私の婚約者の苦手なもの 番外編

新婚旅行編

アラン視点

あ、またここだ、真っ白なとこ。

て事は、

クローーーー、アランだよーーー


『アラン、やっと起きた。』

クロ、久しぶり・・・なの？

『アラン、いっぱい寝てた。僕がトーマスとリリーナと寝た日と、トーマスと寝た日と、リリーナと寝た日と、』

ちょっと待って！

クロ、リリーナと寝たって言い方やめて、お願い、何だか父親として嫌！

リリーナ達来たんだね、みんな元気かな？
マリアは泣いてない？

たまにね、遠くでマリアやリリー、トーマス、サイモンとかジュリア様の声は聞こえるんだけど、よく聞こえない…。

でも、少しだけでもみんなの声が聞こえるから嬉しいよ。

なんで起きないんだろう…


『アラン、みんな元気だよ。マリアはアランの世話が出来て嬉しいって。
リリーナはアランの顔を朝拭いてあげるのが大好きなんだって。
トーマスはアランを運動させるのが好きなんだけど、アランがいつも嫌そうな顔するのが気に入らないんだって。』

・・・そっかぁ…会いたいなぁ…

『アラン、あのね、リリーナとマリアにもこの真っ白の所でお話し出来たの。だから、何か伝えたい事があるなら、言って。伝えるから。』

ええ⁉︎そうなの？ドラゴン、凄いね！
じゃあ、どうしようかな…甘い物、甘い物が食べたい！何だか口の中がしょっぱいんだよね～なんでだろ？後ね、カイルにもイアンにも僕は元気だよって。
あ、リチャードにも。
イアンは泣いてないかな…心配だなぁって。
兄上も心配してるよな…ごめんなさい…
カイルも寂しがってないかな…大丈夫かなぁ。
リチャードにも会いたいなぁ…。
ハロルドは会ってたからいいや。
後、ロイもリリー、独占しちゃってごめんねって。

『アラン、覚えきれないよ…』

ごめんね、じゃあ、甘い物とイアンは泣かないでねって。
兄上、兄上はオスカーね、
オスカーには心配かけてごめんって。
カイルも心配しないでって。
リチャードに会いたいなって。
ロイ、リリー借りてごめんね、これは覚えられる？

『えーと、甘い物が食べたい。イアンは泣かないで。オスカーは心配かけてごめん、カイルは心配しないで。リチャードはあいたい。ロイはリリーナ借りる、これでいい？』

そうそう、みんなと話し出来たら良いのになぁ～

『うーーん、ここでは話せないけど、僕と話せるようにはなれるよ。顔見ないとダメだけど』

顔が分かればいいの？絵でもいいの？

『“絵”は見た事がないから分からないけど、顔が分かるなら。』

じゃあ、みんなの姿絵見たら、みんなクロの言葉分かるの？

『もっと大きくなったら、出来る事はたくさんあるけど、今はまだそんなに出来ないの、ごめんね、アラン。でも、お話しは出来るよ』

凄いよ、クロ！ドラゴンって凄いんだなぁ～後、どんな事出来るの？

『えーとね、物凄く遠くの音は聞こえるようになるよ。今はまだ少し。
遠くの物も見えるよ。
遠くの人とお話ししたりも出来るよ。
怒ったら、雷落とせるよ。』

うわぁ・・・スゴイネ・・


『でも、まだ、小さいから少ししか出来ない…』

そんなの良いんだよ、クロはこれからどんどん大きくなるよ。
だから、そんなの出来なくても何ともないよ～。

『アラン、また、来るね、早く起きてね、どうしても起きない時は、僕が起こしてあげるね』


え？行っちゃうって事は、


眠っちゃ・・・・うん・・ね・・

いつ・・おき・・・る・・のかな・・