79 / 105
苦悩する王子
しおりを挟む
伝説の魔女達との戦いも…束の間の静けさを取り戻した今、優也達はソーディアへ深いダメージを負ったというマサムネを見舞おうとやって来た…
王宮ではお義父さんが支持を出して魔女達との戦闘から国を挙げての復旧作業を急いでいた…
「お義父さん!!」
「おお…婿殿、ティナも…」
「ミラールは無事です。しかし、奴等は態勢を整えてまたやって来ますよ…」
「そうじゃな…とにかく、こちらはワシに任せてマサムネの様子を見に行ってやってくれ…
あやつの子供達も相当落ち込んでいる…
お前達で励ましてやって欲しい…」
「ナギさんとマサムネが…!!分かりました…」
国王はソーディア王宮からほど近くの森の中の療養所で休まれていた…
僕が病室の前に来た僕達がドアをノックしようとした時、中からナギさんが現れた…
「あら…優也さん…ティナ…父のお見舞いに来て下さったのですね…ありがとうございます…
父は今、薬が効いて少し休みました…良かったら少し庭に出ませんか…お茶を入れますから…」
僕らは緑の中、陽の光が射し込むガーデンチェアに腰を下ろしてナギさんが入れてくれたお茶をご馳走になった…
「わあ…美味しいハーブティー…」
「そう言えばムラサメの姿が見えないけど…」
「…弟は責任を感じて修行をしています…自分はソーディアの王子だったのに何も出来なかったと…
今までとは比べ物にならないほど厳しい修行で自分を追い込んでいます…」
「ムラサメが…」
ゴウウウウウ…
軽い地響きを立てて流れる雄大な滝が森の奥にあった…そこに滝の前に刀を構えるムラサメの姿があった…
「うぉぉぉぉぉ!!」
ムラサメの刀は一閃、真一文字に滝の流れを切り裂く…
パチパチパチパチ…
「誰や?」拍手をしながらムラサメの前に現れたのは伝説の魔女…エクスだった…
「二人で来ずとも今なら国王の命は簡単に頂戴出来るとパルテが言うものでな…奴の未来眼は頼りになるわ…」
「ふうん…お前のほうこそ一人で現れやがってラッキーって思われてるん、分かってないようやな…」
二人は滝壺を挟んで対峙した…
ブウゥゥゥゥン!
エクスは身体の周りにバリヤーを張った…ムラサメは剣に攻撃魔法の炎を宿して斬りかかっていった…
「やあぁぁぁぁぁっ!!」
僕達はナギさんの案内でムラサメに会いに出かけた…
すると、エクスと対峙しているムラサメが見えた…
「ダーリン…あ…あれは…⁉︎」
「ムラサメ…!!」
僕達は急いで二人に駆け寄る…
「お、お主らはジュエラの…パルテめ、奴等が来るなんて聞いてないぞ…」
エクスは瞬間移動で姿を消した…
ムラサメはガクッと膝を落とし、前のめりに倒れた…
「ううっ…」
「大丈夫…⁉︎」
ナギさんがムラサメに触れようとしたその時…
「触んな!!」
彼はナギの手を払いのけた…
「みんなで何しに来たんや…ワイを笑いに来たんか?そうや!ワイの剣は…ワイの刃は…奴等には全く届かんかった…
奴等に障壁で防がれて攻撃魔法でジワジワ削られていく…
魔法力が圧倒的に違うんや…修行が足りひんのや…ワイはもっと強くならなあかんのや…!」
そう言い残して彼は走り出し…更に森の奥の方へ消えて行った…
王宮ではお義父さんが支持を出して魔女達との戦闘から国を挙げての復旧作業を急いでいた…
「お義父さん!!」
「おお…婿殿、ティナも…」
「ミラールは無事です。しかし、奴等は態勢を整えてまたやって来ますよ…」
「そうじゃな…とにかく、こちらはワシに任せてマサムネの様子を見に行ってやってくれ…
あやつの子供達も相当落ち込んでいる…
お前達で励ましてやって欲しい…」
「ナギさんとマサムネが…!!分かりました…」
国王はソーディア王宮からほど近くの森の中の療養所で休まれていた…
僕が病室の前に来た僕達がドアをノックしようとした時、中からナギさんが現れた…
「あら…優也さん…ティナ…父のお見舞いに来て下さったのですね…ありがとうございます…
父は今、薬が効いて少し休みました…良かったら少し庭に出ませんか…お茶を入れますから…」
僕らは緑の中、陽の光が射し込むガーデンチェアに腰を下ろしてナギさんが入れてくれたお茶をご馳走になった…
「わあ…美味しいハーブティー…」
「そう言えばムラサメの姿が見えないけど…」
「…弟は責任を感じて修行をしています…自分はソーディアの王子だったのに何も出来なかったと…
今までとは比べ物にならないほど厳しい修行で自分を追い込んでいます…」
「ムラサメが…」
ゴウウウウウ…
軽い地響きを立てて流れる雄大な滝が森の奥にあった…そこに滝の前に刀を構えるムラサメの姿があった…
「うぉぉぉぉぉ!!」
ムラサメの刀は一閃、真一文字に滝の流れを切り裂く…
パチパチパチパチ…
「誰や?」拍手をしながらムラサメの前に現れたのは伝説の魔女…エクスだった…
「二人で来ずとも今なら国王の命は簡単に頂戴出来るとパルテが言うものでな…奴の未来眼は頼りになるわ…」
「ふうん…お前のほうこそ一人で現れやがってラッキーって思われてるん、分かってないようやな…」
二人は滝壺を挟んで対峙した…
ブウゥゥゥゥン!
エクスは身体の周りにバリヤーを張った…ムラサメは剣に攻撃魔法の炎を宿して斬りかかっていった…
「やあぁぁぁぁぁっ!!」
僕達はナギさんの案内でムラサメに会いに出かけた…
すると、エクスと対峙しているムラサメが見えた…
「ダーリン…あ…あれは…⁉︎」
「ムラサメ…!!」
僕達は急いで二人に駆け寄る…
「お、お主らはジュエラの…パルテめ、奴等が来るなんて聞いてないぞ…」
エクスは瞬間移動で姿を消した…
ムラサメはガクッと膝を落とし、前のめりに倒れた…
「ううっ…」
「大丈夫…⁉︎」
ナギさんがムラサメに触れようとしたその時…
「触んな!!」
彼はナギの手を払いのけた…
「みんなで何しに来たんや…ワイを笑いに来たんか?そうや!ワイの剣は…ワイの刃は…奴等には全く届かんかった…
奴等に障壁で防がれて攻撃魔法でジワジワ削られていく…
魔法力が圧倒的に違うんや…修行が足りひんのや…ワイはもっと強くならなあかんのや…!」
そう言い残して彼は走り出し…更に森の奥の方へ消えて行った…
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説

