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私の不在中に関係を持った夫と親友が結婚する事となりましたが、幸せにはなれないのでした。
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ある日、遠く離れて暮らして居る親友が私を訪ねて来たが…そんな彼女のお腹は、少しふっくらして居た。
私はおめでとうと言いたかったが、それを遮るようにして彼女はこういった。
「このお腹の子の父親は、あなたのの夫よ?私、彼とと一度だけ過ちを犯したの─。」
聞けば…暫し前に彼女は私の家へ遊びに来たが、生憎私は急用で不在だったらしい。
代わりに対応してくれたのが私の夫で、彼女が手土産と自賛した酒を飲み交わしている内に、酔って体の関係を持ってしまったのだと言う。
「たった一回の事で子が出来てしまうなんて、こうなるとは全く思って居なかったのよ!私はもうすぐお嫁に行かなきゃならないのに、傷物にされてしまったのよ?どう責任取ってくれるの!?」
そう言って、親友は涙したが…何それ、泣きたいのは私の方だわ。
あなたがそうなって居るのは、まさに自業自得…親友のあなたにも夫にも裏切られた私の方が悲惨よ!
と、その時…用を終えた夫が、暢気な顔で帰宅した。
そして親友から話を聞いた彼だったが…彼は動揺するどころか、私と離縁して彼女を新たな妻にしたいと言い出したのだ。
「か、彼女には結婚する相手が─」
「だってお前はちっとも妊娠しないし、地味だしな…。その点彼女はすぐに妊娠してくれたし、美人で女としての魅力が一杯だ。近く俺の新しい事業が軌道に乗りそうだし、お金持ちになる俺を夫に迎えた方が君もお得だぞ?」
そんな夫の言葉に、親友は急に態度を変え興奮したようにこう言った。
「あなたと結婚すれば、裕福な暮らしが出来るって事?私の夫になる人は顔は良いけど、お金の管理に厳しくてけち臭いからそれが嫌だったのよね…。でもあなたなら、私が満足行くような生活を送らせてくれそうね!」
「勿論!美人の君を今よりもっと着飾りたいし…どんどん贅沢してくれて構わない。」
結局、唖然とする私を無視し…意気投合した二人はそのまま家の中へと消えて行ってしまうのだった─。
その後…私はひっそりと実家へと戻った。
そしてそれと入れ替わる様に、親友が彼の元で暮らす事に─。
やがてお腹の子は順調に育ち、彼女は出産の日を迎えた。
しかしそれと同時に、上手く行くはずだった元夫の事業が失敗し破産してしまった。
そしてそうなるよう仕向けたのは、親友が結婚するはずだった殿方で…彼女に裏切られた彼は彼女が一番幸せな日に不幸が訪れるよう、元夫の事業の動向をずっと見て居たと言う。
この事態に、親友はショックのあまり子を流してしまったが…そんな彼女を一度も慰める事がないまま、元夫は何もかもを親友に押し付け夜逃げした。
すると彼女は、身も心もボロボロの状態で元親友のよしみだからと私に助けを求めて来たが…当然、私はそんな彼女に援助の手を差し伸べはしないのだった。
それどころか、新しく夫を迎える事になったからもうこの家に来ないで欲しい─。
新しい生活を迎えるのに、あなたや夫の影がちらつくのは迷惑だからと言い…愛する人を紹介するように、あえて彼女に見せつけてあげた。
そして、仲睦まじい私と彼の姿を目の当たりにした親友は…その場で急に発狂したようになり、夜の闇の中へと消えて行くのだった。
結局、その後親友は借金取りに捕まり…借金を返すべく、娼館に売られたそうだ。
また逃げて居たもっと夫だが…彼女から少し遅れる形で借金取りに捕らえられたが、こちらはお金の為にと体の大事な部分を取られてしまい命まで落としたらしいが…所詮噂の一つであり、はっきりした事は分からない。
そして現在、私のお腹には新しく夫となった人の子供が居る。
いくら元夫とそういう行為をしても、全く子に恵まれなかった私だが…今の夫との初夜で、私はその身にこの子授かる事が出来た。
これは奇跡的な事で…きっと私たちは運命の赤い糸で結ばれた者同士だったのかも知れないと嬉しくなり、膨らみ始めたお腹を優しく撫でた─。
私はおめでとうと言いたかったが、それを遮るようにして彼女はこういった。
「このお腹の子の父親は、あなたのの夫よ?私、彼とと一度だけ過ちを犯したの─。」
聞けば…暫し前に彼女は私の家へ遊びに来たが、生憎私は急用で不在だったらしい。
代わりに対応してくれたのが私の夫で、彼女が手土産と自賛した酒を飲み交わしている内に、酔って体の関係を持ってしまったのだと言う。
「たった一回の事で子が出来てしまうなんて、こうなるとは全く思って居なかったのよ!私はもうすぐお嫁に行かなきゃならないのに、傷物にされてしまったのよ?どう責任取ってくれるの!?」
そう言って、親友は涙したが…何それ、泣きたいのは私の方だわ。
あなたがそうなって居るのは、まさに自業自得…親友のあなたにも夫にも裏切られた私の方が悲惨よ!
と、その時…用を終えた夫が、暢気な顔で帰宅した。
そして親友から話を聞いた彼だったが…彼は動揺するどころか、私と離縁して彼女を新たな妻にしたいと言い出したのだ。
「か、彼女には結婚する相手が─」
「だってお前はちっとも妊娠しないし、地味だしな…。その点彼女はすぐに妊娠してくれたし、美人で女としての魅力が一杯だ。近く俺の新しい事業が軌道に乗りそうだし、お金持ちになる俺を夫に迎えた方が君もお得だぞ?」
そんな夫の言葉に、親友は急に態度を変え興奮したようにこう言った。
「あなたと結婚すれば、裕福な暮らしが出来るって事?私の夫になる人は顔は良いけど、お金の管理に厳しくてけち臭いからそれが嫌だったのよね…。でもあなたなら、私が満足行くような生活を送らせてくれそうね!」
「勿論!美人の君を今よりもっと着飾りたいし…どんどん贅沢してくれて構わない。」
結局、唖然とする私を無視し…意気投合した二人はそのまま家の中へと消えて行ってしまうのだった─。
その後…私はひっそりと実家へと戻った。
そしてそれと入れ替わる様に、親友が彼の元で暮らす事に─。
やがてお腹の子は順調に育ち、彼女は出産の日を迎えた。
しかしそれと同時に、上手く行くはずだった元夫の事業が失敗し破産してしまった。
そしてそうなるよう仕向けたのは、親友が結婚するはずだった殿方で…彼女に裏切られた彼は彼女が一番幸せな日に不幸が訪れるよう、元夫の事業の動向をずっと見て居たと言う。
この事態に、親友はショックのあまり子を流してしまったが…そんな彼女を一度も慰める事がないまま、元夫は何もかもを親友に押し付け夜逃げした。
すると彼女は、身も心もボロボロの状態で元親友のよしみだからと私に助けを求めて来たが…当然、私はそんな彼女に援助の手を差し伸べはしないのだった。
それどころか、新しく夫を迎える事になったからもうこの家に来ないで欲しい─。
新しい生活を迎えるのに、あなたや夫の影がちらつくのは迷惑だからと言い…愛する人を紹介するように、あえて彼女に見せつけてあげた。
そして、仲睦まじい私と彼の姿を目の当たりにした親友は…その場で急に発狂したようになり、夜の闇の中へと消えて行くのだった。
結局、その後親友は借金取りに捕まり…借金を返すべく、娼館に売られたそうだ。
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そして現在、私のお腹には新しく夫となった人の子供が居る。
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