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新婚旅行編
トーマス視点
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トーマス視点
父さんの執務室でみっちり怒られてる時に陛下からの呼び出しがあり、すぐ城に向かった。
オスカーおじさんが迎えに来てくれていて、
「トーマス、久しぶりだな。元気だったか?」
「はい、変わらず元気にやってます。
今日の呼び出しはドラゴンの事ですか?」
「ああ、後で陛下が聞くと思うが、領地でなにか聞いてはいなかったのか、何かが山にいるとか、山に住んでる人がいるとか。」
「うーーーん、聞いた事ないなぁ~。でも、領民全員山にはよく入るな。山葡萄とか山いちごとか山菜取りに山には行く。」
「そうか…トーマス、お前、父上から竜の話し子供の頃聞いたか?」
「あ~聞いた聞いた。竜の卵の話しでしょ?俺も欲しかったなあ~竜のたま・・・
ひょっとしてそれ、領地のアレ関係あるの?」
「おそらくそうじゃないかと陛下と話してた」
「マジか…じゃあ本物?」
「今はなんとも言えないが、本物だろうな」
「ええーーどうすんの?」
「今から陛下と話し合いだ。」
オスカーおじさんと話しながら、陛下の執務室に行くと、じいちゃんがいた。
「あれ、じいちゃん、なんでいるの?」
「トーマス!会いたかったぞ!竜の話を聞かせろと此奴らに呼ばれた。」
「その話しね。でもさ、その話し、チャールズおじさんもしてたよ。
あ、んんー、陛下、トーマス・ワソニックが挨拶申し上げます。
御挨拶が遅れ申し訳ございません。」
「いい、いい、トーマスだからいい。
それよりチャールズが話してたのはキースと同じか?」
「大体は。でもおじさん、その卵買ったって言ってたけど。」
「「「ハアーーーーーー⁉︎」」」
「確か、そう言ったと思う。じいちゃんと違うなって思ったから。」
「マジか…シュバイン家はどうなってんの?オスカー。お前んとこの血は何か色が違うのかな、青とか。
キースだけかと思いきや、チャールズもおかしかったのかあ…。」
「父上達と一緒にしないで下さいよ!私はそんなハチャメチャな事しませんから!」
「イアン、お前、その言い方はダメだぞ!
俺の鼻血は赤い。」
「キースは少し黙ってて。
トーマス、チャールズは何て言ってた?」
「確か、じいちゃんの話聞いて、単独でオーランドに行ったら、その卵売ってたから買ってみたって言ってたな、それでどっかに隠しといたって言ってたような…。」
「チャールズ、呼ぶか…。
もう家族会議でも開いてやってくれよ、シュバインとワソニックで!
どんだけ、おたくらの家族呼ぶつもりだよ!
アランも呼ばなきゃならんだろ!」
「家族会議開いてどうするんですか、貴方が把握しなきゃ何にもならないでしょうが!」
「分かってるよ!もうチャールズもアランも呼べ!ここは狭いから、応接室でやるぞ!」
あーあ、陛下がキレた。
しかし、親戚が原因だとは思わなかったわ。
結局、サイモンも呼ばれて、シュバインの血筋の五人と陛下での話しになった。
「陛下、チャールズ・バインが御挨拶申し上げます。」
「ああ、チャールズ、久しいな、座ってくれ。」
「兄上も、それにオスカー、アラン、トーマスまで呼ばれて、何かありましたか?」
「お前が話しの中心だからな、チャールズ。」
「え?兄上でもアランでもなく、私ですか?」
「「なんで俺なんだ(ですか)」」
「だっていつもどっちかだろ。」
「今回はチャールズ、お前だ。
お前、昔、竜の卵買ったな。」
「竜の卵?・・・・・・なんですか、それ?」
「チャールズ、俺が昔子供達に聞かせた話しあっただろ、オーランドの市場の話。」
「オーランド?・・・・竜の卵…あ~あの石?」
「そうそう、その石!あれどうした?何で買った?」
「どんなのか見たくてオーランド行ったけど、見た目まんま石だったんだよ。
ガッカリしたけど、なんか持って帰りたくなったんだよね~可愛いって言うか、大事にしようって感じ。」
「「選ばれたからかぁ~」」
「それでどうした?」
「しばらく部屋に置いてたら母上に外に出せって言われて、自室のバルコニーにとりあえず置いて、磨いたりしてた。
気付いたら庭の隅に置かれてて、可哀想だから小さな小屋を作ってそこに置いておいた。」
「それから?」
「それから・・・あ!アランが子供達が欲しいって持っていってからは知らん!」
「「「アラーーーーーン!」」」
「待って、何の話ししているのかが分からないよ!」
「アラン、お前覚えてないのか?子供の頃俺と一緒に父上から竜の卵の話聞いただろ?」
「あー聞いたような…その話しと・・・・・・あの石、本物なの?」
「アラン、お前あの石どうした?ていうか、お前、あの石持てたの?」
「持てるよ、あれくらい。
子供達がシュバインに行った時、戦うのに丁度良いって欲しがったんだ。段々大きくなったら全く興味がなくなったから領地に行った時山に置いたっていうか返したっていうか…。」
「やっぱり、精霊だ、シュバインの血は精霊かなんかの加護があるんだよ!」
「イアン、落ち着け、父上は持てなかった。」
「キースは心が汚れてんだよ!」
「ねえねえ、よく分からないんだけど、最初から説明して。」
陛下が父さんとチャールズおじさん、俺に説明してくれた。
そう言われてみれば、小さい時、リリーとなんか石を相手に戦ってたような気がする。
なんか話しかけてるみたいな感じがしてたような…気もする。
今まで忘れてたけど、あれ本物の竜の卵だったんだ…
あれから生まれたの?