家庭菜園物語
コンビニ
ファンタジー
お人好しで動物好きな最上 悠(さいじょう ゆう)は肉親であった祖父が亡くなり、最後の家族であり姉のような存在でもある黒猫の杏(あんず)も静かに息を引き取ろうとする中で、助けたいなら異世界に来てくれないかと、少し残念な神様に提案される。
その転移先で秋田犬の大福を助けたことで、能力を失いそのままスローライフをおくることとなってしまう。
異世界で新しい家族や友人を作り、本人としてはほのぼのと家庭菜園を営んでいるが、小さな畑が世界には大きな影響を与えることになっていく。

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。

一家処刑?!まっぴらごめんですわ!!~悪役令嬢(予定)の娘といじわる(予定)な継母と馬鹿(現在進行形)な夫
むぎてん
ファンタジー
夫が隠し子のチェルシーを引き取った日。「お花畑のチェルシー」という前世で読んだ小説の中に転生していると気付いた妻マーサ。 この物語、主人公のチェルシーは悪役令嬢だ。 最後は華麗な「ざまあ」の末に一家全員の処刑で幕を閉じるバッドエンド‥‥‥なんて、まっぴら御免ですわ!絶対に阻止して幸せになって見せましょう!! 悪役令嬢(予定)の娘と、意地悪(予定)な継母と、馬鹿(現在進行形)な夫。3人の登場人物がそれぞれの愛の形、家族の形を確認し幸せになるお話です。


お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……
karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる