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何を検索してみよう?

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 思った以上に肉類に飢えていることが判明したアイラに、肉を食べさせてあげるためにどうすればいいのかを散々悩んだ結果、意外とあっさりとその悩みは解決することになった。

 解決方法は、『魔法』を活用すること。
”検索”先生にお伺いしてやっと思い出したのは、”光魔法”のレベル一で使えるようになっていた『フラッシュ』。
効果は、対象の眼前で閃光を閃かせることによって、目潰しをすると言うもの。
なんだけど――コレが思いの外効き目が抜群。どっかのアニメみたいに、「目が、目が~!」なんてもんじゃなく、そのまま昏倒すればいい方で、ショック死する個体までいる始末だ。
アイラが、まぁ、大喜びで狩りまくった。
その数およそ、十五匹。私も実験がてら、鳥を大小含めて三種に、獣を五種類。合計で八匹ほど仕留めた。
飛んでる鳥をおとせたから、一応、魚にも挑戦してみたんだけど、そっちは不発。
残念無念。いつかは獲っちゃる! と誓いつつ、今日の成果は全部で二十三匹。
大きさも種類もまちまちだけど、肉が不足する心配はしなくても良さそうだ。
食生活が豊かになるのって、心の余裕につながって素晴らしい。

 ――それにしても、この世界。魚も鳥も飛んでいるなんて、空は随分と窮屈そうだよね。
空のイワシ雲を見上げて、ため息を吐く。
お魚め! 絶対に食べてやるんだから!!



 拠点の穴に戻ると、アイラは既に就寝中。
寝室に”ホット”を掛けて、私は錬金室で日用品の作り直しをしてしまおう。
鉄やアルミが手に入ったから、調理器具はそっちで整えてしまいたい。
中華鍋にフライパン、お玉に包丁、アイラの”ファーム”に必要なスキやクワも作り直して、シャベルにノコギリ、スコップや雪原草を刈り取るのに便利なカマも鉄製のほうが使いやすいよね。
それぞれ、必要数を作ったらあっという間にクッタクタ。
もうちょいで、体力が尽きそう……
仮眠をとるために寝室に向かうと、アイラが丁度起き出してきたところだった。
添い寝が出来なくって、ちょっぴり残念。

 寝落ちる容易を整えて、”検索”先生に質問タイムなんだけど――残りの体力は2。
魚を捕るために必要な情報が欲しいってなると、何を調べればいいだろう?
ゴロゴロしながら、内容を考える。
”魚の捕り方”? これだと、竿釣りとかがひっかかりそうだよね。
”魚の生息域”? 空っていう返事が返ってくる気がする……
うーん……ちょっと、一足飛びすぎかも。
急がば回れともいうし、まずはこの世界の常識的な方向から始めよう。

 じゃあ、まずは”浮遊諸島”について。”検索”先生、お願いします!

””浮遊諸島”、に、ついて、ですね”

 ”検索”先生の声と同時に、脳裏にイメージ画像が思い浮かぶ。
”浮遊諸島”の中心には、私とアイラが生まれ育った地球と同じように太陽の相当するものがあって、その外側をグルグルと無数の島が巡っている。
太陽に近い島は暑く、遠くなるほど冷たくなるというのは太陽系と同じみたいだ。
そこから考えると、私達が居るのって大分外側なんだろう。
だって、めちゃくちゃ寒いし。
仮称・太陽の周りを回る島には必ず大きな木が生えていて、そこから時折、空に向かって何かが浮かび上がり、が新たな島になる。
どうやら浮かび上がっていくのは大きな木の苗かなにかで、ソレを中心にして島ができるらしい。常に太陽に剥いている方向は一定だから、昼や夜は何日も続くんじゃないかな……?
やばい、ウチの島ってどれだけ昼と夜が続くんだろう?
『”浮遊諸島”について』で”検索”出来るのはここまでみたいで、ソレ以上のイメージは浮かんでこなくなった。

 次は――島の中心に生えている木、かな?
いやいや、自分達が住んでいる島の方がいい。
”検索”さんから流れ込んできたイメージは、太陽から遠く離れた端の端に浮かぶ、小さな小さな島の姿。これが、私達が今居る場所らしい。
小さな島ではあるものの、しょっちゅう訪れる鳥のお陰か植生は意外と豊かに見える。――と言っても、植物も動物も揃って白っぽい色合いだからパッと見だと分かりづらいんだけど……
多分、鳥の糞に種が含まれてたのが発芽して雪原草とかが繁殖したんじゃないかな。
島は上から見ると丸っこいけど横から見ると台形で、上部はドーム状の何かに覆われているみたい。魚の群れは、ソレを避けるようにして空を泳いでいる。
鳥はどういう訳か、ソレを突き抜けてこられるみたいだ。
あ。でっかい鳥が、なにか運んできた。
運ばれてきた何かは地面に落ちると同時に猛ダッシュ!
あっという間に視界から消え去っていくソレを見送るのと同時に、意識が遠くなる。
体力切れですね?
おやすみなさい……
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