奥さまは魔王女 2nd season 〜ジーナは可愛い魔女〜

奏 隼人

文字の大きさ
上 下
69 / 103

狙われた理由

しおりを挟む
「ラ、ランプの精…?」

「元々バビロナは魔法使いと精霊が共に暮らす国…
優也様…私も魔法使いと人間の事は昔、バビロナの歴史学者から学びました…

そしてあなた様やジュエラ…ソーディア、ミラールの皆様を拝見しているとわだかまりは解けてお互いに尊敬し合い素敵な関係を築いているのが分かります…」

「いやあ…そんな事は…ただ、僕がティナを通して知り合うことが出来た皆さんに支えられて…本当に感謝の気持ちしか無いですね…」

ティナの顔を見つめながら僕は本心からそう話した…

「そう…お互いに謙虚になり相手を認め合えばそういう関係は築ける…

魔法のランプは精霊と魔法使いがそうやって一緒に生きてきた証なのです…

精霊は昔、魔法使いと共に暮らす為に自分達の能力ちからをランプに込めて送ったそうです。
呼び出した者のどんな願いも一つだけ叶えるランプの精をそこに封印して…

それがバビロナ王家に家宝として代々ずっと伝わってきたそうです…

王家の血筋は途絶えました…今は王子と将来を約束し合っていた私が国を復興させようとしておりますが、そのランプがどこにあるのか…どうやったら願いを叶えて貰えるのか…分からないのです…」


「ま、まさか…バビロナが狙われる理由って…」

「そうです…時の権力者が永遠の命を求めたり、自身の富と欲望の為に利用しようと…

イミテ様も私を妻にする事とは別にそれを…」

「ケッ!あんな奴に様なんて付けんでええねん!!石になりよって…ザマアやわ…!!」

「ジーナ…バビロナの王女としてはしたないですよ!言葉遣いはもっと丁寧に!バビロナ王朝自体が笑われますよ!」

「はぁい!…姉ちゃんはそういうトコ厳しいなあ…」


姉妹の関係が少し垣間見えてジーナの困ったような仕草に僕は笑いがこみ上げた。

「あははは…ジーニャさん…何か手掛かりは有るのですか?」

「この神殿内の書庫に歴史書があります…
多分、その中に手掛かりがあると思うのですが…」



「ふむ…では調べてみるか…」

「ヴ、ヴァル…いつの間に…?」

僕がふと横を見ると…バスタオル一枚だけの姿のヴァルが…ゆ、湯船に…!

「嫌じゃのう…優也…我らはいつも一心同体ではないか…

こりゃ…!!ダイナ…エクス…パルテ!!」

「はっ!おひい様…」

…で、伝説の三魔女様までバスタオル姿ぁ?
守護霊とは言ってもティナ、ナギさん、愛ちゃんの御先祖様…美しく無い訳が無い…

多くの美女に囲まれて僕の意識は遠のいていく…


「バビロナの魔法のランプについて調べて欲しいのじゃ…頼む!」

「御意!」

「それはそうと優也はどうした?今までここに居たのではないか?」



ブクブクブク…


「きゃあ!ダーリンが…!」


湯当たりした僕は情けない事に裸のまま女湯からみんなに運び出されることになった…

トホホ…
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

セレナの居場所 ~下賜された側妃~

緑谷めい
恋愛
 後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。

貴方にはもう何も期待しません〜夫は唯の同居人〜

きんのたまご
恋愛
夫に何かを期待するから裏切られた気持ちになるの。 もう期待しなければ裏切られる事も無い。

【完結】お飾りの妻からの挑戦状

おのまとぺ
恋愛
公爵家から王家へと嫁いできたデイジー・シャトワーズ。待ちに待った旦那様との顔合わせ、王太子セオドア・ハミルトンが放った言葉に立ち会った使用人たちの顔は強張った。 「君はお飾りの妻だ。装飾品として慎ましく生きろ」 しかし、当のデイジーは不躾な挨拶を笑顔で受け止める。二人のドタバタ生活は心配する周囲を巻き込んで、やがて誰も予想しなかった展開へ…… ◇表紙はノーコピーライトガール様より拝借しています ◇全18話で完結予定

地獄の業火に焚べるのは……

緑谷めい
恋愛
 伯爵家令嬢アネットは、17歳の時に2つ年上のボルテール侯爵家の長男ジェルマンに嫁いだ。親の決めた政略結婚ではあったが、小さい頃から婚約者だった二人は仲の良い幼馴染だった。表面上は何の問題もなく穏やかな結婚生活が始まる――けれど、ジェルマンには秘密の愛人がいた。学生時代からの平民の恋人サラとの関係が続いていたのである。  やがてアネットは男女の双子を出産した。「ディオン」と名付けられた男児はジェルマンそっくりで、「マドレーヌ」と名付けられた女児はアネットによく似ていた。  ※ 全5話完結予定  

10年間の結婚生活を忘れました ~ドーラとレクス~

緑谷めい
恋愛
 ドーラは金で買われたも同然の妻だった――  レクスとの結婚が決まった際「ドーラ、すまない。本当にすまない。不甲斐ない父を許せとは言わん。だが、我が家を助けると思ってゼーマン伯爵家に嫁いでくれ。頼む。この通りだ」と自分に頭を下げた実父の姿を見て、ドーラは自分の人生を諦めた。齢17歳にしてだ。 ※ 全10話完結予定

後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~

菱沼あゆ
キャラ文芸
 突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。  洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。  天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。  洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。  中華後宮ラブコメディ。

ニートの俺がサイボーグに改造されたと思ったら異世界転移させられたンゴwwwwwwwww

刺狼(しろ)
ファンタジー
ニートの主人公は一回50万の報酬を貰えるという治験に参加し、マッドサイエンティストの手によってサイボーグにされてしまう。 さらに、その彼に言われるがまま謎の少女へ自らの血を与えると、突然魔法陣が現れ……。 という感じの話です。 草生やしたりアニメ・ゲーム・特撮ネタなど扱います。フリーダムに書き連ねていきます。 小説の書き方あんまり分かってません。 表紙はフリー素材とカスタムキャスト様で作りました。暇つぶしになれば幸いです。

処理中です...