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新婚旅行編
カイル視点
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カイル視点
あれからアランの部屋へ行って、アランの顔を見ていた。
「アラン、後で行くからな、ちゃんと起きてろよ、俺がお前を必ず連れ帰る。」
その後、皆で夕食を食べた。
「カイル父様、もしお父様に会えたら今どうして欲しいか聞いて下さい。食べたい物とか、ここが痒いとか、ここが痛いとか。」
「分かったよ、聞いてみる。」
「カイル様、どうかアランに言い聞かせて下さい、あんまり寝ていると離婚ですよと言っちゃって下さい。」
「それは急いで起きない大変だな。」
そんな話しをしたが、どこか皆、緊張していた。
そして、ベッドに入り、寝る体勢になったが、全く眠れない…。
「悪い…ちっとも眠くない…。少し話ししてもいいか?」
「そうだな、寝ようと思って、眠るもんじゃないしな。」
「もし、アランを捕まえたら、アラン、起きると思うか?」
「俺は起きると思う。自論だが、おそらくアランは深く眠ってるんだと思う。だから、白くて濃いんだ。そこから少しでもこっち側に来させたら眠りが浅くなると思う。
そしたら、俺らで呼んだら起きると思う。」
「俺はそこに行ったことがないから何とも言えないが、イアンの言ってる事は正しいような気がする。」
「俺もそう思う。だから、アランを見つけたらとにかく近くに行くよう頑張るわ。」
「カイル、無理だけはするな!俺達が少しでもおかしいと思ったらすぐ起こすぞ。」
「分かった。」
「イアン、一口だけ、酒飲んでもいいか?」
「ああ、気付けに一杯やっとこう。」
「よし、じゃあ飲もう!」
そして、いつしか眠っていた。
あ、ここだ…真っ白な場所…
でも、イアンが言ってた程は白くないような気がする…
「アラン、アラン、俺だ、カイルだ、何処にいる?アラーーーーン、起きろーーーーー」
「アーーラーーーーーーン、カイルだーーーーーー、返事しろーーーーー」
「アラーーーーーーーン、起きろーーーーーーーーーー」
「お前、いい加減にしろよ、どんだけ、心配かけんだ!マリア殿が離婚するって言ってるぞ、いいのか!」
「カイルーーーーーーーーーー」
「アラン?そこにいるのはアランか?」
「カイル、俺の事見えるの?」
「薄っすら見える。アラン、早く来い、こっちに来い!」
「イアンにも言ったけど、身体が動かないんだよ」
「俺も動かないけど、頑張ってそっちに行くから、お前も頑張れ!」
「分かった、頑張る」
「クソッ、動け、う・ご・けーーー」
「ウーーーーーー、少し動いた、待っててカイル行くから、頑張って行くから!」
「クッーーーーーーソーーーー、アラン、いくーかーーーーらーーー」
「カーーーー、クッーイーーーー、ルーーーーーーー」
「ハアハアハァ、少し休憩しよう…」
「うん、ハアハアハア…休憩…。」
「アラン、元気か、痛いとこはないか?
何かして欲しい事はないか?
食べたい物とかはないか?」
「質問いっぱいだ。」
「リリーが聞いてくれって言ってた。マリア殿は早く起きないと離婚するって。」
「え?ヤダ、離婚なんてヤダ!起きる、早く起きるから、離婚しないでって言って、カイル!」
「本当にする訳ないだろ、でも、早く起きろ…みんな、心配してるんだ…。
イアンはお前の姿絵まで持ち歩いてるぞ。」
「ヤダ、イアン、俺の姿絵持ってんの?
何なの、俺の事好きなの?」
「そうだよ、みんな、お前が好きなんだ!
