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決着

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「はあぁぁぁぁっ!!」

「はあぁぁぁぁっ!!」


プラティナは雷の属性エネルギーを両手に纏い…

サブリナはエルフの姿へと変わった…




目の前に落ちて来た…巨大なエネルギーの中に両手で自身のエネルギーを押し込むプラティナ…



その押し込んだエネルギーがコアとなって…

まるで魔法エネルギーで作られたダイナマイトのようなエネルギーボールが完成した…



しかし…これで終わりでは無かった…


「今よ!!!サブリナ…」



「はいっっっっ!!!


はあぁぁぁぁ…っ!!!」



サブリナはプラティナの背中から…エルフの力をエネルギーボールへと注入していく…



その力は氷のように冷たい水を沸騰させるが如く…

エネルギーボールの中のエネルギーをさらに爆発的に飛躍させていく…



それはもう…

アルティマであってアルティマでは無い…


レガシーを遥かに超えた未知の魔法となっていた…








その場にいた優也も…ヴァルプルギスも…ゴルドも…ケイティも…

全員がそのパワーに瞳を大きく開いて…衝撃を隠せない…





「ヴァル…」


「おお…何というエネルギー…

星をも破壊してしまいそうな…


わらわは…

この時代の魔法使いを少し甘く見ておったわ…



ダイナ達やマザーハーロットぎみ

エルフの力はあるにせよ…


童達のガンマータやガラクタ嬢を遥かに超える…これ程の魔法を乳嫁達が…


わらわはあの乳嫁を少し見直したぞ…」



「…乳嫁って言い方が無ければ、君から認められてティナも喜ぶと思うよ…」



困り顔の優也の横でゴルドは頰を指でポリポリと掻きながら苦笑いしていた…






「ルティーヤー…」


優しくヴァハムートに向かって呼びかけたマーブルは彼の手の中に包まれて一緒にゆっくりと宙に舞いあがった…


そして…



「プラティナ王女…

そんなもので私達は倒せない…!!


外した時があなた達の最期よ…

心してかかって来なさい…!!!」



「それはどうかしら…

勝つのは…私達よ…!!」







「ううっ…」


彼女サブリナもまた全力を使い果たし…
変身も解けてその場に倒れ込んだ…





「プ…プラティナ様…後は…お願いします…」



「ありがとう…ゆっくり休んで…

私も疲れたわ…これを撃ったら…ゆっくりしたい…


そして…元気になったら…

また…一緒にお食事をしましょうね…」


微笑み合う二人…







宙に舞っているマーブルを見つめる優也…


「やっぱり…」


その時…彼の肩にゴルドが手を置いた…



「婿殿…今回はお主が女房役じゃの…

これじゃアベコベじゃよ…

本当に…お転婆てんば娘でスマンのう…」



「お義父さん…!!

知っておられたのですか…⁉︎」



「ああ…

お転婆娘の考える事には慣れておる!!

アレもきっと…そうじゃからな…」





ゴルドの視線の先にも同じようにマーブルの姿があった…




「さあ…行くわよ!!!」


「フン!!そんな魔法…

私達には効かないって言ってるでしょう!!!」






「……やあぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」



己の手から魔法が放たれるその瞬間———


プラティナは大きな瞳を見開いた。



自分と対峙している彼女の瞳に光るモノを見つけたからだった。



ゴゴゴゴゴゴゴ……



召喚獣目がけて一直線にむかうスーパーアルティマ……





「ううっ……」




プラティナは全ての魔法力を使い果たし…

その場に膝から崩れ落ちた…










「ダーリン…私…ダーリンの事… 

守れ…たわ…よ…ね…」




優也の表情を思い浮かべて微笑んだ後…


まぶたの重さに耐えられなくなった彼女はそのまま気を失った…










その場の全ての王女と探偵達が意識を失い…

彼女達の想いを乗せた超アルティマがマーブルとヴァハムートに迫る…




彼女マーブルは微笑みながら囁いていた…




「ルティーヤー…

本当にありがとう…

お前は別次元おうちにお帰りなさい…


またいつか…

お前と会えたら嬉しいわ…

私の可愛い坊や…」






………シュン!!



巨大なヴァハムートは一瞬にしてマーブルの手の中の小さな水の玉の中に戻っていた…


そしてまるでマーブルに別れを告げるように尾ビレをひるがえして玉ごと消えていった…





堕ちていくマーブルは目を閉じて…両手を広げた…



「ああ…見える…


私の大好きなジュエラが…




なんて鬱陶うっとうしい…


けれど…


愛すべき魔法使い達…




そんな中に現れた人間…





あなたはどうしてそんなに私達を愛してくれるの⁉︎


幼い頃から人間は冷たい存在だって聞いていたのに…


私…本当に…弟のためにプラティナを…⁉︎


いいえ…きっと…本当はあなたが…」












「クロノ!!!」





…時間が止まった。
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