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束の間のデート
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ストローに口を付けてミルクティーを飲むジーナ…
チュルン…
「う…うぐ…ゴホゴホ…」
「だ、大丈夫かい?」
「へ、平気や…殿…でも面白い飲み物やなあ…
冷たいチャイのような味に柔らかい粒が…」
「ジーナ…私も少し貰っていいかな?」
「ええけど…喉を詰めんように気をつけてな…」
ジーニャに笑顔の花が咲いた…
「お…美味しい!」
ジーニャの顔を見てボーッとする優也…
「ゆ、優也様…どうしました?」
「やっぱり君は…笑っていた方が良いよ…ジーナ…」
「えっ?…ウ、ウチ?」
「あ、いや…ゴメンよ…言い間違えた…アハハ…」
優也の言葉にジーニャは驚いて動けない…
「さ、さあ…君達は壺から来たんだろ…家まで送るよ…僕もお昼を済ませて仕事に戻らないと…」
「そっか!殿の仕事の邪魔になったらアカンわ…姉ちゃん…帰ろ!」
「う、うん…あっ!!」
ジーニャが立ち止まったのはアクセサリーショップの前だった…
「なんて綺麗な…」
「わぁ…」
微笑みながらショーウィンドウを眺めるジーニャとジーナ…
「殿…お願い!ちょっとだけ…ちょっとだけ…ねっ!」
優也は時計を眺めながらクスッと笑った。
「少しだけだよ…」
「おおきに…!」
ジーナはトルコ石を模したペンダントを…
ジーニャはアレキサンドライトを模したブレスレットを嬉しそうに見ている…
優也は時間まで彼女達に付き添い…自宅へと送って彼女達を見送ってからまた会社に戻った。
その日の夕方…定時に仕事を終えた優也は会社の駐車場の車の中でお昼に食べ損ねたお弁当にがっついた。
「は、腹減った…」
「全く…優しすぎる男にも困ったものよ…」
実体化して助手席に現れるヴァルの言葉に僕は肩をすくめた…
「仕方ないよ…彼女達はバビロナを守る事に一生懸命で今まで女の子らしい事なんか何もして来なかったんだから…」
「お主らしいのう…」
車を運転していつものようにマンションに帰って
エレベーターに乗る…
ティナやミスやリルの顔が頭に浮かんでくる…
やっぱり我が家に帰ってくるとホッとするなぁ…
エレベーターを降りて部屋の前でインターホンを押す…ドア越しにティナの声が聞こえて来た…
「はーい!」
ドアが開いた次の瞬間…
「お帰り!婿殿!」
「パパ~おかえりなさい!」
リルをおぶったお義父さんが玄関に出てきて下さった。
「あれ…?今日はどうされたのですか?」
「実はな、婿殿に相談があってきたのじゃよ…」
「相談…?僕にですか…?」
キッチンではティナが夕食の準備をしている…
「すまんな、婿殿…食事時に…」
「いえ…構いませんよ…一緒にお食事も…」
「いや…結構…家内が待っているのでな…
実はのう…バビロナに提供してもらったトンベリやスキラの苗がビックリする程、評判が良くてのう…
これからもバビロナとずっと同盟関係を続けて行きたく思うので王女と妹君に感謝の気持ちを込めて何かを送りたいのじゃ…
しかし…ワシ達のような者から贈り物を貰っても
あんな若い女性は嬉しくも何とも無いわい。
そこで…婿殿…二人ともから大きな信頼を得ているお主から彼女達に渡して欲しいのじゃ…
何か彼女達の喜ぶものを差し上げたいのじゃが…何が良いかのう…」
「…何でも良いのですか?」
「おお…ワシらで用意できる物ならな…」
「では…高価な物だとは思いますが…」
優也はゴルドに耳打ちした…
「…そんな物で良いのか?それならお安い御用じゃが…」
