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私…アメリアは現在、隣国アルカディアにあるロリアンナ学園に留学して居る。
自国のサルディア国とこの国は友好国と言う事もあり、留学が盛んに行われて居るのだ。
また今居るロリアンナ学園は、元居たマリアンナ学園と交換留学制度を設けており…訳あって隣国で学びたい事・やりたい事があった私にとって、それは凄く有難い制度だった。
ただ…婚約者であるガルディア様は、私が留学する事に対して余り良い顔をなさらなかったけれど…。
私が留学すると言った際、ガルディア様は意地悪い顔でこう言った。
『アメリア…お前、俺より少し賢いからって調子に乗って居るのではないか?そもそも留学など、女の癖に生意気だ。女のお前は、婚約者である俺の後に黙って付き従って居ればいいんだ!』
『ガルディア様…どうか勝手をお許しを。私には、昔から叶えたい夢があるのです。』
私はそう言って頭を下げ、彼に理解を求めた。
しかしガルディア様は、そんな私を馬鹿にしたような目で見つめ嘲笑った。
『はッ、お前のやりたい事などただの土いじりだろう?暇さえあればあちこちの土を弄り、石ころを集めて…全く、汚らしいったらないな。俺の母上も、そんなお前の事をまるでモグラかミミズを見るような目で見て居る。』
『はい…私が良く思われて居ないのも分かって居ます。でも、今暫くは許して下さい。』
『…まぁいい、とりあえず婚約関係の内は目を瞑ってやろう。だが、結婚したらそう言う訳にも行かないからな。』
と、ガルディア様は私のやって居る事や留学したいという気持ちに否定的だったのだ。
しかし、そんなガルディア様の気持ちをに変化を与えてくれたのは…父親の再婚によって出来た私の妹、リリララだった。
彼女は大層愛らしく、また穏やかな性格で…私は、妹としてお姉様のやりたい事を応援すると言ってくたのだ。
『ガルディア様、お姉様が居なくなってしまうのはお寂しいですが…代わりに妹の私が、お喋りにお付き合いしますよ?それに、こう考えてみては…。お姉様が留学を終え更に賢くなって戻ってみえたら…そのような婚約者持ったガルディア様も、さぞや鼻が高いでしょう?きっと多くの方に自慢できますよ!』
『…まぁ、それもそうだな。確かに、留学経験のある賢い婚約者を持つというのは中々出来ない事だ。分かった、ここはリリララに免じてアメリアの留学を認めよう。おい、せいぜい俺の将来の為に頑張って来いよ─。』
と言うように、リリララが機転を利かしてくれたおかげでガルディア様の態度もコロッと変わり…そこから私の留学話はトントン拍子に進んだのだった。
ガルディア様の言い方や考え方に、色々と引っ掛かる所はあるけれど…でも今は、留学先である目標を達成する為に頑張るわ─!
自国のサルディア国とこの国は友好国と言う事もあり、留学が盛んに行われて居るのだ。
また今居るロリアンナ学園は、元居たマリアンナ学園と交換留学制度を設けており…訳あって隣国で学びたい事・やりたい事があった私にとって、それは凄く有難い制度だった。
ただ…婚約者であるガルディア様は、私が留学する事に対して余り良い顔をなさらなかったけれど…。
私が留学すると言った際、ガルディア様は意地悪い顔でこう言った。
『アメリア…お前、俺より少し賢いからって調子に乗って居るのではないか?そもそも留学など、女の癖に生意気だ。女のお前は、婚約者である俺の後に黙って付き従って居ればいいんだ!』
『ガルディア様…どうか勝手をお許しを。私には、昔から叶えたい夢があるのです。』
私はそう言って頭を下げ、彼に理解を求めた。
しかしガルディア様は、そんな私を馬鹿にしたような目で見つめ嘲笑った。
『はッ、お前のやりたい事などただの土いじりだろう?暇さえあればあちこちの土を弄り、石ころを集めて…全く、汚らしいったらないな。俺の母上も、そんなお前の事をまるでモグラかミミズを見るような目で見て居る。』
『はい…私が良く思われて居ないのも分かって居ます。でも、今暫くは許して下さい。』
『…まぁいい、とりあえず婚約関係の内は目を瞑ってやろう。だが、結婚したらそう言う訳にも行かないからな。』
と、ガルディア様は私のやって居る事や留学したいという気持ちに否定的だったのだ。
しかし、そんなガルディア様の気持ちをに変化を与えてくれたのは…父親の再婚によって出来た私の妹、リリララだった。
彼女は大層愛らしく、また穏やかな性格で…私は、妹としてお姉様のやりたい事を応援すると言ってくたのだ。
『ガルディア様、お姉様が居なくなってしまうのはお寂しいですが…代わりに妹の私が、お喋りにお付き合いしますよ?それに、こう考えてみては…。お姉様が留学を終え更に賢くなって戻ってみえたら…そのような婚約者持ったガルディア様も、さぞや鼻が高いでしょう?きっと多くの方に自慢できますよ!』
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と言うように、リリララが機転を利かしてくれたおかげでガルディア様の態度もコロッと変わり…そこから私の留学話はトントン拍子に進んだのだった。
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