うわ、孵化するとこ見たかった~。
「トーマス、聞いてるか?」
「は、はい、聞いてます!」
「で、どうする?」
「何が?」
「聞いてないだろ、どうその竜を見つけるかだ。」
「あ、なるほど。竜が選んだ人を連れて行けば寄ってくるんじゃないですか?」
「「「「「「なるほど。」」」」」」
「アランが行ってもなんともなかったんだろ?」
「今まではそんなの見た事ないな。」
「じゃあ、チャールズか。」
「でも、産まれたばかりなのかも。」
「「「「「「⁉︎」」」」」」
「あり得る…」
「だからアランにも反応しなかったんだ!」
「でも行ってみないと分からんだろ。
俺も行くぞ、イアン!」
「なんでキースが行くんだよ!」
「弟と息子と孫達に何かあったらどうする!ワソニックの跡取りが消えたらどうする!」
「まあ、そうだけど…。でもキースが行っても何にも出来ないだろう!」
「心配でいられん!」
「父上、貴方に何かあったら母上はどうするのですか?」
「それは…」
「今回は調査だけです。まだハッキリした訳でもありません。
正体が分かるまでは父上は動かないで下さい。もちろんリリーナも行かせません。」
「・・・分かった。」
「よし、では今回の調査にはアラン、トーマス、チャールズと…サイモン、誰を行かす?」
「今回私は行けないので、ハンスと・・・」
「?誰だ、新人か?」
「母です…」
「は?ジュリア?なんで?ジュリアは引退してるだろ!」
「他に影でドラゴンと太刀打ち出来そうな人はいません。」
「じゃあ、ハロルド連れてけよ!」
「貴方の警護が手薄になるでしょう!
じゃあ、母を陛下の警護につけます。」
「なんでだよ!ジュリアは引退したんだ!もう怪我はさせたくない!」
「母はあれから現役並の訓練をしています。ほぼ現役と変わりません。
それはあの時で分かりましたよね?」
「まあそうだが…」
「イアン、ジュリア様が来てくれるならこっちは安心だよ。
ジュリア様にも誰にも怪我はさせないように、俺が竜に言うよ。
俺なら大丈夫なんでしょ?
だからイアンは心配するな。」
「ダメだ、そんな近距離なんかに行かせられない!
アラン…心配なんだ…」
「それ言ったら行けないよ。
俺の領地の事だ。ちゃんと調べてくるよ。」
「・・・分かった…、チャールズもトーマスも気をつけろ!お前達はなんか竜に好かれてるから。」
陛下はホントに父さんが好きなんだな…
「そういや、イアン、お前、ワシの事、心が汚いって言ったな。」
「言ってません!」
「いや、言った!」
「父上、気のせいです。さあ、リリーナが待ってますよ、みんなとお帰り下さい。」
「そうだ、リリーナ!帰るぞ!イアン、良いな?」
「どうぞ、ありがとうございました。」
「じゃあな、行くぞ、チャールズはどうする?」
「私も行きますよ、リリーナに会いたいし。」
とじいちゃんは俺らを連れてグランディ家に押し入った。
カイルおじさん、シェリルおばさん、すみません…
父さんの執務室でみっちり怒られてる時に陛下からの呼び出しがあり、すぐ城に向かった。
オスカーおじさんが迎えに来てくれていて、
「トーマス、久しぶりだな。元気だったか?」
「はい、変わらず元気にやってます。
今日の呼び出しはドラゴンの事ですか?」
「ああ、後で陛下が聞くと思うが、領地でなにか聞いてはいなかったのか、何かが山にいるとか、山に住んでる人がいるとか。」
「うーーーん、聞いた事ないなぁ~。でも、領民全員山にはよく入るな。山葡萄とか山いちごとか山菜取りに山には行く。」
「そうか…トーマス、お前、父上から竜の話し子供の頃聞いたか?」
「あ~聞いた聞いた。竜の卵の話しでしょ?俺も欲しかったなあ~竜のたま・・・
ひょっとしてそれ、領地のアレ関係あるの?」
「おそらくそうじゃないかと陛下と話してた」
「マジか…じゃあ本物?」
「今はなんとも言えないが、本物だろうな」
「ええーーどうすんの?」
「今から陛下と話し合いだ。」
オスカーおじさんと話しながら、陛下の執務室に行くと、じいちゃんがいた。
「あれ、じいちゃん、なんでいるの?」
「トーマス!会いたかったぞ!竜の話を聞かせろと此奴らに呼ばれた。」
「その話しね。でもさ、その話し、チャールズおじさんもしてたよ。
あ、んんー、陛下、トーマス・ワソニックが挨拶申し上げます。
御挨拶が遅れ申し訳ございません。」
「いい、いい、トーマスだからいい。
それよりチャールズが話してたのはキースと同じか?」
「大体は。でもおじさん、その卵買ったって言ってたけど。」
「「「ハアーーーーーー⁉︎」」」
「確か、そう言ったと思う。じいちゃんと違うなって思ったから。」
「マジか…シュバイン家はどうなってんの?オスカー。お前んとこの血は何か色が違うのかな、青とか。
キースだけかと思いきや、チャールズもおかしかったのかあ…。」
「父上達と一緒にしないで下さいよ!私はそんなハチャメチャな事しませんから!」
「イアン、お前、その言い方はダメだぞ!
俺の鼻血は赤い。」
「キースは少し黙ってて。
トーマス、チャールズは何て言ってた?」
「確か、じいちゃんの話聞いて、単独でオーランドに行ったら、その卵売ってたから買ってみたって言ってたな、それでどっかに隠しといたって言ってたような…。」
「チャールズ、呼ぶか…。
もう家族会議でも開いてやってくれよ、シュバインとワソニックで!
どんだけ、おたくらの家族呼ぶつもりだよ!
アランも呼ばなきゃならんだろ!」
「家族会議開いてどうするんですか、貴方が把握しなきゃ何にもならないでしょうが!」
「分かってるよ!もうチャールズもアランも呼べ!ここは狭いから、応接室でやるぞ!」
あーあ、陛下がキレた。
しかし、親戚が原因だとは思わなかったわ。
結局、サイモンも呼ばれて、シュバインの血筋の五人と陛下での話しになった。
「陛下、チャールズ・バインが御挨拶申し上げます。」
「ああ、チャールズ、久しいな、座ってくれ。」
「兄上も、それにオスカー、アラン、トーマスまで呼ばれて、何かありましたか?」
「お前が話しの中心だからな、チャールズ。」
「え?兄上でもアランでもなく、私ですか?」
「「なんで俺なんだ(ですか)」」
「だっていつもどっちかだろ。」
「今回はチャールズ、お前だ。
お前、昔、竜の卵買ったな。」
「竜の卵?・・・・・・なんですか、それ?」
「チャールズ、俺が昔子供達に聞かせた話しあっただろ、オーランドの市場の話。」
「オーランド?・・・・竜の卵…あ~あの石?」
「そうそう、その石!あれどうした?何で買った?」
「どんなのか見たくてオーランド行ったけど、見た目まんま石だったんだよ。
ガッカリしたけど、なんか持って帰りたくなったんだよね~可愛いって言うか、大事にしようって感じ。」
「「選ばれたからかぁ~」」
「それでどうした?」
「しばらく部屋に置いてたら母上に外に出せって言われて、自室のバルコニーにとりあえず置いて、磨いたりしてた。
気付いたら庭の隅に置かれてて、可哀想だから小さな小屋を作ってそこに置いておいた。」
「それから?」
「それから・・・あ!アランが子供達が欲しいって持っていってからは知らん!」
「「「アラーーーーーン!」」」
「待って、何の話ししているのかが分からないよ!」
「アラン、お前覚えてないのか?子供の頃俺と一緒に父上から竜の卵の話聞いただろ?」
「あー聞いたような…その話しと・・・・・・あの石、本物なの?」
「アラン、お前あの石どうした?ていうか、お前、あの石持てたの?」
「持てるよ、あれくらい。
子供達がシュバインに行った時、戦うのに丁度良いって欲しがったんだ。段々大きくなったら全く興味がなくなったから領地に行った時山に置いたっていうか返したっていうか…。」
「やっぱり、精霊だ、シュバインの血は精霊かなんかの加護があるんだよ!」
「イアン、落ち着け、父上は持てなかった。」
「キースは心が汚れてんだよ!」
「ねえねえ、よく分からないんだけど、最初から説明して。」
陛下が父さんとチャールズおじさん、俺に説明してくれた。
そう言われてみれば、小さい時、リリーとなんか石を相手に戦ってたような気がする。
なんか話しかけてるみたいな感じがしてたような…気もする。
今まで忘れてたけど、あれ本物の竜の卵だったんだ…
あれから生まれたの?
