フィギュアな彼女

奏 隼人

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楽しいショッピング

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そして…いよいよ星間学生杯まであと三日…

今年はヴェガの星立多目的ドームのアリーナで行われるため、明日、一日早く僕達遠征組はヴェガに発つことになった…

というのも以前ご迷惑をかけたお詫びだと合同練習で軽い調整をして寮の部屋でゆっくり休んでから本番に臨めるようにとヴェガスクールのジュンコーチから前乗りのお誘いがあったらしい。

ミドリコーチも二つ返事でご厚意に甘える事にしたと言っておられた…

僕と部長のノブはサポートメンバーとして帯同する事になっている。

大体、ウチのサークルの男子メンバーときたらエリジブルどころか…

その話をするとノブは「ダイちゃん…それは言わないでよ…」と悲しそうな表情を浮かべる…

コホン!この際、部をあげて全力でミキとリカを応援することにすると僕達は心に決めたのであった…




ヴェガスクールには大きなオールシーズンプールもあるらしい。

それを聞いた僕はリカと一緒に水着を買いに近くのショッピングモールへ出かけたのだが…



「ダ、ダイスケさん…これはどうでしょうか…」

「お、おおっ!!」

試着室のカーテンを開けて神々しいばかりの女神ゴッデスが僕の目の前に降臨した…

僕は鼻血が出そうなのを我慢していた…

「リカ…おそらくこの売り場にあるどんな可愛い水着を着ても似合わないのはないよ…」

「ええっ!でも…私…ダイスケさんに喜んでもらえるのがいいです…そ、そうだ!ネットに男の人は面積の少ない水着が嬉しいって…私、挑戦してみます!」

そう言ってリカはカーテンを閉めた…

「えっ?ちょっとリカ!僕はそんな…」

誰だよ…そんな事ネットに書き込んだの…

再びカーテンが開くとそこには布地が殆ど無い限りなく裸に近いリカの姿が…

彼女は必死に手で前を隠している。

「は、恥ずかしい…でもダイスケさんが喜んでくれるなら…」

「だ、大事な彼女にこんな水着を着せて人前になんか出せないよ…フ、フツーのやつが僕は嬉しいな…」

「大事な彼女…」

僕の言葉にリカはニコッと笑って「分かりました!私、フツーの水着にします…」と言ってまたカーテンを閉める…

次にリカが着て見せてくれたのは光沢のある
薄いワインレッドでロイヤルチャームのワンポイントがあるビキニだった…

「ど、どうですか?」

「う、うん…いいんじゃないかな?…とても可愛いよ…」

「ダイスケさんが気に入られたのなら私もこれがいいです!じゃあ…これにします!」


「うん!じゃあ…僕の水着も選んでよ…彼女に選んでもらうなんて初めてだし…」

「分かりました!一緒にショッピングって本当に楽しいですね…うふふ…」





ミキは出発を明日に控えてもリンクで一人調整を繰り返す…

「ショートはみんな纏めてくるだろうから…

勝負は二日目のフリーになるわね。

私はこの大会のために全てを賭けて頑張って来た…

絶対に負ける訳にはいかないわ!!」
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