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しおりを挟む「えあっす、すみませんロウド様!!何本に致しますか?」
ドラフ兄が串焼き場から助けを出してくれたお陰で、僕はまた接客に気持ちを戻す事ができた。
他の騎士達は「ははっこいつに運命の相手がとうとう現れたんだから、そうだろうね」と別に怒っている様子もなく、別の騎士はロウド様を気にかけて「隅々迄歩いているから直ぐに見つかるかと思ったんだけど」とも言っていた。
「じゃあ、今いる騎士達2本ずつで10本お願い」とロウド様が言うと兄はすぐ串を並べて焼きに取り掛かり、僕は「焼き立てを提供しますので少々お待ち下さい」と騎士達に伝えた。
騎士達は並ばないで出来立てが食べれると嬉しそうに話している。
それにしてもロウド様を近くで見るのは初めてだ。
けどこんなにカッコ良いならモテるのもわかるな。耳の下迄伸ばしたウェーブがかった金髪と切れ長の碧眼を持つ彼は、王宮騎士団の広報紙の表紙を何度も飾っていて、女性達の間でもよく話題になっていたし、今は少しついた顔のシワがまた良い味を出していて、主婦になったご婦人達にも人気だもの。
それにしても爽やかな姿のロウド様が目の前にいるのに、僕はロウド様についている股間ばかりに目がいってしまう。あまりに目で追ってしまったのか、ロウド様は苦笑いをしてしまった。
「ふふっ君も私の運命の相手が気になるかい?私にも運命の相手ができた事は嬉しく思っているんだが、どうやら相手は少し臆病みたいでね。こうして見つけて貰おうと股間を出して祭りを歩いているんだが、中々見つからないものだな」
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