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≪本編≫
【本編32】
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引っ越して2日後。
学校から帰ると、十夜さん達がいた。
「「「お帰り」」」
「ただいま…です」
昼に連絡があったから居るのは解ってたけど、12歳ぐらいから今までほぼ出迎え専門だったから、こんな風に出迎えられるのは何か照れ臭い感じがした。
「…って、これ何ですか!?」
リビングに入ると、リビングがおかしな事になっていた。
確か今朝出掛けるまでは普通のリビングだったハズ。
確かに昼頃に来た≪リビングを弄りたい≫と≪部屋入ってもいい?≫というメールに≪好きにしていいですよ≫と返したけども…。
なぜこうなった?
オープンキッチンの側に見た事のある畳とその上にちゃぶ台。
ダイニングテーブルと椅子どこいった?
ご丁寧に座布団が人数分と見覚えのある巨大クッションが置いてあるこれは、3人の住居にあった畳とちゃぶ台。
それと、十夜さんの愛用クッションだよね。
うん。
持ってきたんだな。
そこまでは解る。
問題は、その反対側の壁側から隙間無くぎっちりとベッドが3つ。
ソファーとローテーブルは?
意味が解らない…。
ベッドの足元には転がって見れるように、ばかでかいテレビが高めの位置に設置されていた。
これも3人のトコで見た、壁に取り付けるタイプのやつ。
「ここで寝るの?」
「うん」
「皆で寝るんだよん♪」
「お前のベッドもあるよ」
「え?」
十夜さんと高千穂さんが楽しそうに転がっている。
え?ちょっと待って?
俺も寝るの?
ここに?
聞けば、3人で住んでたマンションでも一部屋は寝部屋になっていて、布団を敷き詰めて3人で寝ていたという。
確かに、あの日も敷き詰められた布団の部屋で寝たけど、まさか日常だったとは思わなかった。
どこまで仲が良いんだ!
…羨まし…いやいや、今はそこじゃなくて!
この家の割り振られた部屋にトレーニング機器を入れようとしたらベッドが邪魔になり、護衛の人と相談した結果、それなら全員でリビングに寝れば良いってなったらしい。
いやいやいやいやいや、ちょっと待って!
色々おかしいから!
「普通、部屋にベッドで、リビングにトレーニング機器でしょう?」
「え?」
「何で?」
「何故だ?鬱陶しいだろう?」
キッチンにいた竜也さんも加わって3人で首を傾げている。
え?
俺がおかしいの?
これが普通なの?
「ちなみに、俺の部屋は?」
「一応、そのままにしといたよ~。…ベッド以外w」
高千穂さぁん!?
部屋を確認しに行くと、ベッドがあった場所にソファーとローテーブルが置いてあった。
…だよね。
リビングにベッドが3つ並んでた時点で、全部屋のベッドだって事だよね。
このマンション、一部屋にベッド一つだもんね。
十夜さん達はどうやって寝るんだろう?って思ってたけど、まさかの展開だ。
「って、護衛の人も一緒に寝るの?」
「元々ここで寝ないから要らないんだって」
なるほど。
「寧ろ、トレーニング機器を設置して欲しいと言われたから玄関脇の護衛の人用の部屋に運んだ。後は俺達の部屋にダイニングテーブルと椅子、簡単なトレーニング機器。後は私物だな。」
いや、でも。
「何で俺まで?」
「ウチに泊まった時、雑魚寝でも平気だって言ってたからな。構わないと思って運んだ」
竜也さぁん!?
「あの時は、毎日皆で寝てるなんて思わなかったからですよ!」
「や?なら戻すけど…ベッド使ってみたかったから…」
今まで落ちるからって使った事がないらしい。
…十夜さん寝相悪いの?
後、上目遣いは可愛いからやめて。
「皆さんはこれが普通なんですか?」
「ああ」
「うん」
「もちろん♪それに、1ヶ所に纏まって寝た方が、何かあった時に起こしやすいって言われたよん」
3人が俺の質問にテンポ良く答えてくれる。
…腹を括るしかない?
