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新しい家族
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スケートの練習を終えて部屋に帰ろうとした僕達に嬉しいお誘いがあった…シズカさんが夕食を一緒にと誘って下さったのだ。
僕達が部屋に着くと間も無く食材を抱えたシズカさんが尋ねて来られた。彼女の料理を兄貴と一緒に何度かご馳走になったがその腕前はプロ級…兄貴は胃袋をガッチリと掴まれていたに違いない…全く羨ましい限りである。
そういう僕も最近、料理の上手な彼女が出来たばかりだが…
「へえ…二人でスケートサークルに入ったの…で、リカはコーチのお眼鏡にかなった訳ね…」
「はい…でもサークルの予算が年々少なくなっているみたいで…」
「なるほど…分からない話ではないわね…私達、研究者も予算ありきの研究だからね…でもリカがやる事は応援したいわね…私の大事な娘だからね…
それはそうとあなた達…お付き合いすることになったそうじゃない…?」
ブーッ!!
僕は飲んでたお茶を吹き出した…
リカも俯いて真っ赤になっている…
「ど、何処からそれを…」
「うふふ…実は私とミドリはスクールの同期生なのよ…今でも一番の友達なの!
彼女…あなたとリカは良いカップルだと褒めていたわよ…でも…将来、結婚するとしたら、ダイスケ君は私の弟みたいなものだし…リカは娘だし…ちょっと複雑だわね。
でも…嬉しいわ。だって二人とも大好きだから…」
「け、結婚…」僕とリカは顔を見合わせてまた真っ赤になって俯いた…
僕は「こ、このポテトサラダ美味しいなあ…と誤魔化そうとするとリカも「わ、私もおかわりします…」とキッチンのほうへ向かった…
リカ…僕はバニラアイスをおかわりする人を初めて見たよ…
「ところでシズカさん…一つお願いがあるんですけど…」
「何かしら?私で出来ることなら…」
僕がシズカさんに耳打ちすると「ああ、それなら丁度良い子がいるわ…今度連れてきてあげる…」
「ありがとうございます!」
「リカは知ってるの?」
「あはは…サプライズで…」
「分かったわ…了解!!」
リカは僕とシズカさんの会話に首を傾げながら笑っていた…
それから数日後…シズカさんはペットを入れるキャリーケースをもって僕達の部屋を訪ねてくださった…
「ママ…何ですか?これ?」
リカは珍しそうにシズカさんのキャリーケースを見つめる…
シズカさんはキャリーケースを床に置いて「とても可愛い子よ…それっ!」とキャリーケースの扉を開けた…
「きゃっ!」リカはビックリして声を上げた。
中から勢い良くアルタイルフェレットの一種…イーナが飛び出した!
グレーと白の可愛い毛並みをしたその子はリカや僕の足元をグルグルとすごい速さで駆け抜けた…
僕達が部屋に着くと間も無く食材を抱えたシズカさんが尋ねて来られた。彼女の料理を兄貴と一緒に何度かご馳走になったがその腕前はプロ級…兄貴は胃袋をガッチリと掴まれていたに違いない…全く羨ましい限りである。
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「へえ…二人でスケートサークルに入ったの…で、リカはコーチのお眼鏡にかなった訳ね…」
「はい…でもサークルの予算が年々少なくなっているみたいで…」
「なるほど…分からない話ではないわね…私達、研究者も予算ありきの研究だからね…でもリカがやる事は応援したいわね…私の大事な娘だからね…
それはそうとあなた達…お付き合いすることになったそうじゃない…?」
ブーッ!!
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彼女…あなたとリカは良いカップルだと褒めていたわよ…でも…将来、結婚するとしたら、ダイスケ君は私の弟みたいなものだし…リカは娘だし…ちょっと複雑だわね。
でも…嬉しいわ。だって二人とも大好きだから…」
「け、結婚…」僕とリカは顔を見合わせてまた真っ赤になって俯いた…
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