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お姫様を救いヒーローとなった彼に、婚約者であった私はあっさり捨てられました…。

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 親同士仲が良かった事で婚約した、私と彼。

 しかし彼は、地味で大人しい私に満足して居ないようだった。

 そんな中、彼は偶然にもこの国の姫の危機を救う事に─。

 

 と言うのも、姫が留学先から帰還する際この地を通ったのだが…そこを荒くれ者達に襲撃される事件が起きた。

 するとそれを見つけた彼が連れて居た猟犬達を放ち、そいつらを追い払ったのだ。

 そして助けられた姫は彼を見初め…自身の婚約者として城に招きたいと申し出た。



 すると彼は私と言う婚約者が居ながらそれを姫に隠し、あっさり了承してしまった。

 そして私に一方的に別れを告げると、さっさと姫が待つ城へと向かった。



 私はそんな彼を引き留めようとしたが、彼に乱暴に振り払われ転倒…そのまま置き去りにされてしまった。
 
 その後、私は通りかかった幼馴染に偶然助けられ…怪我が治るまで彼の元でお世話になる事に─。



 婚約者に捨てられた惨めな私が帰った事で、両親を悲しませたくなかったし…心が落ち着くまでは、私はこの優しい幼馴染と過ごす事に決めたのだ。

 

 するとある日、何故か城の使者が私を訪ねて来て…姫からの褒美を受け取るようにと言われた。

 そして、元婚約者と姫の婚約は無しになった…理由は、婚約者の悪事が発覚し罰を受ける事になったからだと言うのだ。

 

 実は、姫を襲った荒くれ者達は元婚約者が金で雇った者達だった。

 彼は姫がこの地を通る事を噂で知り…私と言う婚約者に満足して居なかった事もあり、逆玉を狙う事にしたのだ。


 
 そして、荒くれ者達から姫を守る事で姫から見初められると言う彼の企みは見事成功…彼は姫の婚約者の座を手に入れた。



 だがその後、彼は逃げた荒くれ者達にもっと報酬が欲しいと迫られる事となり…城をこっそり抜け出てその者達と密会して居る所を城下を見回り中の憲兵達に見られ、その関係性を怪しまれる事に─。



 その後姫に追及を受けた彼は、咄嗟に城から逃げようとしたが…一緒に連れて来て居た猟犬達に追跡され、そのまま捕らえられてしまったと言う。



 そしてその猟犬達は、元は私の家で生まれ私が彼に贈ったもので…その子達が本当の悪人であった彼を捕える事に一役買った為、その褒美を贈り主の私が受け取る事となったのだ。



 私は恐れ多いと断ったが…姫から、お互い悪い男に出会ってしまった…どうせあの男は慰謝料を渡してはいないだろうから代わりに受け取って欲しいと願われた為、結局私は褒美を有難く受け取る事に─。



 そしてその後、元婚約者は姫を騙した悪人として一生牢の中に幽閉される事が決まった。

 

 一方、私はと言うと…身体の傷も心の傷も癒え、両親から実家に帰って来ないかと言われて居た。

 だが、幼馴染の傍は居心地がよく…私は何となく彼と離れがたい気持ちで居た。



 するとそんな私に、幼馴染は行かないで欲しい…これからは俺の人生の伴侶として、この家で一緒に暮らして欲しいと告白して来た。

 実は、幼馴染は以前から私の事が好きだったそうで…私が傍に居ない生活はもう考えられないとの事だった。


 
 そして自分達が両想いだと知った私は、自身の気持ちを彼にちゃんと伝えそれを受け入れる事に─。

 その後は彼の婚約者となり彼に愛され、とても幸せな日々を送って居る─。 
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