120 / 132
夫は病で苦しむ私を捨て義妹を新たな妻に迎えましたが、今はそれを後悔するばかりです。
しおりを挟む
少し前から、原因不明の病で苦しむ事になった私
するとそれをどこで知ったのか、私の義妹が…家の事が何も出来ないのは大変だろう、私が手助けしてあげると言って我が家へとやって来た。
すると夫は、可愛く愛嬌のある義妹の事をすっかり気に入り…病で寝込む私に対し、お前などと結婚して損した…義妹のような元気な子と結婚すればよかったと愚痴をこぼすようになった。
そして次第に…お前に治療費を払うのが勿体ない、寝てばかり居るお前が鬱陶しいなどと、私の存在を否定するような事まで言うように─。
義妹が家に来てくれた事は有難いけれど、でも夫との仲にここまで亀裂が走る要因になってしまうなんて…。
私は考えた末、自分の貯金で使用人を雇う…だからあなたはもう実家に戻ってくれて構わないと、義妹にお願いした。
すると義妹は、せっかくお姉様の役に立てると思ったのに…そんなふうに私を邪魔者扱いするなんて酷いと言って、夫に泣きつくのだった。
そして義妹の言葉にしか耳を貸さない夫は、私を維持の悪い姉だと言って怒り…また、人の行為に感謝しない奴など妻にしておきたくないと言って、私に離縁を告げたのだ。
更に夫は、私の代わりに義妹を妻に迎える…彼女にはそのままここに住んで貰うから、今すぐ家を出て行くよう私に命じた。
それに対し、私はもう少し体調が良くなってからにして欲しい…急には無理だと夫にすがった。
しかし、夫はそれを許さず…また義妹も私の顔なども生みたくないと言って、二人係で私を家からたたき出してしまうのだった。
そこで私は、仕方なく実家に戻る事に─。
だが私を待って居たのは、継母と離縁したばかりの父だった。
驚いて離縁の理由を尋ねれば、義妹の素行の悪さが原因だ…義妹を人として正しく導かねばならないのに、継母は甘やかすばかりでどうにもならなかったと父は答えた。
「…それで、母娘揃って家から追いだしたんだが…。お前には、その事を綴った手紙を送ったが?」
「揃ってって…。あの子なら、今私の元夫と仲良くやってるわ。と言うか、あの子は私の家に来た時に何も教えてくれなかった。きっと手紙も、家の事を任されていたあの子が勝手に処分したのよ。」
「まさかお前の元夫は、あの子を新しい妻にしたいのか?きっととんでもない事になるぞ…。」
それから一ヶ月後…父の言った通り、元夫は窮地に陥っていた。
と言うのも、義妹は金遣いが荒く…また大変な男好きで周囲の男たちをたぶらかし、次々と問題を起こしたからだ。
元夫はその尻ぬぐいとして、義妹の被害者となった女たちに慰謝料を払う事になり…しかし反省を見せない義妹には贅沢三昧をされ、遂に財産がそこを尽きてしまった。
するとこの件で元夫と義妹の仲は急速に冷え切ってしまったが…そんな中で二人は揃って病にかかり、命は助かったものの後遺症に苦しめられる事に─。
でもそれを治療するお金もなく、元夫は苦しい日にを送って居る。
そしてそうなって、病に苦しむ私に酷い仕打ちをしてしまったと漸く気づき…私に後悔の旨を綴った手紙を送りつけて来た。
そこにはさりげなく、復縁を希望していると言った事も書かれていたが…誰がそれに応えるものですか。
あれから実家に帰った私は、田舎の澄んだ空気と水のおかげか次第に元気を取り戻すと、父の知り合いの息子だと言う真面目で誠実な殿方を婿として迎える事が出来た。
今ではその彼の事の子供を望めるまでに元気になっており、元夫と義妹に受けた仕打ちは過去のものとなって居る。
元妻のよしみで治療費を恵んでくれとも書かれていたけれど…私があの二人を助ける事は絶対にないわね─。
するとそれをどこで知ったのか、私の義妹が…家の事が何も出来ないのは大変だろう、私が手助けしてあげると言って我が家へとやって来た。
すると夫は、可愛く愛嬌のある義妹の事をすっかり気に入り…病で寝込む私に対し、お前などと結婚して損した…義妹のような元気な子と結婚すればよかったと愚痴をこぼすようになった。
そして次第に…お前に治療費を払うのが勿体ない、寝てばかり居るお前が鬱陶しいなどと、私の存在を否定するような事まで言うように─。
義妹が家に来てくれた事は有難いけれど、でも夫との仲にここまで亀裂が走る要因になってしまうなんて…。
私は考えた末、自分の貯金で使用人を雇う…だからあなたはもう実家に戻ってくれて構わないと、義妹にお願いした。
すると義妹は、せっかくお姉様の役に立てると思ったのに…そんなふうに私を邪魔者扱いするなんて酷いと言って、夫に泣きつくのだった。
そして義妹の言葉にしか耳を貸さない夫は、私を維持の悪い姉だと言って怒り…また、人の行為に感謝しない奴など妻にしておきたくないと言って、私に離縁を告げたのだ。
更に夫は、私の代わりに義妹を妻に迎える…彼女にはそのままここに住んで貰うから、今すぐ家を出て行くよう私に命じた。
それに対し、私はもう少し体調が良くなってからにして欲しい…急には無理だと夫にすがった。
しかし、夫はそれを許さず…また義妹も私の顔なども生みたくないと言って、二人係で私を家からたたき出してしまうのだった。
そこで私は、仕方なく実家に戻る事に─。
だが私を待って居たのは、継母と離縁したばかりの父だった。
驚いて離縁の理由を尋ねれば、義妹の素行の悪さが原因だ…義妹を人として正しく導かねばならないのに、継母は甘やかすばかりでどうにもならなかったと父は答えた。
「…それで、母娘揃って家から追いだしたんだが…。お前には、その事を綴った手紙を送ったが?」
「揃ってって…。あの子なら、今私の元夫と仲良くやってるわ。と言うか、あの子は私の家に来た時に何も教えてくれなかった。きっと手紙も、家の事を任されていたあの子が勝手に処分したのよ。」
「まさかお前の元夫は、あの子を新しい妻にしたいのか?きっととんでもない事になるぞ…。」
それから一ヶ月後…父の言った通り、元夫は窮地に陥っていた。
と言うのも、義妹は金遣いが荒く…また大変な男好きで周囲の男たちをたぶらかし、次々と問題を起こしたからだ。
元夫はその尻ぬぐいとして、義妹の被害者となった女たちに慰謝料を払う事になり…しかし反省を見せない義妹には贅沢三昧をされ、遂に財産がそこを尽きてしまった。
するとこの件で元夫と義妹の仲は急速に冷え切ってしまったが…そんな中で二人は揃って病にかかり、命は助かったものの後遺症に苦しめられる事に─。
でもそれを治療するお金もなく、元夫は苦しい日にを送って居る。
そしてそうなって、病に苦しむ私に酷い仕打ちをしてしまったと漸く気づき…私に後悔の旨を綴った手紙を送りつけて来た。
そこにはさりげなく、復縁を希望していると言った事も書かれていたが…誰がそれに応えるものですか。
あれから実家に帰った私は、田舎の澄んだ空気と水のおかげか次第に元気を取り戻すと、父の知り合いの息子だと言う真面目で誠実な殿方を婿として迎える事が出来た。
今ではその彼の事の子供を望めるまでに元気になっており、元夫と義妹に受けた仕打ちは過去のものとなって居る。
元妻のよしみで治療費を恵んでくれとも書かれていたけれど…私があの二人を助ける事は絶対にないわね─。
50
お気に入りに追加
414
あなたにおすすめの小説


絵姿
金峯蓮華
恋愛
お飾りの妻になるなんて思わなかった。貴族の娘なのだから政略結婚は仕方ないと思っていた。でも、きっと、お互いに歩み寄り、母のように幸せになれると信じていた。
それなのに……。
独自の異世界の緩いお話です。


【完結】アナタが選んだんでしょう?
BBやっこ
恋愛
ディーノ・ファンは、裕福な商人の息子。長男でないから、父から預かった支店の店長をしている。
学生でいられるのも後少し。社交もほどほどに、のんびり過ごしていた。
そのうち、父の友人の娘を紹介され縁談が進む。
選んだのに、なぜこんなけっかになったのだろう?

あなたの瞳に映るのは妹だけ…闇の中で生きる私など、きっと一生愛されはしない。
coco
恋愛
家に籠り人前に出ない私。
そんな私にも、婚約者は居た。
だけど彼は、随分前から自身の義妹に夢中になってしまい…?

自信過剰なワガママ娘には、現実を教えるのが効果的だったようです
麻宮デコ@ざまぁSS短編
恋愛
伯爵令嬢のアンジェリカには歳の離れた妹のエリカがいる。
母が早くに亡くなったため、その妹は叔父夫婦に預けられたのだが、彼らはエリカを猫可愛がるばかりだったため、彼女は礼儀知らずで世間知らずのワガママ娘に育ってしまった。
「王子妃にだってなれるわよ!」となぜか根拠のない自信まである。
このままでは自分の顔にも泥を塗られるだろうし、妹の未来もどうなるかわからない。
弱り果てていたアンジェリカに、婚約者のルパートは考えがある、と言い出した――
全3話

その婚約破棄喜んで
空月 若葉
恋愛
婚約者のエスコートなしに卒業パーティーにいる私は不思議がられていた。けれどなんとなく気がついている人もこの中に何人かは居るだろう。
そして、私も知っている。これから私がどうなるのか。私の婚約者がどこにいるのか。知っているのはそれだけじゃないわ。私、知っているの。この世界の秘密を、ね。
注意…主人公がちょっと怖いかも(笑)
4話で完結します。短いです。の割に詰め込んだので、かなりめちゃくちゃで読みにくいかもしれません。もし改善できるところを見つけてくださった方がいれば、教えていただけると嬉しいです。
完結後、番外編を付け足しました。
カクヨムにも掲載しています。
王様の恥かきっ娘
青の雀
恋愛
恥かきっ子とは、親が年老いてから子供ができること。
本当は、元気でおめでたいことだけど、照れ隠しで、その年齢まで夫婦の営みがあったことを物語り世間様に向けての恥をいう。
孫と同い年の王女殿下が生まれたことで巻き起こる騒動を書きます
物語は、卒業記念パーティで婚約者から婚約破棄されたところから始まります
これもショートショートで書く予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる