奥さまは魔王女 2nd season 〜ジーナは可愛い魔女〜

奏 隼人

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一年の始まりは大混乱…!!

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僕達がジーナを送り届けてジュエラに…そして人間界の僕達のマンションへ帰って来てからしばらくが経ち、僕達は新しい年を迎えてゆっくり過ごしていた…

今日は家にお義父さんとお義母さんやナギさんと愛ちゃんが新年の挨拶を兼ねて遊びに来る事になっている…

ジーナの事は気にはなっているけど連絡が無いという事は元気な証拠だよな…?


ピンポーン…玄関のチャイムが鳴った…

「わぁい!じぃじだ!」

「じゃあばぁばもきたよね…!」

ミスとリルが玄関へと駆け出した。


「こりゃ!イタズラ坊主ども…あけましておめでとう…で良かったかな?」


「おめでとう!じぃじ!」

「ばぁば…あけましておめでとうございます!」

「まぁ!ミスちゃん…偉いわね…ちゃんとご挨拶できるのね!ティナの小さい頃より凄いわ…」



そして…しばらくしてリビングに皆が勢揃いし、穏やかで賑やかなお正月独特の雰囲気となった。



「しかし…人間界の正月というのも良いもんじゃのう…」

「お義父さん…ティナがおせち料理というのを作ってくれたんです。お義母さんとご一緒に召し上がってください」


「おお…すまんな!じゃあお言葉に甘えるとするか…」

「どうぞ…ナギもアイさんも召し上がってね…」


「ありがとう!わぁ…綺麗な彩りのお料理ね…」

「私は昔、食べた事があるわ…ミラールにも似た料理があるしね…」



魔界には流石にお正月というのは無いけれど、神聖節という季節で神に感謝するお祭りやイベントが多い時期で共通する点は多く、ミラールに至ってはお供えにお餅に似た食べ物を飾ったりする風習があるらしい…

ひょっとして日本の風習の源流なのだろうか…?


ピンポーン!!


もう一度チャイムが鳴り…「はーい!」ティナがエプロンを取ってキッチンから応対に出て行こうとした。


「ティナ…僕が行くよ!」

「あら!ダーリン…ありがとう!」


インターホンのモニターも見ずに応対に出た僕は「はい…どちら様…!」

訪ねて来て頂いた方のお顔を見て驚いた…!


「あ、あけましておめでとうございます!わざわざ来て頂いたのですか?すみません…どうぞ中に…あっ!!」


その時、その方のうしろにもう一人…新年の思いがけない二人の来客に僕は驚いた。



リビングに入って来た人物にふとみんなが視線を向けた…


「お…お父様…どうして?」

「おお…マサムネ…どうしたのじゃ…?さあ…こっちへ来てゆっくりせい!!」

ナギさんは驚き、お義父さんは歓迎ムードでマサムネさんを迎えた。


「…皆の者よ、団らんの時を邪魔してしまって申し訳ないのう…実はな、ゴルド…お主の弟殿から連絡を貰ってのう…」

「ラリーから?」

「そうじゃ!!お主…〝リル君に会いに行ってくるから何か起きても連絡するな!そっちで解決しろ〟
そう言って王宮を出たそうじゃの?」

「お父様…!」

「まぁ…あなた…そんな事を仰ったの?」


ティナとお義母さんの冷たい視線を受けながらお義父さんは…


「コホン!で…ラリーは何用だったのじゃ?」


「それがのう…」


背後うしろを振り返るマサムネさん…


優也が溜息をつきながらゆっくりとリビングに入って来た…


「ダーリン…どうしたの…?あっ!」


そう…みんなの視線は僕の腕にしがみついている可愛い魔女に集まった…



「ジ、ジーナ…!!」




「皆さん…お久しぶりやね…

殿…会いたかった…もう離さへんよ…」
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