49 / 105
ユーモアのセンス
しおりを挟む
「この中に確か…」
僕はみんなが見つめる前でタイムカプセルの箱を開けた。
泥だらけで形も変わっていたが、割と箱はすんなりと開いた。
僕にとっては懐かしい物がいっぱい出てきた…
点数を人にもまだ見せることが出来る範囲の答案用紙、愛ちゃんと観に行った映画の半券、制服のボタンなど…
「あれ…⁉︎」
少し汚れた封筒を手に取った僕は何気なく中から便箋を取り出してそれに目を通した。
「僕の…」から始まる題名にあの日、空を見上げて自分の未来を夢見た自分を思い出す…
優也は微笑みながら封筒をそっと自分のポケットの中へ入れた。
「婿殿よ…?」
「あっ…す、すみません…えーっと…あった!!これだ!!」
僕は青と赤の1組のペンダントをとりだした。でも微妙に形や色が違ってお揃いという感じでは無かった…僕は赤い色のペンダントをソーディア王に渡した。
「…これが彼女の持ち物です。魔法因子が残留していると良いのですが…」
ソーディア王は赤いペンダントを自分の目の前にかざすと念を込められた。
…するとペンダントが光輝いた。「おお…成功じゃ…ゴルドと連絡がとれるぞ…おい!ゴルドよ…ワシじゃ、マサムネじゃ…辛い想いをしているであろう!
「あははは…またじいじの負けじゃ…リルくんは強いのう…」
「じいじ…もういっかいやろうよ…」
お義父さんがリルと遊んでいる声が響いてその場の張りつめた空気感が凍りついた…
「ゴ、ゴルド…お主…何をやっておる。こっちは何とかそなた達のサルベージを試みておるのに…」
「あっ!その声はマサムネじゃの。仕方ないではないか…退屈なんじゃ。シルヴァもミスちゃんと遊んでおるわい。それよりここから早く抜け出す方法は無いのか?」
ソーディア王はゴルドと今までの経緯を説明し合い、脱出の方法についても説明した…
「なるほどのう…しかし1分間でワシらが全員出口まで辿り着けるかは疑問じゃわい。
せめてもう少し余裕がないと…ティナ、ティナはおらぬか?」
プラティナは赤いペンダントの近くに駆け寄る…「お父様…私はここです!」
「おお…ティナよ…お前がちょっとだけ我慢して婿殿の子種をミラールに授けてやってはくれぬか?」
ティナの表情が一瞬、凍りついた…
そして次の瞬間「そ、そ、そ、そんな事出来る訳ないでしょーがぁぁぁぁぁ!!」
ティナの怒りの声は衝撃波となりその場にいる全員の鼓膜にキーンという振動が伝わった…それはペンダント越しにゴルドやシルヴァ、ミスとリルにも届いて全員が耳を押さえた…
「じょ、冗談じゃよ。本当にそなたはユーモアのセンスが無いのう。」
「ユーモアのセンス…?」
ゴルドを除いた全員が心の中でため息をついた…
僕はみんなが見つめる前でタイムカプセルの箱を開けた。
泥だらけで形も変わっていたが、割と箱はすんなりと開いた。
僕にとっては懐かしい物がいっぱい出てきた…
点数を人にもまだ見せることが出来る範囲の答案用紙、愛ちゃんと観に行った映画の半券、制服のボタンなど…
「あれ…⁉︎」
少し汚れた封筒を手に取った僕は何気なく中から便箋を取り出してそれに目を通した。
「僕の…」から始まる題名にあの日、空を見上げて自分の未来を夢見た自分を思い出す…
優也は微笑みながら封筒をそっと自分のポケットの中へ入れた。
「婿殿よ…?」
「あっ…す、すみません…えーっと…あった!!これだ!!」
僕は青と赤の1組のペンダントをとりだした。でも微妙に形や色が違ってお揃いという感じでは無かった…僕は赤い色のペンダントをソーディア王に渡した。
「…これが彼女の持ち物です。魔法因子が残留していると良いのですが…」
ソーディア王は赤いペンダントを自分の目の前にかざすと念を込められた。
…するとペンダントが光輝いた。「おお…成功じゃ…ゴルドと連絡がとれるぞ…おい!ゴルドよ…ワシじゃ、マサムネじゃ…辛い想いをしているであろう!
「あははは…またじいじの負けじゃ…リルくんは強いのう…」
「じいじ…もういっかいやろうよ…」
お義父さんがリルと遊んでいる声が響いてその場の張りつめた空気感が凍りついた…
「ゴ、ゴルド…お主…何をやっておる。こっちは何とかそなた達のサルベージを試みておるのに…」
「あっ!その声はマサムネじゃの。仕方ないではないか…退屈なんじゃ。シルヴァもミスちゃんと遊んでおるわい。それよりここから早く抜け出す方法は無いのか?」
ソーディア王はゴルドと今までの経緯を説明し合い、脱出の方法についても説明した…
「なるほどのう…しかし1分間でワシらが全員出口まで辿り着けるかは疑問じゃわい。
せめてもう少し余裕がないと…ティナ、ティナはおらぬか?」
プラティナは赤いペンダントの近くに駆け寄る…「お父様…私はここです!」
「おお…ティナよ…お前がちょっとだけ我慢して婿殿の子種をミラールに授けてやってはくれぬか?」
ティナの表情が一瞬、凍りついた…
そして次の瞬間「そ、そ、そ、そんな事出来る訳ないでしょーがぁぁぁぁぁ!!」
ティナの怒りの声は衝撃波となりその場にいる全員の鼓膜にキーンという振動が伝わった…それはペンダント越しにゴルドやシルヴァ、ミスとリルにも届いて全員が耳を押さえた…
「じょ、冗談じゃよ。本当にそなたはユーモアのセンスが無いのう。」
「ユーモアのセンス…?」
ゴルドを除いた全員が心の中でため息をついた…
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

家庭菜園物語
コンビニ
ファンタジー
お人好しで動物好きな最上 悠(さいじょう ゆう)は肉親であった祖父が亡くなり、最後の家族であり姉のような存在でもある黒猫の杏(あんず)も静かに息を引き取ろうとする中で、助けたいなら異世界に来てくれないかと、少し残念な神様に提案される。
その転移先で秋田犬の大福を助けたことで、能力を失いそのままスローライフをおくることとなってしまう。
異世界で新しい家族や友人を作り、本人としてはほのぼのと家庭菜園を営んでいるが、小さな畑が世界には大きな影響を与えることになっていく。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
【完結】お飾りの妻からの挑戦状
おのまとぺ
恋愛
公爵家から王家へと嫁いできたデイジー・シャトワーズ。待ちに待った旦那様との顔合わせ、王太子セオドア・ハミルトンが放った言葉に立ち会った使用人たちの顔は強張った。
「君はお飾りの妻だ。装飾品として慎ましく生きろ」
しかし、当のデイジーは不躾な挨拶を笑顔で受け止める。二人のドタバタ生活は心配する周囲を巻き込んで、やがて誰も予想しなかった展開へ……
◇表紙はノーコピーライトガール様より拝借しています
◇全18話で完結予定
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる