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#3
天麩羅ムシシ
しおりを挟む「また配給缶詰か。変わり映えせんな」天麩羅ムシシは土建労のかかえてきた手土産の箱を開けてボヤいた。「年のせいでな。集中が利かぬし、なにより気乗りせぬとな」
「そう言わないでくださいよ先生、なけなしの配給なんすから」副組長のキンキーが泣きつくように言った。
「ちゃんとポイントも用意しとる」組長のガスロは疲れたように、玄関の上がり框に腰を下ろした。「虫薄が続いてノルマがきついんだよ。まったく労務にならんのじゃ」
土建労のあとからカスリとウメコもいま、虫抜きの簡易スペースの内ドアを開けて、ムシシの宅へと入ってきた。
「おおカスリちゃん、しばらくだのう。まあ入りなされ」ムシシは立ち上がり、4人を中へ招きいれた。その姿は、長く伸ばした白髪にアゴ髭をたくわえ、労務衣姿という、近頃の捕虫圏労民の間ではまるで見られないようないでたちをした老人だった。
土建労の二人が土建労民用<足袋ブーツ>を脱いだあと、カスリとウメコも上がり框に並んで座ってブーツを脱ぎにかかった。
「ニャムシロー!」カスリはさっさと脱いだブーツを置くと、くるりと回って腰をあげ、勝手知ったるもののごとく居間へスタスタあがっていった。「おるんやろ出ておいで」
部屋の奥で、実物の猫が警戒するような目をしてこっちを見ている!
ウメコは思わず声をあげた。「本物!?」生きた動物など、このスカラボウルに生まれてこのかた、見たことがないのだ。しかも魔女もお気に入りの黒猫である。ウィキッド・ビューグルのラッパに乗っている猫のはずのないことは重々わかっていても、ここトランスネットから遠く離れた圏外で、ちょっと解放的になりかけた気分も、トラビから抜け出たような姿でお目付け役のようにじっとこっちを見つめられると、しゅんと委縮しそうだった。
カスリは、その実物の黒猫の前にしゃがみ込み、ためらいもなく眼前につかみ上げた。「元気やったか」
部屋はタタミ敷きで、隣と奥にも部屋が続いている。壁には「明鏡止虫」の額が掲げられ、捕虫網、竿、網だけを伸ばしたものなどが幾つか掛かっていた。天井のどこかで静かに換気の音が唸っている。タタミの真ん中で切った囲炉裏にバグストーブが埋め込まれてあって、その側に用意された座布団に、土建労の二人は座った。
「じゃ失礼して」とキンキーが言った。
ウメコは部屋のあるユニットへ入るやいなや、壁に掛けられた古い捕虫網の数々に目を奪われ、まるで虫のようにすっかり捉えられてしまった。つかのまアタマの中を占領した黒猫は、するすると逃げていった。
隣りのユニット部屋の狭いキッチンスペースで、ムシシは土建労の手土産の中から煮魚の缶詰を開けて、水で洗った中身を皿に盛った。猫は早速かぎつけると、カスリの手からもがいて抜けだし、一目散に飛んでいって皿に夢中になった。
「なんやのよ、もう」カスリはむくれ、猫についていく素振りを見せたが、ちょっと考えて、ストーブを囲む座についた。
ガスロは組で重宝される缶詰が猫のエサにされたことの憤りを、眉根を寄せ目を閉じ、なにやらお題目のように口元でつぶやくことで、じっとこらえている。
ムシシがそこに、お盆を持って来て座った。
「ニャムシローはウチより配給の方が好きみたいや」カスリが正座して言った。「元気そやな先生も」
「なんだ、猫のついでか」ムシシは、バチバチ鳴るバグストーブの上にかけられたヤカンから湯をそそぎ、急須で煎れた茶を、来客の四人に湯呑ですすめた。
「いやぁ、実はこれを頂くのが楽しみで。いただきます」キンキーは湯呑をすすって、フゥと吐いた。「お茶は葉っぱに限りますな、先生」
「自前の連合茶があるだろう」
キンキーは顔をしかめて手を振った。「あー、配給の、ありゃダメだ、全然。とても飲めたもんじゃありません」
「じゃ、あれも在庫処分というわけか」ムシシはムシっとした。
