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再びあの場所へ
しおりを挟む僕とティナがパーティー会場に顔を見せるとジーナが気付いて僕達に駆け寄ってきた…
「殿…!!ジュエラとソーディアのおっちゃんがバビロナと同盟を結んでくれて、これからは一緒に頑張ろうって姉ちゃんに言うてくれたみたいや…
姉ちゃん、ずっとこの先バビロナの事が心配やったみたいでめっちゃ喜んでたわ…みんなの声おかげや…
ウチ、ホンマに殿のお側に行けて良かった…それと…」
ジーナは真顔でティナの顔を見た。
「あ、あんたにもちゃんとお礼は言わなアカン。ホンマにありがとう…」
そう言って頭を下げたジーナの気持ちのこもったお礼にティナは僕の顔を見て微笑んだ。
そしてジーナの方に向き直って…
「どういたしまして…本当に良かったわね…」
彼女にも微笑みかけた。
その時、ヴァルがダイナさん達を連れて部屋に入って来た…彼女は僕の顔を見て「おお、優也…具合はどうじゃ?」と気遣ってくれた。
「恥ずかしい所を見せちゃったね…」
「気にするでない…わらわのモチ肌を見たらああなるのも当然じゃからのう…」
…確かに…可愛くて美しいんだけどさぁ…
「それよりも優也…みんなで文献を調べておったら興味深い事が分かったぞ…」
「ど、どうしたの?何か書いてあった?」
「パルテに調べてもらったある文献に、この国の神殿の事が書かれていたのじゃ…
それにはわらわも疑問に思っていた事が書かれておった…」
「ねぇ…勿体付けずに教えてよ…」
「まあ…焦るな。疑問とは今、わらわ達がいるここ…バビロナ王朝には王宮と呼ばれる建物が無い…
王宮の代わりにこの神殿に王族達は暮らしていた…
それは信仰深いバビロナの人々が神と触れ合うのに王族も庶民も無いと神の前での平等の立派な考えを持っていたからじゃ…
それにしては不思議な事があるのじゃ…王族は庶民達と共に礼拝も行う考えなのにわざわざもう一つ神殿を建立させた…」
「もう一つ……あっ!」
「そうじゃ…空中庭園じゃ…お主はアレが何の為に建立されたと考えるか?」
「そうだね…丘陵と山に囲まれた場所だから普通の人が礼拝目的で使わないだろうね…何か特別な儀式がある時に使う特別な場所……!
ま、まさか…?」
「そうじゃ…アレは魔法使いと精霊という種族の違いを超えて神に感謝するための神殿じゃ…」
「じゃ、じゃあ…精霊が魔法使いに贈ったと言う魔法のランプは…」
「ああ…十中八九…あそこに有ると思うぞよ…」
「凄いよ…ヴァル!これで願いを叶えてもらえるね!」
「喜ぶのはまだ早いぞ…祭壇にチョコンと置いてあるなら王女達も一緒に探そうとは言わん…
外敵に狙われるのを阻止する為に隠してあると思われるから探し出すのは至難の業じゃぞ…文献にも場所までは書いておらんのじゃ…」
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