「よろしくお願いします!」
「分かった…最高の物を用意させよう…では頼んだぞ!婿殿…!」
チュルン…
「う…うぐ…ゴホゴホ…」
「だ、大丈夫かい?」
「へ、平気や…殿…でも面白い飲み物やなあ…
冷たいチャイのような味に柔らかい粒が…」
「ジーナ…私も少し貰っていいかな?」
「ええけど…喉を詰めんように気をつけてな…」
ジーニャに笑顔の花が咲いた…
「お…美味しい!」
ジーニャの顔を見てボーッとする優也…
「ゆ、優也様…どうしました?」
「やっぱり君は…笑っていた方が良いよ…ジーナ…」
「えっ?…ウ、ウチ?」
「あ、いや…ゴメンよ…言い間違えた…アハハ…」
優也の言葉にジーニャは驚いて動けない…
「さ、さあ…君達は壺から来たんだろ…家まで送るよ…僕もお昼を済ませて仕事に戻らないと…」
「そっか!殿の仕事の邪魔になったらアカンわ…姉ちゃん…帰ろ!」
「う、うん…あっ!!」
ジーニャが立ち止まったのはアクセサリーショップの前だった…
「なんて綺麗な…」
「わぁ…」
微笑みながらショーウィンドウを眺めるジーニャとジーナ…
「殿…お願い!ちょっとだけ…ちょっとだけ…ねっ!」
優也は時計を眺めながらクスッと笑った。
「少しだけだよ…」
「おおきに…!」
ジーナはトルコ石を模したペンダントを…
ジーニャはアレキサンドライトを模したブレスレットを嬉しそうに見ている…
優也は時間まで彼女達に付き添い…自宅へと送って彼女達を見送ってからまた会社に戻った。
その日の夕方…定時に仕事を終えた優也は会社の駐車場の車の中でお昼に食べ損ねたお弁当にがっついた。
「は、腹減った…」
「全く…優しすぎる男にも困ったものよ…」
実体化して助手席に現れるヴァルの言葉に僕は肩をすくめた…
「仕方ないよ…彼女達はバビロナを守る事に一生懸命で今まで女の子らしい事なんか何もして来なかったんだから…」
「お主らしいのう…」
車を運転していつものようにマンションに帰って
エレベーターに乗る…
ティナやミスやリルの顔が頭に浮かんでくる…
やっぱり我が家に帰ってくるとホッとするなぁ…
エレベーターを降りて部屋の前でインターホンを押す…ドア越しにティナの声が聞こえて来た…
「はーい!」
ドアが開いた次の瞬間…
「お帰り!婿殿!」
「パパ~おかえりなさい!」
リルをおぶったお義父さんが玄関に出てきて下さった。
「あれ…?今日はどうされたのですか?」
「実はな、婿殿に相談があってきたのじゃよ…」
「相談…?僕にですか…?」
キッチンではティナが夕食の準備をしている…
「すまんな、婿殿…食事時に…」
「いえ…構いませんよ…一緒にお食事も…」
「いや…結構…家内が待っているのでな…
実はのう…バビロナに提供してもらったトンベリやスキラの苗がビックリする程、評判が良くてのう…
これからもバビロナとずっと同盟関係を続けて行きたく思うので王女と妹君に感謝の気持ちを込めて何かを送りたいのじゃ…
しかし…ワシ達のような者から贈り物を貰っても
あんな若い女性は嬉しくも何とも無いわい。
そこで…婿殿…二人ともから大きな信頼を得ているお主から彼女達に渡して欲しいのじゃ…
何か彼女達の喜ぶものを差し上げたいのじゃが…何が良いかのう…」
「…何でも良いのですか?」
「おお…ワシらで用意できる物ならな…」
「では…高価な物だとは思いますが…」
優也はゴルドに耳打ちした…
「…そんな物で良いのか?それならお安い御用じゃが…」
「よろしくお願いします!」
「分かった…最高の物を用意させよう…では頼んだぞ!婿殿…!」
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