「いや先生そんなわけじゃ。お茶だけがいただけないってだけで」キンキーは焦るそぶりも見せずゴクリとやった。「それに一度でも先生が煎れたお茶飲んじまったら、もう他のモンはとてもとても」
「ま、猫は喜んどるがな」
ガスロは忍耐と寛容とともに湯呑をゴクリとかたむけた。ガスロには、ただ苦いだけの代物だった。「まあ先生、配給物はあくまでワシらの気持ちですから。報酬はポイントの方で。だからのう、虫を頼みます」
「虫を呼ぶのも楽ではないからな。虫取り以上にの」
「そう言わないで先生、お願いしますよ」キンキーが手を合わせ頭を下げた。
ムシシは腕組みし、髭をさすっている。「いいかげん、連合労民だけでなんとかしたらよかろう」
「それができんから、ワシら苦労しとるんです。お願いします、先生」ガスロも恭しく頭を下げた。
「まあ、あんたらには世話になっとるしの、そう頼まれては、やらないことはないがな」ムシシの目がウメコに移った。「フム」
ウメコは「へぇー」と部屋を見まわし、壁に掛かった古い竹竿の網、木製の柄の網や、特殊な形状の網を伸ばして掛けてあるのや、捕虫道具のあれこれを物珍しそうに眺めているうち、奥の部屋の床の間に興味が映ると、知らず知らずにじり寄り、つい夢中になって身を乗り出し眺めはじめていた。
掛け軸の画は、ひらりと舞う一匹の虫と、網を振る虫捕りの姿を闊達な筆で描いた、スカラボウルの水墨画ではよく見るモチーフだ。けれどそんなものはウメコの眼中にはない。まして床しく置かれた茶碗や、古めかしい花瓶に活けられた造花、そんなものに興味があるはずもない。
目をひくのは、ラックに掛けて置かれた虫取り網だ、竿には「蟲光」の銘が刻まれてある。試験に必ず出るくらいだから、ウメコも当然、記憶に留めている。
隣の違い棚にあるのは、竹製の古いバトン網だ。竿が伸縮する入れ子式の、これのプラスティック製のものならウメコに限らず全ての捕虫要員も携帯しているが、これはその始祖にあたるものだろう。<矢蜘蛛堂>の古い刻印が歴史を感じる風合いで焼き付けてあった。
それから持ち手の先に「虫笛」を長い紐で括りつけたものや、網を張った輪の軸のすぐ下に、まばらに開けた穴を、竿を振り回わすことで虫笛として鳴らすもの。これらは、すべて古式捕虫術の虫取り網だ。ウメコも見たことはあるけれど、ラックに立て掛けられてある、反った竿に弓弦を張ったようなものは初めて見た。
かと思えば、骨董品の通信機器や捕虫レーダーの計器類、配線むき出しの蓄虫機などが、床の間の側面の壁に沿って雑然と積んである。わけても、捕虫音エフェクターの類いに興味をひかれた。どれもジャンクハーバーの捕虫用品店で高値で売られている激レアな品物ばかりだ。さらに、蓄虫機と繋げて効果をあげる真空管の捕虫アンプなどが、あたりまえのように置かれてあるのには、ウメコもまったく目を奪われてしまった!
そして古式捕虫法の発展系であるアコースティック捕虫法で使う、捕虫コードで打ち込む以前の<旧式鍵盤の虫ンセ>、弦楽器式の誘虫機<バギター>が立て掛けられていて、それがコードでアンプやエフェクターと繋げてあるのを見ると、ウメコは異な感じがした。「これエフェクター?え、増幅器も使うの!?古式で!?」
「エレキ式も知らんのか、近頃の虫取りは」ムシシがフンと鼻で笑った。
これらは、アコースティック式も含めた古式捕虫法の過渡期に登場したものの、バグモタによる捕虫の普及で一瞬で消えた、幻のエレキ捕虫法で使用した機器の数々である。
「エレキ捕虫!知ってる!でも初めて見た!」ウメコは興奮しきりである。「じゃあバグモタエンジン使いますよね。でもなにこれ、違うな・・・ただのオブジェ?」
コードで繋がっている先は蓄虫機とは似ても似つかない、ホルンのような管楽器を裸体に巻きつけている女性の人形像なのだ。おおよそバグモーティヴエンジンとは思えないシロモノである。
「それはクラックワークエンジンだ、バカ者」ムシシはあきれたように言った。
エンジンボックス上部の蓄虫機にあたる部分が、歌で人間を誘う古代地球の女神、セイレンを象ったモノなのだ。
