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私が居ない間に、リリララは私とガルディア様の仲を深める為と言い訳しガルディア様と二人きりで会うようになり…そんなリリララに誘われたガルディア様は、すぐに地味な私よりも可愛いリリララに心奪われたらしい。
始めはそんな事はいけないと思って居た二人だったが…リリララを気に入ったガルディア様の母親の後押しもあり、自分達の関係は悪いものでは無いのだと、二人はすっかり開き直るようになったそうだ。
そして今では、他の生徒達が居る前でも平気でイチャイチャして居るとの事だった。
探偵が送って来たと言う報告書を見て、私は深い溜息を吐いた。
私が留学に行った事が、二人を結び付るきっかけになってしまったとは…。
どうやら、私が間に入る余地はもう無いようだし…こうなったからには、もう私と彼の関係は修復できそうにないわね─。
「でも婚約破棄するなら、二人にはキッチリ慰謝料を払って貰わないと…。それによって、リリララとも姉妹の縁が切れる事になるだろうけれど…これも仕方ない事だわ。」
そう覚悟する私だったが…それを見たおじ様は、そうなって家に帰り辛くなったらいつまでもここに居て良いと言ってくれた。
「アメリアは優秀で真面目でいい子だし、大歓迎だよ。私たち夫婦には子供がいないし…何だったら、養子にでもなって欲しい位だ。それに、アメリアが居るとロベルトも嬉しそうだしね。」
「そんな、私は─!」
「お前をいくつの時から見て来たと思ってるんだ?アメリアが来てからと言うもの、お前は常に穏やかな笑顔を浮かべるようになった…。とても幸せそうな顔をして居るぞ。」
そう言って笑うおじ様に、ロベルトは気恥ずかしそうに顔を伏せた。
その顔が、何だか年相応のようで…私もついクスクスと笑ってしまった。
あぁ、ロベルトが居てれくれて良かったわ…。
私一人でこんな報告書を呼んで居たら、悲しくて悲しくて…涙で視界が一杯になり、最後まで読めなかったと思うから─。
私は、ガルディア様とリリララとの問題を早々に片付け…そして、ロベルトとずっとこうして穏やかで楽しい時間を過ごして居たいと思うのだった。
するとその時、振っていた雨が止んだ事に私は気付いた。
そして母の言葉を思い出した私は、いつも通って居た学園の裏山に早速向かう事に─。
「アメリア様、降り続いた雨で足元が大変危険です。また後日、改めてにしませんか?」
「分かっては居るんだけれど…でも、どうしても今日の内にここに来たかったの。」
「しかし…ア、アメリア様、あそこを見て下さい!」
ロベルトが指を差した辺りに目を向けた私は、その場で驚きの声を上げ…そして、喜びの余り呆然とするロベルトに抱きつくのだった─。
始めはそんな事はいけないと思って居た二人だったが…リリララを気に入ったガルディア様の母親の後押しもあり、自分達の関係は悪いものでは無いのだと、二人はすっかり開き直るようになったそうだ。
そして今では、他の生徒達が居る前でも平気でイチャイチャして居るとの事だった。
探偵が送って来たと言う報告書を見て、私は深い溜息を吐いた。
私が留学に行った事が、二人を結び付るきっかけになってしまったとは…。
どうやら、私が間に入る余地はもう無いようだし…こうなったからには、もう私と彼の関係は修復できそうにないわね─。
「でも婚約破棄するなら、二人にはキッチリ慰謝料を払って貰わないと…。それによって、リリララとも姉妹の縁が切れる事になるだろうけれど…これも仕方ない事だわ。」
そう覚悟する私だったが…それを見たおじ様は、そうなって家に帰り辛くなったらいつまでもここに居て良いと言ってくれた。
「アメリアは優秀で真面目でいい子だし、大歓迎だよ。私たち夫婦には子供がいないし…何だったら、養子にでもなって欲しい位だ。それに、アメリアが居るとロベルトも嬉しそうだしね。」
「そんな、私は─!」
「お前をいくつの時から見て来たと思ってるんだ?アメリアが来てからと言うもの、お前は常に穏やかな笑顔を浮かべるようになった…。とても幸せそうな顔をして居るぞ。」
そう言って笑うおじ様に、ロベルトは気恥ずかしそうに顔を伏せた。
その顔が、何だか年相応のようで…私もついクスクスと笑ってしまった。
あぁ、ロベルトが居てれくれて良かったわ…。
私一人でこんな報告書を呼んで居たら、悲しくて悲しくて…涙で視界が一杯になり、最後まで読めなかったと思うから─。
私は、ガルディア様とリリララとの問題を早々に片付け…そして、ロベルトとずっとこうして穏やかで楽しい時間を過ごして居たいと思うのだった。
するとその時、振っていた雨が止んだ事に私は気付いた。
そして母の言葉を思い出した私は、いつも通って居た学園の裏山に早速向かう事に─。
「アメリア様、降り続いた雨で足元が大変危険です。また後日、改めてにしませんか?」
「分かっては居るんだけれど…でも、どうしても今日の内にここに来たかったの。」
「しかし…ア、アメリア様、あそこを見て下さい!」
ロベルトが指を差した辺りに目を向けた私は、その場で驚きの声を上げ…そして、喜びの余り呆然とするロベルトに抱きつくのだった─。
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