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スタンバイ…オーケー?
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「はい、ワン、ツー…もう一回ね…!」
「はい!」
ミキが急にリンクに来なくなってからもう一か月が過ぎようとしていた…
ミドリコーチは何か知っているようだけど、あえて踏み込んではいけない様な気がして僕もリカも聞かなかった。
たとえ彼女が自分のこの先を考えて違う道に歩むための時間を過ごしていたとしても僕達は彼女を応援したいし、彼女がリカに与えてくれた全てにおいて感謝の気持ちしかなかった…
彼女はまた新しい表情で僕達の前に現れるだろう。
その時は精一杯の笑顔で迎えてあげたい。
リカはただミキに教えられたようにバニーホップジャンプに身体のひねりを加える練習をしていた。
反復練習を言われたとおり繰り返し、ヨガのレッスンを続ける…
僕は彼女の他の時間を少しでも笑顔でいられるように側で支えよう…!
そう自分で決めていた。
ヴェガのリンクでは変わらずミヤもリカと同じように反復練習をしていた…
「ミヤ…練習に熱を入れるのはいいけど練習用のブレード…もうそろそろ取り替えないとダメよ…」
彼女に声をかけたのはコーチのジュンだった…
「分かってます!コーチ…
ただ…今はこの感触を忘れたくないんです!」
「そう…分かったわ…ただ…来週のアルタイル遠征までにはきちんと新しいブレードに替えて慣れておかないとね…
オーバーワークも怪我の元だからダメよ…気をつけてね…」
「はい…!」
ミヤだけに限らずスケート選手は靴やブレードの硬さや感触などを気にかける…
いつも同じ位置、同じ角度、同じ速度、同じ感触…そして平常心で臨むように誰もが準備をする。
新しいブレードを装着してミヤはリンクに降りた…
ゆっくりとカーブを回りながら前後を入れ替えてから同じジャンプを試みる…
「あっ!!」
しかし踏み切り前に違和感を感じた彼女は
ジャンプをギリギリで回避する…
「あ、危なかったわ…やっぱり違う…感触が…」
ミヤの額に汗が浮かぶ…
「どうしよう…もう来週なのに…」
そしてヴェガのエリジブルコースの三人とコーチは再びアルタイルスクールに向かって星から星へ渡った…
この時、この合同練習があんな事になってしまうとは誰も思いもしなかった…
「はい!」
ミキが急にリンクに来なくなってからもう一か月が過ぎようとしていた…
ミドリコーチは何か知っているようだけど、あえて踏み込んではいけない様な気がして僕もリカも聞かなかった。
たとえ彼女が自分のこの先を考えて違う道に歩むための時間を過ごしていたとしても僕達は彼女を応援したいし、彼女がリカに与えてくれた全てにおいて感謝の気持ちしかなかった…
彼女はまた新しい表情で僕達の前に現れるだろう。
その時は精一杯の笑顔で迎えてあげたい。
リカはただミキに教えられたようにバニーホップジャンプに身体のひねりを加える練習をしていた。
反復練習を言われたとおり繰り返し、ヨガのレッスンを続ける…
僕は彼女の他の時間を少しでも笑顔でいられるように側で支えよう…!
そう自分で決めていた。
ヴェガのリンクでは変わらずミヤもリカと同じように反復練習をしていた…
「ミヤ…練習に熱を入れるのはいいけど練習用のブレード…もうそろそろ取り替えないとダメよ…」
彼女に声をかけたのはコーチのジュンだった…
「分かってます!コーチ…
ただ…今はこの感触を忘れたくないんです!」
「そう…分かったわ…ただ…来週のアルタイル遠征までにはきちんと新しいブレードに替えて慣れておかないとね…
オーバーワークも怪我の元だからダメよ…気をつけてね…」
「はい…!」
ミヤだけに限らずスケート選手は靴やブレードの硬さや感触などを気にかける…
いつも同じ位置、同じ角度、同じ速度、同じ感触…そして平常心で臨むように誰もが準備をする。
新しいブレードを装着してミヤはリンクに降りた…
ゆっくりとカーブを回りながら前後を入れ替えてから同じジャンプを試みる…
「あっ!!」
しかし踏み切り前に違和感を感じた彼女は
ジャンプをギリギリで回避する…
「あ、危なかったわ…やっぱり違う…感触が…」
ミヤの額に汗が浮かぶ…
「どうしよう…もう来週なのに…」
そしてヴェガのエリジブルコースの三人とコーチは再びアルタイルスクールに向かって星から星へ渡った…
この時、この合同練習があんな事になってしまうとは誰も思いもしなかった…
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