「ウソ!?クラックワーカー!?こんなの初めて見た!すげー、お宝ですよね!へー。でもいまじゃこれ、使い物にならないですもんね」ウメコはバルブ部分にあたるスイッチを、ポチポチとあれこれ押してみた。「いないんだもん。使える虫が」
「すいません、先生!」副組長のキンキーがあわてて言った。「ちょっと、あんた」
「ウメコはん、お行儀悪いで!ズカズカ入り込んで」カスリがウメコの座るべく用意された座布団を、ここに座れとばかりにパンパンとはたいた。「いま大事な話しとるのに、もう、せっかく先生が煎れてくれはったお茶も冷めてしまうわ」
お行儀?ウメコは自由労のあいだに、行儀などというものがあるとは思っていないから、意外な顔をした。こんな僻地のアウトネッツ民の敷居をまたいでまで連合のお行儀もへったくれもないもんだ。まして捕虫労をやめたカスリの口からいまさら礼式事で注意を受けるなんて、まったく不服だった。そんなことは、むしろアウトネッツのほうの礼儀とか流儀に反するんじゃないの?自由労の前でお行儀などと、かえって無礼にあたるんじゃない?だってお行儀なんてものが嫌いだから、自由労の道を選んだのでしょうよ。
ウメコにとって主にお行儀とは、連合旗下においての序列、でなければ、もっぱらウィキッドビューグルに対して尽くすものなのである。
「話なら聞いてますよ」もともと行儀作法に頓着しないウメコは、だから単に話を聞いていなかったから注意をうけた、と解釈し直して、座についた。その声は自分の耳にも、どこかふてくされ気味に聞こえた。確かに、初めて訪れた他人の家で持ち物を物色するのは無作法だなと少し反省した。でもここはちょっとした資料館みたいなものだったから、捕虫要員として好奇心が刺激されるのも仕方ないのだ。「私もいち開拓連合民として協力するつもりです」
「いや先生、この方は私らとは関係ありませんので、どうか」キンキーは焦って必死になって取りつくろった。
――は?関係ないって?――ウメコは口を尖らせた。大体、さっきから連合労民ともあろうものが、いくら古い捕虫法の先生だろうと、なんで圏外の自由労風情にペコペコしてるのよ。しかも圏外御免だの網下御免だのと大見得切って息巻いてるくせに、いくら虫不足だからと言って、なにもそこまで下手に出なくてもいいでしょうよと、ムシっとした。
「別に構わんよ」ムシシは、機嫌を損ねるでもない、どっちともつかない態度でウメコに訊いた。「興味があるのかな」
「ええまあ。捕虫要員ですので、一応。謹慎中ですけど」
「あんたも捕虫労なら、捕虫術に多少の覚えはあるんだろうな」
足を崩して座っていたウメコは、カスリが足をはたいてくる意味に気づくと仕方なしに居住まいを正し、そのせいで、応えはさらにぶっきらぼうに聞こえた。「古式ですよね?捕虫学科の必須科目にありましたから。<新鍋流>を少々」
「<柳川新鍋《しんなべ》流>、そうだったな」ムシシはダハハと無遠慮に笑った。「ワシが辞退したおかげで、あのヘボ捕虫術が連合学務の指南役になりおったのよ。あれならまだ<河童巻き>の方がマシだったな」
「へえ、辞退しはったって、なんでなん先生?」カスリが尋ねた。
「学役なんぞの科目になったら、術の真価が、骨抜きにされてしまうのじゃ。いまじゃ新鍋流なぞ、女子供の芸事に成り下がっておるわい!」
「ひどいわ先生。ウチだって、お免状持ってんで。みんなに出してくれはる、いい先生やったな、ウメコはん」
「そうそうドジョー先生」ウメコは応えた。二人は同じ、7区8区9区の労児が集まる学務所、通称<なやこ>出身だった。
「アコースティックは授業でもやったけどさ、アンプとかエフェクターも使うんだって。カスリ知ってた?」
「どやろ。どっかで見たような気ィするわ」
「エレキ捕虫もやらんで、なんの授業じゃ、スプレー噴くだけなら、誰にでもできるわい。それでよくバグラーなどと名乗れるもんだのぅ」ムシシはイヤミたっぷりに笑った。「圏内も最近じゃ誘虫剤臭くていかん、大体、虫捕りに掃除機みたいなもの使っているからだ」
「ラッパです!」「ラッパや!」ウィキッドビューグルへの侮辱にもつながるその言葉に、思わず現と元捕虫要員の二人揃って、ここは強く訂正した。