このままアランが起きなかったら俺もシンシア嬢に描いてもらう!」
「シンシアちゃんが描いてるの?」
「イアンが持ってる姿絵のアランがそっくりなんだよ…笑ってるんだ…だから…イアンが・・・泣くんだ・・」
「カイル・・・」
「俺も・・・アラン・・の…姿絵・・・欲しい・・・って…思う・・お前と…もっと・・いつも…みたいに・・話したい…」
「カイル、ごめん・・泣くなよ…俺も…泣いちゃう・・・だろ…俺も・・・・みんな・・に・・・・あい…た…い…」
「クソッ、絶対・・そっ・・ちに・・いく・・!」
「俺も・・・がん・・・ば・・る!」
「アラン、手ぇ伸ばせー」
「カイル、もう少しーーーーーーーー」
「アーーーラーーーーンーーーもう、ちょいーーー」
「カイーールーーーーー、もうすこしーーーーーー」
「触った!もうちょっとーーーーーー」
「動けーーーーーーーーーー」
「「⁉︎」」
「アラン!」
「カイル!」
「「繋がった!」」
「離すなよ、アラン!」
「うん、絶対、離さない!」
「もうすぐ、イアンとハロルドが起こすはずだ」
「うん。でも、男同士で手、握り合ってるって…微妙だね…」
「そういう事いうなよ、急激にに恥ずかしくなるだろ!」
「だって、子供の時以来だからさ、恥ずかしいだろ…」
「だから言うなよ!」
「そういえば、クロって、どうするの?」
「クロはここと王家の後宮跡とか保養地とかをクロの保護区域にしようってなってる。」
「そうなんだね」
「あ、そろそろ時間だ、イアン達が呼んでる。アラン、起きたら会おう。」
「うん、起きてなかったら、またよろしく。」
「アラン、待ってる・・・・・・」
「カイル、・・みんな・・・・・待ってて・・・・・」
「アラン!」
ここは?
ベッドの上だ!
「アランのとこ行くぞ!」
三人でアランの部屋へ急ぐ。
「会えたのか?」
「ああ、捕まえた」
そして、
「「「アラン!」」」
「カ・・・・イ・・・ル…、イ・・ア・・・ン・・・、ハ・・ロ・・・ル・・ド…」
「アラン、アラン、寝るなよ、大丈夫か?まだ、寝るなよ、誰か、早く、アランが起きた、トーマス、マリア殿、アランが起きたーーーー」
「カ・・・イ・・・ル・・う・・る・・さ・・・い」
「ごめんごめん、でも、アランが寝ちゃったら、早く、誰か、」
バタバタバタバタ、
「アラン!」
「父さん!」
そこからはもう大変だった。
俺は何だか疲れたのか、そこで意識を無くした。
あれからアランの部屋へ行って、アランの顔を見ていた。
「アラン、後で行くからな、ちゃんと起きてろよ、俺がお前を必ず連れ帰る。」
その後、皆で夕食を食べた。
「カイル父様、もしお父様に会えたら今どうして欲しいか聞いて下さい。食べたい物とか、ここが痒いとか、ここが痛いとか。」
「分かったよ、聞いてみる。」
「カイル様、どうかアランに言い聞かせて下さい、あんまり寝ていると離婚ですよと言っちゃって下さい。」
「それは急いで起きない大変だな。」
そんな話しをしたが、どこか皆、緊張していた。
そして、ベッドに入り、寝る体勢になったが、全く眠れない…。
「悪い…ちっとも眠くない…。少し話ししてもいいか?」
「そうだな、寝ようと思って、眠るもんじゃないしな。」
「もし、アランを捕まえたら、アラン、起きると思うか?」
「俺は起きると思う。自論だが、おそらくアランは深く眠ってるんだと思う。だから、白くて濃いんだ。そこから少しでもこっち側に来させたら眠りが浅くなると思う。
そしたら、俺らで呼んだら起きると思う。」
「俺はそこに行ったことがないから何とも言えないが、イアンの言ってる事は正しいような気がする。」
「俺もそう思う。だから、アランを見つけたらとにかく近くに行くよう頑張るわ。」
「カイル、無理だけはするな!俺達が少しでもおかしいと思ったらすぐ起こすぞ。」
「分かった。」
「イアン、一口だけ、酒飲んでもいいか?」
「ああ、気付けに一杯やっとこう。」
「よし、じゃあ飲もう!」
そして、いつしか眠っていた。
あ、ここだ…真っ白な場所…
でも、イアンが言ってた程は白くないような気がする…
「アラン、アラン、俺だ、カイルだ、何処にいる?アラーーーーン、起きろーーーーー」
「アーーラーーーーーーン、カイルだーーーーーー、返事しろーーーーー」
「アラーーーーーーーン、起きろーーーーーーーーーー」
「お前、いい加減にしろよ、どんだけ、心配かけんだ!マリア殿が離婚するって言ってるぞ、いいのか!」
「カイルーーーーーーーーーー」
「アラン?そこにいるのはアランか?」
「カイル、俺の事見えるの?」
「薄っすら見える。アラン、早く来い、こっちに来い!」
「イアンにも言ったけど、身体が動かないんだよ」
「俺も動かないけど、頑張ってそっちに行くから、お前も頑張れ!」
「分かった、頑張る」
「クソッ、動け、う・ご・けーーー」
「ウーーーーーー、少し動いた、待っててカイル行くから、頑張って行くから!」
「クッーーーーーーソーーーー、アラン、いくーかーーーーらーーー」
「カーーーー、クッーイーーーー、ルーーーーーーー」
「ハアハアハァ、少し休憩しよう…」
「うん、ハアハアハア…休憩…。」
「アラン、元気か、痛いとこはないか?
