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流血
しおりを挟むカトリーヌ視点
今朝はなにやら胸騒ぎがして、いつもより早めに登校すると、緊急の集会があるとかで講堂に集合とのこと。
講堂にはロナルド様がルイジェルド殿下のお側で打ち合わせをしているようです。
リリーナ様はまだいらしていないご様子。
会員達もまだ数名しか来ていませんが、不測の事態に備えておくようにと会員達に伝えます。
何か嫌な予感がします…
出入り口付近でリリーナ様を確認し、いつでも駆けつけられるようにお側を陣取る。
集会が始まり、危険な香水と、合わせて使うと危険が増す石鹸の説明が、学長と殿下からあり、回収し、使用者は検査の為別室に案内されるようです。
調査書の記入をさっさと終わらせ、リリーナ様の提出に合わせて後ろに並ばせていただきます。
リリーナ様が提出し、わたくしも提出し終えた瞬間、隣りの列の女子生徒が突然リリーナ様の腕を掴みました。
あまりに突然で誰も動けずにいると、突然リリーナ様に抱きついた女子生徒は何を思ったか、
リリーナ様のお美しい首に噛みついておりました。
なんて事でしょう!
なんて事でしょう!
リリーナ様が悲鳴をあげられ気を失ってしまわれました。
わたくしは直様、噛みついている女子生徒の顔を思いっきり拳で殴ると、女子生徒はようやくリリーナ様から離れました。
拳が丁度鼻に当たったらしく、女子生徒は鼻血を吹き出しております。
吹き出そうがなんだろうが知ったこっちゃありません!
リリーナ様に駆け寄ろうと思えば、すでにロナルド様が抱き上げておりました。
ロナルド様がついていれば安心ですね。
丁度お医者様がいらしゃって、よう御座いました。
わたくしの拳からも流血しており、ヒビが入ったのか、ジンジンしてきました。
痛いです。
ですが、リリーナ様の痛みに比べればこれくらい耐えて見せましょうぞ!
ふと周りを見ると、
私の拳を見て、顔を見て、そして目を逸らす…そんな人が続出しております。
恥ずかしいので、… お医者様のところに行って参ります…。
応援ありがとうございます!
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