「「「「プッ…アハハハー」」」」」
「笑うなーーーーー!」
こうして、第一回新・愉快な仲間たち親睦会は終わった。
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