私の婚約者の苦手なもの 番外編

jun

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新婚旅行編

イアン視点

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朝早くからアランが報告があると登城した。


ドラゴン・・・・そんな空想上の生き物、アランの領地に急に現れる訳がない。

何が原因か考える…

子供の頃に読んだ本の中では何百年と寝ている話しがあった。
いたけど寝てたのか?
でも王家が所有している書庫にそんな事記載されてる物はなかったはずだ。

何処かから飛んできたのか?
デカいから遠くからでも一晩あれば来れそうだが、他国からもそんな報告はない。

しかし、なんでそこに出るかなぁ~
でも、そこじゃなかったとしても耳にしたら行くだろうなぁ~リリーナ…。
喜んでいくよな…。

とにかくリリーナ達が行く前に正体だけでもハッキリさせたい。
正体さえ分かれば入領禁止にしてしまえばいい。

「オスカー、すまんがルイジェルドを呼んでもらえるか、しばらくロナルドの仕事を増やすよう言っておく。」

「はい、では行ってまいります。」


さて、続きを考えよう…

もし、その生き物が存在していたら…
騎士団では太刀打ち出来ないだろう。
近衛も警護も強いが飛んでる物を倒せはしない。

・・・・ジュリアは倒せそうだけど…


それは置いといて、


確か…昔、龍の話しをバルトとしたような気がする…。
なんだったか…

「陛下、ルイジェルド様が参りました。」

「父上、お呼びでしょうか。」

「ああ、ルイ、しばらくロナルドの仕事を増やせ。休みも長期は取らせるな。」

「それは何故でしょうか?」

「アランの領地で巨大な生き物の目撃情報が報告された。
調査に向かわせるが調査が終わるまでリリーナをあちらに向かわせない為だ。
リリーナの兄のトーマスがリリーナにドラゴンが出たと言いやがった。」

「ドラゴン?」

「まだ、分からん。だが、飛んでてデカくてドラゴンみたいなんだと。
そんな話し聞いたらリリーナは絶対行くだろ。まだ、正体も分からん所に行かせる訳には行かない。
だからロナルドにはしばらく城にいてもらう。」

「分かりましたけど、ドラゴン?」

「そうだ、ド・ラ・ゴ・ン、あの、絵本の中のドラゴン。」

「そんなもの今までどこに隠れてたっていうんですか!聞いたことないですよ!」

「俺だってないよ!でも危険かもしれない。騎士団では太刀打ち出来ない。
どうするかと思ってな…。」

「そうですね…さすがの影もどうしようもないですね…。ジュリア殿は分かりませんが…。」

「でも、さすがのジュリアも空は飛べんからな…」

「昔…子供の頃、父上にドラゴンの話しを聞いたような気がします。よく覚えていないのですが…」

「そうだよな、俺も何となく思い出した。
でも話しの内容を思い出せん。バルトと話したのは覚えてるんだが…」

「聞いてみては?何か分かるかも知れません。」

「そうだな、手紙を出しておく。
ルイ、ロナルドの事頼んだぞ。」

「はい、ロナルドには緊急の案件を任せます。」

「じゃあ、よろしく頼む。」

「はい、失礼します。」


ルイが退室して、

「陛下、私が行った時、ロナルドが長期休暇の申請をする所でした。危なかったですよ。」


「マジか⁉︎相変わらず行動をお越すのが早いな、リリーナは。」

「はい、おそらくトーマスと一緒に行くつもりだったのでしょう。あの子はお兄ちゃんっ子なので。」

「危なかった~アランが聞いたら気絶しそうだな。」

「あの兄妹は何処までも走って行きそうで怖いですから。幼い時はほんの少し目を離した隙に二人でいなくなっていましたから。」

「ダメだダメだ、絶対行かせたら碌な事にならん!あの兄妹、ドラゴン捕まえて見せ物にして金巻き上げる位の事はしそうだ!」

「そう思います。」

「なあ、オスカー、お前はドラゴンの事何か聞いてないか?昔にでも、何処かでも。」

「実は私もだいぶ前に何処かで聞いた様な気がするんです…。でも思い出せません。」

「だよな、何処で聞いたのか…バルトと話したような気はするんだよなぁ~」

「ひょっとして…父上では?」

「あ!そうかも!キースかも!
でも、キースに聞くのは嫌だな…。
オスカー、頼んだぞ!」


「フゥー、仕方ないですね、父に聞いてみます。」


子供の頃だ…確か…子供の頃、バルトが遊びに来てた時にキースが面白おかしく竜の話しをしてくれたんだ…
あの時、どんな話しだったか…
面白かったから覚えてたんだ…

ドラゴン…竜…

竜に乗った…

そうだ!竜に乗った話だ!

凄い凄いってバルトと騒いだんだ!


何で乗った?誰が乗った?


「オスカー、お前キースに竜の話聞いたよな?」

「多分…」

「竜に乗った話じゃなかったか?」

「・・・・あ、そうかも!」

「だろ?どんな話しだった?誰が乗った話しだった?」

「んーーーー、誰だったか…父が乗った・・・違うな…乗せてもらえなかったって言ってたような…」

「キースじゃないのか…じゃあ誰だ…」

「あーーーモヤモヤする!父を呼びます!」

「ああ、そうしてくれ、思い出せん…」





そして、キースの話しをもう一度聞く事になった。












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