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心配事は全て無くなりました。
しおりを挟むマーガレット、すまなかった…
全ては僕が未熟だったせいだ
たくさん君を傷つけたのに今更だと
嘲笑っても良い
愚かな選択をし間違った道を進んでしまった
が、だからこそ気がつく事が出来たのだ
僕は自分の未熟さ・弱さから逃げていたのだ
何一つ、君に非は無かった
もう一度、もう一度、僕の隣に並びたって
欲しい。僕に君を愛するチャンスを、
未来の王と王妃として国を導いてゆく道を
もう一度…
……アレクセイさま……
もう お気になさらずに。
全ては終わった事ですので、どうぞ、
安心して下さいませ。
ほら、わたくし、怒っていませんわよ?
お顔をよく見て下さいまし
笑っておりますでしょう?
ふふふっ もう殿下ったら…
泣くのはもうおしまい
さぁ、ほら、わたくしの手を取って
下さいまし
アレクさま、ご一緒に参りましょう
★☆★☆★☆★☆
平民の少女を愛し妃にと望んだ、正義感
の強い、しかし融通の効かない王太子殿下は
全てを失いました
王太子殿下が愛した真実の相手…
愛した少女は護衛騎士と不倫の末、妊娠
王太子殿下は廃嫡を余儀なくされました
毒杯を賜わった少女の死後精神を病み、
失意のうちにお亡くなりあそばしました
王太子の婚約者であったマーガレット様は
第二王子ナダル様の妃となっておられまし
たが、お二人は王と王妃になられ、立派に
国を導いて下さいました。
王妃さまは時々ポツリと
…アレクさまがまだ泣いてらっしゃるの
と、呟かれておいででした。
けれど。
きっともうアレクセイ様も大丈夫でしょう
だって、王妃さまの最期のお言葉は…
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