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ホラー君襲来
597日目 襲っても良いですよ?
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久しぶりの『元』私の部屋は、先週来た時と少し様子が変わっていた。
具体的に言うなら、テーブルセットが無くなって、その代わりとばかりに壁際に二人掛け用のソファが置かれて、更にベッドが1人用のサイズじゃなくなってる。
「じゃ、りえらちゃんもアスラーダさんもごゆっくりですぅ~!」
「ん。今日は左翼の部屋で寝るからこっちには誰も居ない。ゆっくりするといい。」
アッシェとコンカッセは同時にサムズアップすると、私達を置いて部屋を出ていく。
その二人を、呆然と見送るとアスラーダさんと顔を見合わせた。
「……取り敢えず、どっちから着替える?」
「あー……。アスラーダさんからで?」
「なら、好きにしててくれ。」
彼はそう言うと、さっさと服を脱ぎ始めた。
「ふお?! ちょ、ちょっと外出てますね!」
アスラーダさんの鍛えこまれた背中が見えたところで我に返ると、そう言い捨てて大慌てで部屋を飛び出した。いきなり脱ぎだすとか、心臓に悪すぎます!!!
着替え終わった彼が、交代で外に出てくれて寝間着に着換えると2人で並んでベッドに転がった。
1つしかないから仕方ないと言う事で。
先週も一緒に寝てもらってるし、お昼寝とかも一緒にしたりなんかはしょっちゅうなんだけど、改めてこういう風に「お2人でどうぞ」的に用意されていると、妙な意識をしてしまう。
ドギマギしながら彼に背を向けて丸くなると、後ろからにゅっと手が伸びて来て私を抱きしめた。
「今日は作らないのか?」
「え?」
「魔力灯。」
そう言うと、彼は私の鼻先に青い小鳥の姿をした魔力灯を出現させる。
小鳥はすぐに私の目の前から羽ばたいて行くと、天井を一周してから空気に溶け込むように消えて、部屋が再び暗闇に包まれた。
「今日はアスラーダさんも居るから、大丈夫かなぁと。」
「俺もオオカミになるかもしれないけどな?」
「アスラーダさんが?」
彼は私の髪に顔を埋めてクスクス笑いながら、今度はハートを周囲に纏わりつかせたオオカミが私に向かって大きく口を開けて迫らせる。
鼻先にオオカミの鼻がくっつくと、シャボン玉が割れる様に消え失せていく。
「俺だって男だから。」
「首筋はくすぐったいですよ。」
「くすぐったくしてる。」
アスラーダさんの唇が首筋にあたるのがくすぐったくて、身をよじって彼の方を向くと、頬に唇が当たった。灯りの無い部屋に、彼と私の呼吸音と鼓動だけが規則正しく聞こえる。
「襲っても、いいですよ?」
アスラーダさんが息を呑む気配と同時に、頬に触れていた彼のぬくもりが少し離れるのを感じて、思わずそれを追いかける。彼は思ったよりも離れていなくて、唇が鼻に触れた。それを目印に彼の唇に自分の物を押しあてそっと離れようとすると、逆に引き寄せられて激しく唇を貪られる。
その激しさに、クラクラしながら乱れた息を整えると、改めて彼に自分の気持ちを伝えた。
「アスラーダさんになら、襲われてもいいです。」
「……そういうのを、こんな状態の時に言わないでくれ……。」
いつもとは違う熱を感じさせる彼の声に、胸が締め付けられるような息苦しさを感じる。
アスラーダさんにいつの間にか圧し掛かられてるからとか、そういうんじゃなく、自分の鼓動が早鐘を打っているのが感じられる。頬が、熱を持つのも。
