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三人目の天使

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負い目からか…伏し目がちに優也に話しかけたマーブルだったが…



「本当ですか…?

助かります!!ありがとうございます!!」


マーブルの手を取って…

笑顔で感謝を伝える優也に彼女は驚きを隠せない…



この人…なんて素直な笑顔なんだろう…

こんな状況でまるであの時みたいに…

私の作った料理を美味しいと言ってくれた…

あの時みたいな笑顔だ…



「で、では…」


マーブルは大空を見上げて…集中した…


突然、空が暗くなり…分厚そうな雲に覆われた…



…ガラガラ……バァァァァァァァン…



皆が耳を押さえる位の雷鳴が轟いたかと思うと…


フィィィィィィィィィ…ン…!!!


真紅の炎に包まれた鳥が厚い雲を突き抜けるように降りてきた…


「わあ…」

「綺麗…」


「こ、これは…美しい…」


鷹匠が操る鷹くらいの大きさだろうか…

長い尾に炎を纏わせ皆より少し高い所に身を置いてこちらを見ている…


「マーブルさん…あれは…⁉︎」


フマでございます…」



優也は頷いた…


「これなら…いける…


そうだ!!やらなきゃいけない事がもう一つ…」





彼は何かを思い出したように…


「ナギさん…

レーヴァさんとお話させて貰えませんか…⁉︎」




「は、はい…お安い御用です…

…すみません…レーヴァ将軍…」




「これは…ナギ様…

如何《いかが》致しました…?」



「すみません…優也です…

急にで申し訳無いけど…レーヴァさん…

弓の名手をご存知ありませんか…⁉︎」


「…弓の名手ですか…⁉︎うーむ…

我が軍は剣と魔法を使って闘うのが定石…

作戦では使ったりもしますが…」





「…そうですか…」


その場で考え込む優也だったが…



「あ…あの…」


「サブリナ…さん…⁉︎」


「私…知っています…

弓が本職では無いけれど…


狙った獲物は百発百中…
生まれついての狙撃手スナイパーを…


「ほ、本当かい…⁉︎」











「ボスレーさん…もうアタシ、先に行くよ…」


「ん…イジワル…もうすぐ終わるんだからちょっと待ってよ…」


間もなく避難をしに、二人が探偵ギルドを離れようとしていた…その時…



「クリス…!!クリスはまだいる⁉︎」


「サブリナ…⁉︎」


「ボスレーさん…?クリスは…⁉︎」


「ここにいるわよ…」


「どうしたの⁉︎サブリナ…」


「す、すぐにジュエラ王宮の前まで来て!!!

待ってるからね!!」


「あ、ちょっと…サブリナ…!!」






クリスはボスレーの顔を見つめた。

ボスレーは小さな溜息を一つついてから…





「いいわよ…行ってらっしゃい…

アタシは避難しておくから…」



「ゴメン!!ボスレーさん…行ってくるよ…」



「全く…若いっていいわね…

さあ…アタシも急がないと…」

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