何かして欲しい事はないか?
食べたい物とかはないか?」
「質問いっぱいだ。」
「リリーが聞いてくれって言ってた。マリア殿は早く起きないと離婚するって。」
「え?ヤダ、離婚なんてヤダ!起きる、早く起きるから、離婚しないでって言って、カイル!」
「本当にする訳ないだろ、でも、早く起きろ…みんな、心配してるんだ…。
イアンはお前の姿絵まで持ち歩いてるぞ。」
「ヤダ、イアン、俺の姿絵持ってんの?
何なの、俺の事好きなの?」
「そうだよ、みんな、お前が好きなんだ!
このままアランが起きなかったら俺もシンシア嬢に描いてもらう!」
「シンシアちゃんが描いてるの?」
「イアンが持ってる姿絵のアランがそっくりなんだよ…笑ってるんだ…だから…イアンが・・・泣くんだ・・」
「カイル・・・」
「俺も・・・アラン・・の…姿絵・・・欲しい・・・って…思う・・お前と…もっと・・いつも…みたいに・・話したい…」
「カイル、ごめん・・泣くなよ…俺も…泣いちゃう・・・だろ…俺も・・・・みんな・・に・・・・あい…た…い…」
「クソッ、絶対・・そっ・・ちに・・いく・・!」
「俺も・・・がん・・・ば・・る!」
「アラン、手ぇ伸ばせー」
「カイル、もう少しーーーーーーーー」
「アーーーラーーーーンーーーもう、ちょいーーー」
「カイーールーーーーー、もうすこしーーーーーー」
「触った!もうちょっとーーーーーー」
「動けーーーーーーーーーー」
「「⁉︎」」
「アラン!」
「カイル!」
「「繋がった!」」
「離すなよ、アラン!」
「うん、絶対、離さない!」
「もうすぐ、イアンとハロルドが起こすはずだ」
「うん。でも、男同士で手、握り合ってるって…微妙だね…」
「そういう事いうなよ、急激にに恥ずかしくなるだろ!」
「だって、子供の時以来だからさ、恥ずかしいだろ…」
「だから言うなよ!」
「そういえば、クロって、どうするの?」
「クロはここと王家の後宮跡とか保養地とかをクロの保護区域にしようってなってる。」
「そうなんだね」
「あ、そろそろ時間だ、イアン達が呼んでる。アラン、起きたら会おう。」
「うん、起きてなかったら、またよろしく。」
「アラン、待ってる・・・・・・」
「カイル、・・みんな・・・・・待ってて・・・・・」
「アラン!」
ここは?
ベッドの上だ!
「アランのとこ行くぞ!」
三人でアランの部屋へ急ぐ。
「会えたのか?」
「ああ、捕まえた」
そして、
「「「アラン!」」」
「カ・・・・イ・・・ル…、イ・・ア・・・ン・・・、ハ・・ロ・・・ル・・ド…」
「アラン、アラン、寝るなよ、大丈夫か?まだ、寝るなよ、誰か、早く、アランが起きた、トーマス、マリア殿、アランが起きたーーーー」
「カ・・・イ・・・ル・・う・・る・・さ・・・い」
「ごめんごめん、でも、アランが寝ちゃったら、早く、誰か、」
バタバタバタバタ、
「アラン!」
「父さん!」
そこからはもう大変だった。
俺は何だか疲れたのか、そこで意識を無くした。
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