「じゃあ、どういう時に言えば良いんですか?」
平静を装ってそう返しながら、彼の声のする方に手を伸ばし、両手で頬を挟みこむ。
熱い。
アスラーダさんも、私と一緒なのか。
そう思ったら、とても安心した。
さっき彼が身を離した時、前にああは言ったものの気が変わってしまったのではないかと、不安になってしまったから。
「結婚式が、終わったら。」
「結婚式……ですか?」
「それまでは我慢するから、というか、けじめだから挑発しないでくれ。」
そう言うと、少し震える指で私の頬をそっと撫でてベッドを抜け出す。
「アスラーダさん……?」
「下の居間で寝る。」
「ええ??」
「今日は我慢出来る自信が無いから、居間で寝る。」
「えええええええ?」
そのまま、慌ただしく部屋から出て行くアスラーダさんをベッドに座り込んで見送ると、少しして階段から大きな音がして首を竦める。
慌てて階段まで様子を見に行くと、そこにはもう彼は居なかった。
「怪我、してなければいいけど……。」
ぽつりと呟いて、部屋に戻る。
乱れていた寝間着を直していると、鎖骨の辺りに赤い跡を見付けた。
かゆくは無いけど、いつの間に虫に刺されたんだろうと首を傾げながらボタンを嵌める。
改めて、一人には大きすぎるベッドに潜り込んで布団を引き上げると、無意識にため息が漏れた。
そうか。
結婚するまではアレ以上の事は無いって事か。
そう考えると、ちょっぴりがっかりしたような、安心したような気分になる。
落ち着いて考えてみれば、さっきの発言は随分と大胆な言葉だったような気がするよね。
アスラーダさんがあんな反応をするとは思わなかったけど、『結婚式が終わるまで』って言うのは、彼らしいかもしれない。階段を踏み外したらしいアスラーダさんには悪いけど、彼の慌てぶりを思い出すと、なんだか笑いがこみあげて来てしまう。
やっぱり、アスラーダさんは凄く可愛い!
クールぶって澄ましてる彼も良いかもしれないけど、ああ言う風に感情を露わにしてくれる方が凄く嬉しい。ああ言う姿は2人きりの時でもあんまり見せてくれないと言うのもあるけど、私は、彼の感情の発露に堪らなく惹かれてる。
その日は、彼と過ごしてきた幸せな時間を繰り返し夢に見て、翌日は幸せな気持ちで目を覚ました。
彼は逆に、眠れない夜を過ごしたらしくて、朝食の後に箱庭に行ったらあっという間に熟睡。
そのせいでお話も、触れ合いも少なかった物の、その分は彼の寝顔をたっぷり堪能させてもらった。
彼の、無防備に寝る姿を見るのは私の特権なのです。
具体的に言うなら、テーブルセットが無くなって、その代わりとばかりに壁際に二人掛け用のソファが置かれて、更にベッドが1人用のサイズじゃなくなってる。
「じゃ、りえらちゃんもアスラーダさんもごゆっくりですぅ~!」
「ん。今日は左翼の部屋で寝るからこっちには誰も居ない。ゆっくりするといい。」
アッシェとコンカッセは同時にサムズアップすると、私達を置いて部屋を出ていく。
その二人を、呆然と見送るとアスラーダさんと顔を見合わせた。
「……取り敢えず、どっちから着替える?」
「あー……。アスラーダさんからで?」
「なら、好きにしててくれ。」
彼はそう言うと、さっさと服を脱ぎ始めた。
「ふお?! ちょ、ちょっと外出てますね!」
アスラーダさんの鍛えこまれた背中が見えたところで我に返ると、そう言い捨てて大慌てで部屋を飛び出した。いきなり脱ぎだすとか、心臓に悪すぎます!!!