うわ、孵化するとこ見たかった~。
「トーマス、聞いてるか?」
「は、はい、聞いてます!」
「で、どうする?」
「何が?」
「聞いてないだろ、どうその竜を見つけるかだ。」
「あ、なるほど。竜が選んだ人を連れて行けば寄ってくるんじゃないですか?」
「「「「「「なるほど。」」」」」」
「アランが行ってもなんともなかったんだろ?」
「今まではそんなの見た事ないな。」
「じゃあ、チャールズか。」
「でも、産まれたばかりなのかも。」
「「「「「「⁉︎」」」」」」
「あり得る…」
「だからアランにも反応しなかったんだ!」
「でも行ってみないと分からんだろ。
俺も行くぞ、イアン!」
「なんでキースが行くんだよ!」
「弟と息子と孫達に何かあったらどうする!ワソニックの跡取りが消えたらどうする!」
「まあ、そうだけど…。でもキースが行っても何にも出来ないだろう!」
「心配でいられん!」
「父上、貴方に何かあったら母上はどうするのですか?」
「それは…」
「今回は調査だけです。まだハッキリした訳でもありません。
正体が分かるまでは父上は動かないで下さい。もちろんリリーナも行かせません。」
「・・・分かった。」
「よし、では今回の調査にはアラン、トーマス、チャールズと…サイモン、誰を行かす?」
「今回私は行けないので、ハンスと・・・」
「?誰だ、新人か?」
「母です…」
「は?ジュリア?なんで?ジュリアは引退してるだろ!」
「他に影でドラゴンと太刀打ち出来そうな人はいません。」
「じゃあ、ハロルド連れてけよ!」
「貴方の警護が手薄になるでしょう!
じゃあ、母を陛下の警護につけます。」
「なんでだよ!ジュリアは引退したんだ!もう怪我はさせたくない!」
「母はあれから現役並の訓練をしています。ほぼ現役と変わりません。
それはあの時で分かりましたよね?」
「まあそうだが…」
「イアン、ジュリア様が来てくれるならこっちは安心だよ。
ジュリア様にも誰にも怪我はさせないように、俺が竜に言うよ。
俺なら大丈夫なんでしょ?
だからイアンは心配するな。」
「ダメだ、そんな近距離なんかに行かせられない!
アラン…心配なんだ…」
「それ言ったら行けないよ。
俺の領地の事だ。ちゃんと調べてくるよ。」
「・・・分かった…、チャールズもトーマスも気をつけろ!お前達はなんか竜に好かれてるから。」
陛下はホントに父さんが好きなんだな…
「そういや、イアン、お前、ワシの事、心が汚いって言ったな。」
「言ってません!」
「いや、言った!」
「父上、気のせいです。さあ、リリーナが待ってますよ、みんなとお帰り下さい。」
「そうだ、リリーナ!帰るぞ!イアン、良いな?」
「どうぞ、ありがとうございました。」
「じゃあな、行くぞ、チャールズはどうする?」
「私も行きますよ、リリーナに会いたいし。」
とじいちゃんは俺らを連れてグランディ家に押し入った。
カイルおじさん、シェリルおばさん、すみません…
応援ありがとうございます!
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