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喜びに包まれるキスアンドクライ
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リンクの側で祈るように演技を見つめていた僕とノブ…
クールダウンして軽いメディカルチェックを受けてロッカールームから再び出てきたミキ…
そしてミドリコーチがリンクから帰って来たリカを迎える…
「コーチ…!」
「リカさん…素晴らしかったわ…本当に感動した!私…自分の演技も含めて今まであんなに美しいスケートの演技を見た事が無かったわ…
ありがとう!アルタイルスクールのコーチを頑張ってきて良かった!」
ミドリはリカを抱きしめながら何度も目頭を押さえた…
「コーチ!明日もまだあります!私とミキさんをコーチの手で導いてください…」
リカはミドリの腕の中でそう呟いた。
「勿論よ…貴女達が必ず最高のパフォーマンスを発揮できるように全力でサポートするわ…」
ミドリはダイスケの方を見て「うちには超一流のコーディネーターもいるしね…」と微笑んだ。
リカも微笑みながら「はい!」と大きな声で返事をした。
リカはミドリと支え合いながらキスアンドクライに移動した…
モニターを見つめて得点が出るのを待つ二人…その二人をまた会場中の人がモニターを通して見つめていた…
「あっ!」モニターにはSP歴代最高得点の87.56が映し出された…
コーチとリカが抱き合って喜ぶ姿をモニターで見て、僕とノブも顔を見合わせながらいつの間にか微笑んでいた…
会場のみんな…そしてシズカのほうを向かって手を振るリカ…
「メディカルチェックが終わったら抱っこしてもらいましょうね…」シズカはムクを抱き上げた。
「流石ね…さあ…ちゃんとクールダウンをしなさいよ…また明日、お互いに頑張りましょう!」
ライバルで盟友らしい言葉をミキはキスクラから帰って来たリカにかけた…リカが頷いて…「はい!」と返事をしようと思ったその時だった…
…ウワァァァァァァ!!
リカやミキに勝るとも劣らない歓声が上がった…みんながビリビリとした振動を足元に感じた…
「さあ…いよいよ最終滑走となりました…最後はこの大会…連覇を狙うこの人…ミヤ選手です…
今日もパーフェクトクイーンの名に相応しい演技を見せてくれるでしょうか?注目です!」
また実況席のアナウンスがモニターを通して会場中に響き渡る…
僕達はリンクに降りたミヤさんを一瞬見てモニターに再び視線を向けた…
ミヤは元々喜びを前面に押し出すタイプでは無かった…しかしこれ程の歓声を受けてそれを受け流すような選手でも無い…
彼女は今、極限状態のプレッシャーに自分を追い込んでいた。
皮肉な事にそのプレッシャーが彼女をゾーン状態へと誘う鍵となっている事を彼女自身もまだ理解っていなかった…
クールダウンして軽いメディカルチェックを受けてロッカールームから再び出てきたミキ…
そしてミドリコーチがリンクから帰って来たリカを迎える…
「コーチ…!」
「リカさん…素晴らしかったわ…本当に感動した!私…自分の演技も含めて今まであんなに美しいスケートの演技を見た事が無かったわ…
ありがとう!アルタイルスクールのコーチを頑張ってきて良かった!」
ミドリはリカを抱きしめながら何度も目頭を押さえた…
「コーチ!明日もまだあります!私とミキさんをコーチの手で導いてください…」
リカはミドリの腕の中でそう呟いた。
「勿論よ…貴女達が必ず最高のパフォーマンスを発揮できるように全力でサポートするわ…」
ミドリはダイスケの方を見て「うちには超一流のコーディネーターもいるしね…」と微笑んだ。
リカも微笑みながら「はい!」と大きな声で返事をした。
リカはミドリと支え合いながらキスアンドクライに移動した…
モニターを見つめて得点が出るのを待つ二人…その二人をまた会場中の人がモニターを通して見つめていた…
「あっ!」モニターにはSP歴代最高得点の87.56が映し出された…
コーチとリカが抱き合って喜ぶ姿をモニターで見て、僕とノブも顔を見合わせながらいつの間にか微笑んでいた…
会場のみんな…そしてシズカのほうを向かって手を振るリカ…
「メディカルチェックが終わったら抱っこしてもらいましょうね…」シズカはムクを抱き上げた。
「流石ね…さあ…ちゃんとクールダウンをしなさいよ…また明日、お互いに頑張りましょう!」
ライバルで盟友らしい言葉をミキはキスクラから帰って来たリカにかけた…リカが頷いて…「はい!」と返事をしようと思ったその時だった…
…ウワァァァァァァ!!
リカやミキに勝るとも劣らない歓声が上がった…みんながビリビリとした振動を足元に感じた…
「さあ…いよいよ最終滑走となりました…最後はこの大会…連覇を狙うこの人…ミヤ選手です…
今日もパーフェクトクイーンの名に相応しい演技を見せてくれるでしょうか?注目です!」
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ミヤは元々喜びを前面に押し出すタイプでは無かった…しかしこれ程の歓声を受けてそれを受け流すような選手でも無い…
彼女は今、極限状態のプレッシャーに自分を追い込んでいた。
皮肉な事にそのプレッシャーが彼女をゾーン状態へと誘う鍵となっている事を彼女自身もまだ理解っていなかった…
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