きのこ狩りツアーに親友と参加した

鈴鈴躊躇

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「へっ??一緒にって……そんな貴重な場所を良いんですか?」

 活発そうなミーさんはたまたま同じツアーに参加して、たまたま同じ道を通っただけの僕に、自分の好きなきのこが生えている場所に誘ってくれた。でも良いのかな……普通だったら誰にも教えたくない場所じゃないのか?

「あっ何?奪い合いとかの心配しているの??ウフフッ大丈夫よ!!私好みのきのこが生えている場所は、沢山生えているから2人でも食べきれない程あるの。貴重なきのこって訳でもないから心配しないで」

「そう……なんですか。それなら良かった!!」

 そっか。別に沢山生えているきのこなら取り合いになったり奪い合いになる事とか無いもんな。
 僕はつい、きのこ食べ放題だからと少しでもツアー料金の元を取ろうとしちゃって、貴重で普段食べられなさそうな高級なきのこの事ばかり想像していた。だけどこのミーさんみたいに、高級とか貴重とか関係ない、本当に自分が食べたいきのこを沢山食べて楽しむのが本来きのこ狩りツアーの醍醐味じゃないのか。

 その考えはきのこ愛好家だけどツアーをまだ楽しめていない僕としては大変好ましい考え方だった。

 ミーさんが折角誘ってくれたんだ。僕もそのきのこを味わってみたい。

「ミーさん!!僕も一緒にその場所に行っていいですか?」
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