着替え終わった彼が、交代で外に出てくれて寝間着に着換えると2人で並んでベッドに転がった。
1つしかないから仕方ないと言う事で。
先週も一緒に寝てもらってるし、お昼寝とかも一緒にしたりなんかはしょっちゅうなんだけど、改めてこういう風に「お2人でどうぞ」的に用意されていると、妙な意識をしてしまう。
ドギマギしながら彼に背を向けて丸くなると、後ろからにゅっと手が伸びて来て私を抱きしめた。
「今日は作らないのか?」
「え?」
「魔力灯。」
そう言うと、彼は私の鼻先に青い小鳥の姿をした魔力灯を出現させる。
小鳥はすぐに私の目の前から羽ばたいて行くと、天井を一周してから空気に溶け込むように消えて、部屋が再び暗闇に包まれた。
「今日はアスラーダさんも居るから、大丈夫かなぁと。」
「俺もオオカミになるかもしれないけどな?」
「アスラーダさんが?」
彼は私の髪に顔を埋めてクスクス笑いながら、今度はハートを周囲に纏わりつかせたオオカミが私に向かって大きく口を開けて迫らせる。
鼻先にオオカミの鼻がくっつくと、シャボン玉が割れる様に消え失せていく。
「俺だって男だから。」
「首筋はくすぐったいですよ。」
「くすぐったくしてる。」
アスラーダさんの唇が首筋にあたるのがくすぐったくて、身をよじって彼の方を向くと、頬に唇が当たった。灯りの無い部屋に、彼と私の呼吸音と鼓動だけが規則正しく聞こえる。
「襲っても、いいですよ?」
アスラーダさんが息を呑む気配と同時に、頬に触れていた彼のぬくもりが少し離れるのを感じて、思わずそれを追いかける。彼は思ったよりも離れていなくて、唇が鼻に触れた。それを目印に彼の唇に自分の物を押しあてそっと離れようとすると、逆に引き寄せられて激しく唇を貪られる。
その激しさに、クラクラしながら乱れた息を整えると、改めて彼に自分の気持ちを伝えた。
「アスラーダさんになら、襲われてもいいです。」
「……そういうのを、こんな状態の時に言わないでくれ……。」
いつもとは違う熱を感じさせる彼の声に、胸が締め付けられるような息苦しさを感じる。
アスラーダさんにいつの間にか圧し掛かられてるからとか、そういうんじゃなく、自分の鼓動が早鐘を打っているのが感じられる。頬が、熱を持つのも。
「じゃあ、どういう時に言えば良いんですか?」
平静を装ってそう返しながら、彼の声のする方に手を伸ばし、両手で頬を挟みこむ。
熱い。
アスラーダさんも、私と一緒なのか。
そう思ったら、とても安心した。
さっき彼が身を離した時、前にああは言ったものの気が変わってしまったのではないかと、不安になってしまったから。
「結婚式が、終わったら。」
「結婚式……ですか?」
「それまでは我慢するから、というか、けじめだから挑発しないでくれ。」
そう言うと、少し震える指で私の頬をそっと撫でてベッドを抜け出す。
「アスラーダさん……?」
「下の居間で寝る。」
「ええ??」
「今日は我慢出来る自信が無いから、居間で寝る。」
「えええええええ?」
そのまま、慌ただしく部屋から出て行くアスラーダさんをベッドに座り込んで見送ると、少しして階段から大きな音がして首を竦める。
慌てて階段まで様子を見に行くと、そこにはもう彼は居なかった。
「怪我、してなければいいけど……。」
ぽつりと呟いて、部屋に戻る。
乱れていた寝間着を直していると、鎖骨の辺りに赤い跡を見付けた。
かゆくは無いけど、いつの間に虫に刺されたんだろうと首を傾げながらボタンを嵌める。
改めて、一人には大きすぎるベッドに潜り込んで布団を引き上げると、無意識にため息が漏れた。
そうか。
結婚するまではアレ以上の事は無いって事か。
そう考えると、ちょっぴりがっかりしたような、安心したような気分になる。
落ち着いて考えてみれば、さっきの発言は随分と大胆な言葉だったような気がするよね。
アスラーダさんがあんな反応をするとは思わなかったけど、『結婚式が終わるまで』って言うのは、彼らしいかもしれない。階段を踏み外したらしいアスラーダさんには悪いけど、彼の慌てぶりを思い出すと、なんだか笑いがこみあげて来てしまう。
やっぱり、アスラーダさんは凄く可愛い!
クールぶって澄ましてる彼も良いかもしれないけど、ああ言う風に感情を露わにしてくれる方が凄く嬉しい。ああ言う姿は2人きりの時でもあんまり見せてくれないと言うのもあるけど、私は、彼の感情の発露に堪らなく惹かれてる。
その日は、彼と過ごしてきた幸せな時間を繰り返し夢に見て、翌日は幸せな気持ちで目を覚ました。
彼は逆に、眠れない夜を過ごしたらしくて、朝食の後に箱庭に行ったらあっという間に熟睡。
そのせいでお話も、触れ合いも少なかった物の、その分は彼の寝顔をたっぷり堪能させてもらった。
彼の、無防備に寝る姿を見るのは私の特権なのです。
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