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余命宣告を受けた夫は、妻の私より溺愛する幼馴染に全てを捧げる事にしました…。
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少し前から体調を崩して居た夫が、主治医から突然余命宣告をされた。
するとそれにショックを受けた夫は、残りの人生を妻の私では無く溺愛する幼馴染の為に使いたい─。
愛もお金も全てを彼女に捧げると言い出した。
夫は家同士の約束で結婚した地味な私より、美人の幼馴染を大事にして居たが…まさかそこまで彼女の事を想って居たとは─。
その後、夫は戸惑う私を無視し自身の身体の事を幼馴染に報告─。
すると彼女は、あなたのお世話は私が全てするから何も心配しないでと夫を優しく慰めるのだった。
その言葉に、夫は涙を流し彼女に感謝を述べ…金庫にあったお金を全て彼女に渡し、俺の面倒を看る代わりに好きな事に使ってくれ…これが俺の愛の形だと言うのだった。
そんな夫を見た私は、彼への気持ちが急速に冷めてしまい…だったらもう勝手にすれば良いと、離縁を告げ実家へ戻る事に─。
だが私は、大雑把で飽き性の彼女が夫の面倒をまともに見られるとは思わなかった。
彼女は家に籠るよりも遊び歩く方が好きだと聞くし…そんな人にあんな大金を丸々預ける何て、私には信じられないわ─。
するとそれから一ヶ月後…元夫が悲痛な面持ちで私の元を訪ねて来た。
そして、あの余命宣告は主治医の嘘だった…それなのに幼馴染に金を渡したら持ち逃げされ、このままでは事業が続けられないと涙ながらに語るのだった。
実は、夫の体調不良はただの風邪の後遺症だったが…傲慢な態度で治療費を毎回踏み倒そうとする元夫に激怒した主治医が、仕返しとして嘘の余命宣告をしたのだ。
すると元夫はそれをあっさり信じ、残りの人生は私では無く溺愛する幼馴染と過ごす事を選んだ。
その上、元夫は自身が持つ全てのお金を彼女に渡したのだが…実際彼女が元夫の世話をする事は殆ど無く、彼女はそのお金を手に若く美形の男と駆け落ち同然で姿を消したと言う。
すると元夫は、こんな事になるなら彼女を選ぶんじゃなかった…元妻のよしみで困って居る俺に金を貸してくれ─。
むしろ余命宣告は嘘だったのだから、いっそ復縁しようと悪びれもせず言って来たが…私は即座にそれを拒否した。
と言うのも、実家に戻った私は縁あって父の知り合いのご子息と再婚する事が決まったからだ。
彼はとても真面目で誠実な方で…結婚前から私一筋だと証明する為、自身の財産の半分を既に預けてくれた。
この事に私は大層驚きつつ、そこまでしてくれた彼の愛を信じよう…大事にして行こうと心に誓ったのだ。
そしてこの事を元夫に伝えれば…自分とは器の大きさが違うと悟ったのか、復縁を諦め大人しく帰って行くのだった。
その後、元夫の事業は遂に立ち行かなくなり…彼は多額の負債を抱え、ひっそりとこの地から姿を消した。
一方、私は予定通りそのご子息と再婚…最近になり子供を身籠って居る事が発覚し、その子が無事生れて来るのを今から心待ちにして居る─。
するとそれにショックを受けた夫は、残りの人生を妻の私では無く溺愛する幼馴染の為に使いたい─。
愛もお金も全てを彼女に捧げると言い出した。
夫は家同士の約束で結婚した地味な私より、美人の幼馴染を大事にして居たが…まさかそこまで彼女の事を想って居たとは─。
その後、夫は戸惑う私を無視し自身の身体の事を幼馴染に報告─。
すると彼女は、あなたのお世話は私が全てするから何も心配しないでと夫を優しく慰めるのだった。
その言葉に、夫は涙を流し彼女に感謝を述べ…金庫にあったお金を全て彼女に渡し、俺の面倒を看る代わりに好きな事に使ってくれ…これが俺の愛の形だと言うのだった。
そんな夫を見た私は、彼への気持ちが急速に冷めてしまい…だったらもう勝手にすれば良いと、離縁を告げ実家へ戻る事に─。
だが私は、大雑把で飽き性の彼女が夫の面倒をまともに見られるとは思わなかった。
彼女は家に籠るよりも遊び歩く方が好きだと聞くし…そんな人にあんな大金を丸々預ける何て、私には信じられないわ─。
するとそれから一ヶ月後…元夫が悲痛な面持ちで私の元を訪ねて来た。
そして、あの余命宣告は主治医の嘘だった…それなのに幼馴染に金を渡したら持ち逃げされ、このままでは事業が続けられないと涙ながらに語るのだった。
実は、夫の体調不良はただの風邪の後遺症だったが…傲慢な態度で治療費を毎回踏み倒そうとする元夫に激怒した主治医が、仕返しとして嘘の余命宣告をしたのだ。
すると元夫はそれをあっさり信じ、残りの人生は私では無く溺愛する幼馴染と過ごす事を選んだ。
その上、元夫は自身が持つ全てのお金を彼女に渡したのだが…実際彼女が元夫の世話をする事は殆ど無く、彼女はそのお金を手に若く美形の男と駆け落ち同然で姿を消したと言う。
すると元夫は、こんな事になるなら彼女を選ぶんじゃなかった…元妻のよしみで困って居る俺に金を貸してくれ─。
むしろ余命宣告は嘘だったのだから、いっそ復縁しようと悪びれもせず言って来たが…私は即座にそれを拒否した。
と言うのも、実家に戻った私は縁あって父の知り合いのご子息と再婚する事が決まったからだ。
彼はとても真面目で誠実な方で…結婚前から私一筋だと証明する為、自身の財産の半分を既に預けてくれた。
この事に私は大層驚きつつ、そこまでしてくれた彼の愛を信じよう…大事にして行こうと心に誓ったのだ。
そしてこの事を元夫に伝えれば…自分とは器の大きさが違うと悟ったのか、復縁を諦め大人しく帰って行くのだった。
その後、元夫の事業は遂に立ち行かなくなり…彼は多額の負債を抱え、ひっそりとこの地から姿を消した。
一方、私は予定通りそのご子息と再婚…最近になり子供を身籠って居る事が発覚し、その子が無事生れて来るのを今から心待ちにして居る─。
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