ムシシは構わず続けた。「何のための虫捕り網だ。なぜ竿の先に網が張られているのだ。考えたことあるのか」
「網じゃ射程距離短いですから。それにウチら、大量捕虫が目的なんで。そもそも捕虫思想ってやつが違うんですよ」ウメコは聞きかじりを言った。
ムシシの表情の異変に気付いたキンキーがあわてて、割って入った。「まあまあ、キミね、先生のは純粋な捕虫術なんだよ。虫取りそのものが目的なんだから。手段じゃないんだ。キミらのノルマの虫取りなんかと一緒にしちゃ失礼だよ」
一緒にしてるのどっちよ。先生のほうじゃないよ!とウメコは口に出そうになるけれど、さすがにその言葉は飲んだ。
「ほう、そうか。質より量か。なるほど」ムシシは不敵に笑った。「確かに、思想が違うの」
「え?じゃ先生の流派はスプレー使わないんですか?<新鍋流>では使ってましたよ。実益も大事ってよく言ってた、先生」
「そやったな」
「実益だと!」ムシシは素っ頓狂な声をあげた。「ほらみろ、そんなものはもう捕虫術とは呼べんな。そこまでになり下がったのか!情けない」
「それも捕虫法のひとつですよ!選択肢は多いに越したことないですし。スプレーの噴射技術も捕虫要員には必要ですから、それで」
「噴射技術だと!?毒薬散布技術といったほうが適当ではないのか?なにが選択肢じゃ。利益のためなら手段を選ばぬ、毒巻き捕虫法というんじゃ、たわけ!」
「先生怖いわ。ウチらそんなんやないで」カスリもひるんだ。「でもそない言われたら、ほんまにそうやね」
「そんな言い方する・・・?」そう言われては、ウメコも返す言葉が見つからない。けれど、ここでバカにされたままでは、開拓捕虫労としての沽券にかかわる。それにドジョー先生へも申し訳が立たない。ここは捕虫要員を代表してしっかり、その苦労は伝えておく必要にかられた。
「でもスプレー技もそう簡単に素人にはできませんよ。除虫剤で雑甲虫だけササっと追っ払うの、結構むずかしいですから。そこから誘虫剤で一気に釣り上げるの、下手な誘いじゃ乗って来ないしね、あいつら。しかもウチらそれをバグモタでやるんですから。となったらね、先生、操縦技術だって問われるわけですよ。
私、バグモタの操縦にも自信あったんですけど、今日久しぶりに圏外来て、けっこう手こずって。やっぱアナログのセンスも大事だなって、そりゃ思いましたよ。トラビに頼らない感性で生きてく世界、これ原点ですもんね。それにティンカーズセンスが試されるでしょ?私、根っからの捕虫要員だからか、なんかゾクゾクしてきちゃって、テンションやばかったですけど。
でもやっぱ捕虫圏内じゃね、先生、いまはトラビと、バグモタ乗ったら捕虫喇叭とスピッター、これは絶対欠かせないです。そりゃ私も網使って稀少虫なんか捕まえるのは夢ですよ。自分のバグモタの背中にも指してるくらいだしね。飾りみたいなもんでもね、ちゃんと背負ってるんですよ!それにバトン網はすべての捕虫労が携帯必須だし。とにかく時代も環境もいろいろ条件が違うんですよ!先生が圏内いた頃とは。まあそれでもね、これ言っちゃおしまいですけど結局、虫運に尽きますけどね、こればっかりは。でも今日はホント、トラビの有難さは痛感しました」ウメコはひと息に言って、まだ肝心なことを訊いてないのに気づいた。「それでテンパー流って、どうやって虫呼ぶんですか?」
「二ぃや、頭に二ぃがつくの忘れたらあかんで、ウメコはん」カスリがあわててつけ足した。
一瞬の沈黙があった。土建労の二人がその呪縛を解くべく腰を浮かせ「せ、先生、あのですね」とキンキーが取り繕うよりさきに、ムシシは怒りのうちに憤怒の形相で立ち上がり、指を突き付けた。
「能書きだけはいっちょまえだ!ならばそれで捕虫したらええじゃろ!なにしにワシのとこに来たのじゃ!帰れ、連合の犬どもめ!」
向こうで黒猫がこっちを睨んでニャーと鳴いた。全然かわいくない、とウメコは思った。
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