「…解リマシタ…」
ほぼ独り暮らしだった俺の生活は一変して賑やかになった。
学校から帰ると、十夜さん達がいた。
「「「お帰り」」」
「ただいま…です」
昼に連絡があったから居るのは解ってたけど、12歳ぐらいから今までほぼ出迎え専門だったから、こんな風に出迎えられるのは何か照れ臭い感じがした。
「…って、これ何ですか!?」
リビングに入ると、リビングがおかしな事になっていた。
確か今朝出掛けるまでは普通のリビングだったハズ。
確かに昼頃に来た≪リビングを弄りたい≫と≪部屋入ってもいい?≫というメールに≪好きにしていいですよ≫と返したけども…。
なぜこうなった?
オープンキッチンの側に見た事のある畳とその上にちゃぶ台。
ダイニングテーブルと椅子どこいった?
ご丁寧に座布団が人数分と見覚えのある巨大クッションが置いてあるこれは、3人の住居にあった畳とちゃぶ台。
それと、十夜さんの愛用クッションだよね。
うん。
持ってきたんだな。
そこまでは解る。
問題は、その反対側の壁側から隙間無くぎっちりとベッドが3つ。
ソファーとローテーブルは?
意味が解らない…。
ベッドの足元には転がって見れるように、ばかでかいテレビが高めの位置に設置されていた。
これも3人のトコで見た、壁に取り付けるタイプのやつ。
「ここで寝るの?」
「うん」
「皆で寝るんだよん♪」
「お前のベッドもあるよ」
「え?」
十夜さんと高千穂さんが楽しそうに転がっている。
え?ちょっと待って?
俺も寝るの?
ここに?
聞けば、3人で住んでたマンションでも一部屋は寝部屋になっていて、布団を敷き詰めて3人で寝ていたという。
確かに、あの日も敷き詰められた布団の部屋で寝たけど、まさか日常だったとは思わなかった。
どこまで仲が良いんだ!
…羨まし…いやいや、今はそこじゃなくて!
この家の割り振られた部屋にトレーニング機器を入れようとしたらベッドが邪魔になり、護衛の人と相談した結果、それなら全員でリビングに寝れば良いってなったらしい。
いやいやいやいやいや、ちょっと待って!
色々おかしいから!
「普通、部屋にベッドで、リビングにトレーニング機器でしょう?」
「え?」
「何で?」
「何故だ?鬱陶しいだろう?」
キッチンにいた竜也さんも加わって3人で首を傾げている。
え?
俺がおかしいの?
これが普通なの?
「ちなみに、俺の部屋は?」
「一応、そのままにしといたよ~。…ベッド以外w」
高千穂さぁん!?
部屋を確認しに行くと、ベッドがあった場所にソファーとローテーブルが置いてあった。
…だよね。
リビングにベッドが3つ並んでた時点で、全部屋のベッドだって事だよね。
このマンション、一部屋にベッド一つだもんね。
十夜さん達はどうやって寝るんだろう?って思ってたけど、まさかの展開だ。
「って、護衛の人も一緒に寝るの?」
「元々ここで寝ないから要らないんだって」
なるほど。
「寧ろ、トレーニング機器を設置して欲しいと言われたから玄関脇の護衛の人用の部屋に運んだ。後は俺達の部屋にダイニングテーブルと椅子、簡単なトレーニング機器。後は私物だな。」
いや、でも。
「何で俺まで?」
「ウチに泊まった時、雑魚寝でも平気だって言ってたからな。構わないと思って運んだ」
竜也さぁん!?
「あの時は、毎日皆で寝てるなんて思わなかったからですよ!」
「や?なら戻すけど…ベッド使ってみたかったから…」
今まで落ちるからって使った事がないらしい。
…十夜さん寝相悪いの?
後、上目遣いは可愛いからやめて。
「皆さんはこれが普通なんですか?」
「ああ」
「うん」
「もちろん♪それに、1ヶ所に纏まって寝た方が、何かあった時に起こしやすいって言われたよん」
3人が俺の質問にテンポ良く答えてくれる。
…腹を括るしかない?
「…解リマシタ…」
ほぼ独り暮らしだった俺の生活は一変して賑やかになった。
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