8 / 103
ここはどこ?
しおりを挟む
「ダーリン…」
僕とティナが顔を見合わせているのを見てジーナさんは眉をひそめた表情で「殿…ジュエラ王国のこと知ってはるの?まさか…ひょっとしてここがジュエラ王国なん?」と詰め寄ってきた。
「ジーナとやら…ここは人間界じゃ…」
黙って話を聞いていたヴァルがゆっくり口を開いた…
「人間界…?」
「お主…魔界の者なら魔法使いではないのか?」
「ああ…そう!魔法使い!魔法使いやで!あははは…」
「ちゃんと魔法は使えるのか…?」
「失礼な小悪魔やな…魔法くらい使えるわ…!」
ジーナはパチンと指を鳴らした。
リビングに置いてあったバスタオルがふわりと宙を舞う…
そしてジーナと優也を一緒にぐるぐる巻きにした。
「うわわわわ…」
「いや~ん。殿…これでもう、ウチらは離れられへんなぁ…」
「もう…何やってるのよ…」
ティナもパチンと指を鳴らした。
洋裁ばさみがふわりと浮いて二人に巻きついているバスタオルを真っ二つにジョキジョキと切った…
バチバチッ…!優也を巡る女の戦い…第2ラウンドが始まろうとしていた…
「優也…馬鹿馬鹿しいから、わらわはもう戻るぞ…良いな?」
「あ、う…うん…」
こうしてヴァルは僕の身体の中に戻った…
「とにかく今日はもう遅いから明日みんなの知恵を借りて考えようよ…ね!」
僕の言葉にティナもジーナさんも仕方なくといった感じで頷いてくれた。
「ティナ…申し訳無いけどジーナさんを泊めてあげてくれないかい?」
「あなたがそう仰るなら…仕方ないわね…」
「殿…それなら心配御無用!ウチは壺の中に帰るよってに…この中にはお風呂も洗面所もありますさかい…ほな皆様おやすみなさい…
そう言うと彼女は飛び出して来た壺にまた吸い込まれていった…
「殿…急に現れて迷惑かけたウチのこと…嫌いにならんといてね…おやすみなさい…」
キュン…
ジーナの素直な言葉に優也の胸は締め付けられる…
どんな形であれ、国を追われて彷徨っていた彼女を何とかして助けてあげたいと心から思った。
プラティナはそんな優也を見てガックリとうなだれた…
「はあ…またダーリンの前に謎の女性が現れたわ…もう…ダーリンは私のものなんだから…」
ヴァルプルギスはテレパシーをダイナに送った…
「ダイナよ…わらわの記憶に間違いが無ければ…パルテに調べさせてくれ…頼んだぞ」
「御意…」
僕とティナが顔を見合わせているのを見てジーナさんは眉をひそめた表情で「殿…ジュエラ王国のこと知ってはるの?まさか…ひょっとしてここがジュエラ王国なん?」と詰め寄ってきた。
「ジーナとやら…ここは人間界じゃ…」
黙って話を聞いていたヴァルがゆっくり口を開いた…
「人間界…?」
「お主…魔界の者なら魔法使いではないのか?」
「ああ…そう!魔法使い!魔法使いやで!あははは…」
「ちゃんと魔法は使えるのか…?」
「失礼な小悪魔やな…魔法くらい使えるわ…!」
ジーナはパチンと指を鳴らした。
リビングに置いてあったバスタオルがふわりと宙を舞う…
そしてジーナと優也を一緒にぐるぐる巻きにした。
「うわわわわ…」
「いや~ん。殿…これでもう、ウチらは離れられへんなぁ…」
「もう…何やってるのよ…」
ティナもパチンと指を鳴らした。
洋裁ばさみがふわりと浮いて二人に巻きついているバスタオルを真っ二つにジョキジョキと切った…
バチバチッ…!優也を巡る女の戦い…第2ラウンドが始まろうとしていた…
「優也…馬鹿馬鹿しいから、わらわはもう戻るぞ…良いな?」
「あ、う…うん…」
こうしてヴァルは僕の身体の中に戻った…
「とにかく今日はもう遅いから明日みんなの知恵を借りて考えようよ…ね!」
僕の言葉にティナもジーナさんも仕方なくといった感じで頷いてくれた。
「ティナ…申し訳無いけどジーナさんを泊めてあげてくれないかい?」
「あなたがそう仰るなら…仕方ないわね…」
「殿…それなら心配御無用!ウチは壺の中に帰るよってに…この中にはお風呂も洗面所もありますさかい…ほな皆様おやすみなさい…
そう言うと彼女は飛び出して来た壺にまた吸い込まれていった…
「殿…急に現れて迷惑かけたウチのこと…嫌いにならんといてね…おやすみなさい…」
キュン…
ジーナの素直な言葉に優也の胸は締め付けられる…
どんな形であれ、国を追われて彷徨っていた彼女を何とかして助けてあげたいと心から思った。
プラティナはそんな優也を見てガックリとうなだれた…
「はあ…またダーリンの前に謎の女性が現れたわ…もう…ダーリンは私のものなんだから…」
ヴァルプルギスはテレパシーをダイナに送った…
「ダイナよ…わらわの記憶に間違いが無ければ…パルテに調べさせてくれ…頼んだぞ」
「御意…」
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
夫を愛することはやめました。
杉本凪咲
恋愛
私はただ夫に好かれたかった。毎日多くの時間をかけて丹念に化粧を施し、豊富な教養も身につけた。しかし夫は私を愛することはなく、別の女性へと愛を向けた。夫と彼女の不倫現場を目撃した時、私は強いショックを受けて、自分が隣国の王女であった時の記憶が蘇る。それを知った夫は手のひらを返したように愛を囁くが、もう既に彼への愛は尽きていた。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
選ばれたのは美人の親友
杉本凪咲
恋愛
侯爵令息ルドガーの妻となったエルは、良き妻になろうと奮闘していた。しかし突然にルドガーはエルに離婚を宣言し、あろうことかエルの親友であるレベッカと関係を持った。悔しさと怒りで泣き叫ぶエルだが、最後には離婚を決意して縁を切る。程なくして、そんな彼女に新しい縁談が舞い込んできたが、縁を切ったはずのレベッカが現れる。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる