きのこ狩りツアーに親友と参加した

鈴鈴躊躇

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 僕よりきのこ山の事を熟知していたなら多分そんな気がする。
 ヘルスと別れた時、彼は細い分かれ道に入っていった。それを僕は広い道の方を僕に譲ってくれたのかと思っていたけど、本当はヘルスが入った道の方が貴重なきのこが見つけやすかったのかもしれない。それこそ僕とヘルスで取り合いにならない様に僕にその場所を知らせなかった可能性だってある。それほどヘルスはこのきのこ山に強い意気込みがあると僕は感じていた。

 だけどそもそも貴重だったり、高級なきのこってどうやって見つけるんだ?先程から全然見ないし僕に声を掛けては来ない。まさか……。


「もしかして声を掛けて来ないきのこがあるのか!!」


 思わず大きな独り事を叫んでしまい、咄嗟に自分の口を両手で塞いだ。でも周りはシーンとしているので少し冷静になった。そうだよ。何故今迄気づかなかったんだ!!

 僕の勝手な考えだが、声を掛けて来ないきのこの方が見つからないんだし、多分そんな気がする。だって貴重で珍しいのだからそう簡単に見つかる訳がないんだ。それに、ボルチーニの生息地があるみたいに、特別なきのこには特別な場所というか、ある場所にしか生えていない可能性もある。

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