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そうして、お世話になって居るおじ様の屋敷へと戻った私だが…私の顔を見るなり、おじ様は何とも言えないような表情を見せた。
「どうしたのです、おじ様?何か困り事でも─?」
「いや…私の姉の子マリアージュが、交換留学生としてアメリアの居たマリアンナ学園に今居るだろう?その彼女から、手紙が届いたんだが─」
「あぁ…私がこちらに留学するに当たり、彼女があちらに留学する事となったんですよね?マリアージュさん、元気でやって居ますか?」
「あぁ、あの子はそれなりに元気で過ごして居るが…ただ一つ、気になる事が起こって居るそうでね。」
「一体何です?彼女に何かあったんですか?」
「あの子にではなく…気になる事と言うのはアメリア、君の婚約者と妹に関する事なんだ。」
「ガルディア様とリリララ…?」
おじ様は、私にマリアージュさんからの手紙を見せてくれた。
するとそこには…私の婚約者のガルディア様と妹のリリララが、恋仲になって居るかもしれないと言う事が書かれて居た。
ガルディア様は現在、マリアンナ学園の生徒会長を務めて居るが…本来なら生徒会役員しか入れない生徒会室に一生徒のリリララを連れ込み、二人だけの甘い時間を過ごして居る疑惑があるそうだ。
『ガルディア様はリリララをまるで恋人…婚約者のように扱い、おまけに彼の母親も彼女の事を大層気に入り、しょっちゅう家に招いて居るという話もあります─。
でも、ガルディア様の婚約者はアメリアさんですよね?
私は、確かにそう聞いて居たのですが…。
遠い親戚と言う事もあり、私はガルディア様に挨拶を差し上げたのですが…その際、アメリアとの婚約は無かった事にしようと考えて居る─。
代わりにリリララを新しい婚約者に迎えたいと思って居るから、そう心に覚えておくようにと言われてしまいました。
一体、どうなって居るのでしょうか?
何より、この件をアメリアさんご本人はご存じなのでしょうか─?』
と、マリアージュさんはその心の内をつらつらと手紙に綴って居た。
「な、何です、これは。私は、そのような事は何も聞いて居ません。確かに、ガルディア様とリリララは仲良くして居ましたが…そのような関係では無かった筈で─」
その瞬間、私の身体からフッと力が抜けてその場に崩れ落ちそうになってしまったが…傍に居たロベルトが、そんな私をしっかりと支えてくれた。
「アメリア様、今日はもう休まれた方が宜しいかと─。」
「そうしなさい。この件については私も調べておくから、余り気に病まないように。」
「は、はい…。ロベルトも、ありがとう。」
そうして、私はベッドに横になる事にしたが…目を閉じても、心の中は暗く沈んだままだった─。
「どうしたのです、おじ様?何か困り事でも─?」
「いや…私の姉の子マリアージュが、交換留学生としてアメリアの居たマリアンナ学園に今居るだろう?その彼女から、手紙が届いたんだが─」
「あぁ…私がこちらに留学するに当たり、彼女があちらに留学する事となったんですよね?マリアージュさん、元気でやって居ますか?」
「あぁ、あの子はそれなりに元気で過ごして居るが…ただ一つ、気になる事が起こって居るそうでね。」
「一体何です?彼女に何かあったんですか?」
「あの子にではなく…気になる事と言うのはアメリア、君の婚約者と妹に関する事なんだ。」
「ガルディア様とリリララ…?」
おじ様は、私にマリアージュさんからの手紙を見せてくれた。
するとそこには…私の婚約者のガルディア様と妹のリリララが、恋仲になって居るかもしれないと言う事が書かれて居た。
ガルディア様は現在、マリアンナ学園の生徒会長を務めて居るが…本来なら生徒会役員しか入れない生徒会室に一生徒のリリララを連れ込み、二人だけの甘い時間を過ごして居る疑惑があるそうだ。
『ガルディア様はリリララをまるで恋人…婚約者のように扱い、おまけに彼の母親も彼女の事を大層気に入り、しょっちゅう家に招いて居るという話もあります─。
でも、ガルディア様の婚約者はアメリアさんですよね?
私は、確かにそう聞いて居たのですが…。
遠い親戚と言う事もあり、私はガルディア様に挨拶を差し上げたのですが…その際、アメリアとの婚約は無かった事にしようと考えて居る─。
代わりにリリララを新しい婚約者に迎えたいと思って居るから、そう心に覚えておくようにと言われてしまいました。
一体、どうなって居るのでしょうか?
何より、この件をアメリアさんご本人はご存じなのでしょうか─?』
と、マリアージュさんはその心の内をつらつらと手紙に綴って居た。
「な、何です、これは。私は、そのような事は何も聞いて居ません。確かに、ガルディア様とリリララは仲良くして居ましたが…そのような関係では無かった筈で─」
その瞬間、私の身体からフッと力が抜けてその場に崩れ落ちそうになってしまったが…傍に居たロベルトが、そんな私をしっかりと支えてくれた。
「アメリア様、今日はもう休まれた方が宜しいかと─。」
「そうしなさい。この件については私も調べておくから、余り気に病まないように。」
「は、はい…。ロベルトも、ありがとう。」
そうして、私はベッドに横になる事にしたが…目を閉じても、心の中は暗く沈んだままだった─。
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