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第三夜
☆手掛かり
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アルがログアウトしていくと、少しイカ下足君と『家』の事について話し合った。
イカ下足君は、なんだかゲーム慣れしてるみたいに見えたからってのが、その理由だ。
「でさ、真面目な話。ハウジング系はあると思う?」
「最近のゲームで無いのを探す方が難しかったし、僕はあると思うんだわなぁ。」
「だよねぇ……。」
わたしもそうは思うんだけど、ここまで『家』は無いって言われちゃうと、少し自信が無くなって来るんだよね。かといって、存在するんだとしたら是非とも欲しいし!
主に素材倉庫として。
ついでに、お店もやれると嬉しいけど、出来なかったら屋台で我慢すれば良いしね。
「最初の町があるここって、小さめな島っていう設定ポイからなぁ……。」
「やっぱ、島の外にでないと埒が明かないかね?」
「そんな気がするわぁ。」
「むぅ~……。あんまり、駆け足で進む気は無かったんだけど、仕方ないかねぇ……。」
ため息を吐きながら立ち上がると、イカ下足君に別れを告げる。
「あ、もし他の大陸行くんだったら声掛けて欲しいんだわ。」
「ん? イカ下足君も一緒に行くかい?」
「僕もソロだから、混ぜて貰えると助かるわー。」
「オッケー。アルにもそう伝えるね。」
イカ下足君と別れると、ちょっとだけレベル上げをする為に生産施設に向かう。
あと、1時間くらいなら明日の仕事にも障りは無いだろうと言うハラだ。
とりあえず、『家』システムがあってもなくても、お金があって困る事はないからね。
納品クエに使える物を作って、納品したら寝る事にしよう。
その情報は、思わぬ瞬間にもたらされた。
「リリン様、ここだけの話なのでございますが……。」
納品クエを請けてアイテムを渡した時、ギルドの担当者が声をひそめながらそう口にする。
今までにない、妙な人間臭い仕草でそう告げる彼に違和感を感じながら耳を傾けると、こんな事を言い出した。
「実は、船で南西に向かった先にあるサンブリアで、家を建てるための土地の整備をしてくれる人間を探してるらしいのです。」
「土地の整備?」
「はい。具体的には、『宅地造成』スキルをお教えするので、そのスキルを使って住宅を増やす手伝いをしてくれる人を募集しているみたいなのです。」
おお?
それってもしかして、クエストの発注?
◆特殊クエスト 宅地造成のお手伝い
報酬 商売人経験値1000
スキル・宅地造成獲得
クエストを受注しますか?
わたしは勿論、『はい』を選択した。
イカ下足君は、なんだかゲーム慣れしてるみたいに見えたからってのが、その理由だ。
「でさ、真面目な話。ハウジング系はあると思う?」
「最近のゲームで無いのを探す方が難しかったし、僕はあると思うんだわなぁ。」
「だよねぇ……。」
わたしもそうは思うんだけど、ここまで『家』は無いって言われちゃうと、少し自信が無くなって来るんだよね。かといって、存在するんだとしたら是非とも欲しいし!
主に素材倉庫として。
ついでに、お店もやれると嬉しいけど、出来なかったら屋台で我慢すれば良いしね。
「最初の町があるここって、小さめな島っていう設定ポイからなぁ……。」
「やっぱ、島の外にでないと埒が明かないかね?」
「そんな気がするわぁ。」
「むぅ~……。あんまり、駆け足で進む気は無かったんだけど、仕方ないかねぇ……。」
ため息を吐きながら立ち上がると、イカ下足君に別れを告げる。
「あ、もし他の大陸行くんだったら声掛けて欲しいんだわ。」
「ん? イカ下足君も一緒に行くかい?」
「僕もソロだから、混ぜて貰えると助かるわー。」
「オッケー。アルにもそう伝えるね。」
イカ下足君と別れると、ちょっとだけレベル上げをする為に生産施設に向かう。
あと、1時間くらいなら明日の仕事にも障りは無いだろうと言うハラだ。
とりあえず、『家』システムがあってもなくても、お金があって困る事はないからね。
納品クエに使える物を作って、納品したら寝る事にしよう。
その情報は、思わぬ瞬間にもたらされた。
「リリン様、ここだけの話なのでございますが……。」
納品クエを請けてアイテムを渡した時、ギルドの担当者が声をひそめながらそう口にする。
今までにない、妙な人間臭い仕草でそう告げる彼に違和感を感じながら耳を傾けると、こんな事を言い出した。
「実は、船で南西に向かった先にあるサンブリアで、家を建てるための土地の整備をしてくれる人間を探してるらしいのです。」
「土地の整備?」
「はい。具体的には、『宅地造成』スキルをお教えするので、そのスキルを使って住宅を増やす手伝いをしてくれる人を募集しているみたいなのです。」
おお?
それってもしかして、クエストの発注?
◆特殊クエスト 宅地造成のお手伝い
報酬 商売人経験値1000
スキル・宅地造成獲得
クエストを受注しますか?
わたしは勿論、『はい』を選択した。
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