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私に事業を押し付け自分の趣味に生きる夫に、遂に不倫が発覚しました…。
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私の夫は、自分の親から事業を継いだもののそれが上手く行かず…妻の私の方が商才があると言い、私に丸投げして来た。
私はそんな夫に、夫婦で協力してやって行こうと言ったが…夫は耳を貨さず、自分の趣味に没頭する様に─。
夫は昔から絵を描く事が好きだったが、結婚してからは絵筆を取っておらず…これからは絵で食べて行きたいなどと言い、また描き始めたのだった。
しかし…素人目に見ても、夫にそこまでの才能があるとは思えなかった。
夫は、ただ現実逃避の為に絵を描いて居る─。
私がそんな事を言うと、彼は俺を馬鹿にするな…妻の癖に夫の自由を奪うなと怒鳴って来た。
その言葉に、私は腹が立った。
だったら、あなたこそ私の自由を奪って居るじゃない。
私に事業の全てを押し付け…おまけに家の事も丸投げで、自分は好きな事をしてばかり。
私だって…たまには息抜きしたいわ─。
そんな中…商談が予定より早く終わり、私は久しぶりに家に早く帰れる事に─。
偶には、家でゆっくり食事をしよう─。
そう思い家に入れば…いつも夫が絵を描いている部屋から、何やら楽しそうな話声が聞こえた。
「あら、そんな所まで描かれたら恥ずかしいわ。」
「そんな事言わないで。君はどこもかしこも美しいんだから、こうして絵に残しておかないと─。」
その会話に驚いた私は、こっそり中の様子を伺う事に─。
するとそこには…裸でソファーに寝そべる美しい女と、それを厭らしい笑みを浮かべスケッチする夫の姿があった。
そして夫は、今度はもっと恥ずかしい事をしようと言い彼女に跨ると…二人は互いを激しく求め合ったのだった─。
それを見た私は…血の気が引き、その場に座り込んでしまった。
あの人が手にして居たスケッチブック─。
以前見せて欲しいと言ったら激しく拒否し、どこかに隠してしまった覚えがある。
もしかして、その時からあの女とこういう事を─?
あなたは私に事業を押し付け趣味に夢中になった上に、浮気までして居たって事なの─!?
「…そんな身勝手、もう許さないんだから─。」
その数日後、夫が焦った様子で私に話しかけて来た。
「俺の大事なスケッチブックが消えた。お前…何か知らないか?」
「何かって…あなたが女の裸を書いて居る事?そして、その女と浮気をして居るって事?」
「!?」
私に全てを知られた夫は、声も出せない様だった。
「趣味に没頭するだけでなく浮気まで…あなたの様な身勝手な人には、もう愛想が尽きたわ。あなたとは離縁するから、この家を出て行って頂戴!」
すると夫は…この家は俺の家だ、お前こそ実家に帰れと言った。
「どうして私が出て行かないといけないのよ。だって、この家の名義は私になって居るのよ?あなたの亡きお父様が、そうして下さったから。」
実は…夫が私に事業を丸投げし、毎日ダラダラ過ごすのを見た彼の父親は、きっと彼はろくでもない男になる…その時に私が苦労しては大変だと、せめて私がこの家に残れる様にして下さったのだ。
そして自身の貴金属や調度品など、価値のある物は全て私に譲ってくれて居たのだった。
更には、彼の為にと貯めて居たお金までも私名義に変更し渡して下さった。
きっと、何かあった際の慰謝料替わりと言う意味もあったのかしらね─。
「そう言う事があったから、私はこれまで頑張って来たけれど…流石に浮気までされたらもう無理。あなたの事など、とても愛せない。」
「そんな…。」
そして夫は、肩を落とし家を出て行った。
そんな彼は、あの浮気相手を頼ったらしいが…既に私がその女に浮気の慰謝料を請求して居た為、彼女はのこのこやって来た彼を拒絶した。
その上で、自分達の関係がバレたのはあなたがスケッチブックを失くしたからだ…そんなヘマをしたせいで自分まで酷い目に遭ったと責めた。
すると二人は激しい喧嘩になり、そのせいで勢い余り階段から転がり落ち…そのまま帰らぬ人となったのだっだ─。
後日それを聞いた私は…庭であのスケッチブックを焼いた。
そして天に昇って行く煙を見ながら…あの愚かな男の事は、もう綺麗さっぱり忘れる事にした。
だって、私には新しく手掛ける事業があるし…その件で知り合った殿方と意気投合し、交際を持ち掛けられたから─。
その方は、賢くとても頼りになり…彼を伴侶にしたら、人生も事業もきっと充実したものになるだろうと思った。
だから、私は彼の気持ちに応える事を決め…この後、早速彼に気持ちを伝える予定だ。
今まではあの男を養う為、そして仕方なくやらされて来た事業だったけど…これからはその事業だけでなく、自分の人生も楽しいものになりそうだと私は心弾ませた─。
私はそんな夫に、夫婦で協力してやって行こうと言ったが…夫は耳を貨さず、自分の趣味に没頭する様に─。
夫は昔から絵を描く事が好きだったが、結婚してからは絵筆を取っておらず…これからは絵で食べて行きたいなどと言い、また描き始めたのだった。
しかし…素人目に見ても、夫にそこまでの才能があるとは思えなかった。
夫は、ただ現実逃避の為に絵を描いて居る─。
私がそんな事を言うと、彼は俺を馬鹿にするな…妻の癖に夫の自由を奪うなと怒鳴って来た。
その言葉に、私は腹が立った。
だったら、あなたこそ私の自由を奪って居るじゃない。
私に事業の全てを押し付け…おまけに家の事も丸投げで、自分は好きな事をしてばかり。
私だって…たまには息抜きしたいわ─。
そんな中…商談が予定より早く終わり、私は久しぶりに家に早く帰れる事に─。
偶には、家でゆっくり食事をしよう─。
そう思い家に入れば…いつも夫が絵を描いている部屋から、何やら楽しそうな話声が聞こえた。
「あら、そんな所まで描かれたら恥ずかしいわ。」
「そんな事言わないで。君はどこもかしこも美しいんだから、こうして絵に残しておかないと─。」
その会話に驚いた私は、こっそり中の様子を伺う事に─。
するとそこには…裸でソファーに寝そべる美しい女と、それを厭らしい笑みを浮かべスケッチする夫の姿があった。
そして夫は、今度はもっと恥ずかしい事をしようと言い彼女に跨ると…二人は互いを激しく求め合ったのだった─。
それを見た私は…血の気が引き、その場に座り込んでしまった。
あの人が手にして居たスケッチブック─。
以前見せて欲しいと言ったら激しく拒否し、どこかに隠してしまった覚えがある。
もしかして、その時からあの女とこういう事を─?
あなたは私に事業を押し付け趣味に夢中になった上に、浮気までして居たって事なの─!?
「…そんな身勝手、もう許さないんだから─。」
その数日後、夫が焦った様子で私に話しかけて来た。
「俺の大事なスケッチブックが消えた。お前…何か知らないか?」
「何かって…あなたが女の裸を書いて居る事?そして、その女と浮気をして居るって事?」
「!?」
私に全てを知られた夫は、声も出せない様だった。
「趣味に没頭するだけでなく浮気まで…あなたの様な身勝手な人には、もう愛想が尽きたわ。あなたとは離縁するから、この家を出て行って頂戴!」
すると夫は…この家は俺の家だ、お前こそ実家に帰れと言った。
「どうして私が出て行かないといけないのよ。だって、この家の名義は私になって居るのよ?あなたの亡きお父様が、そうして下さったから。」
実は…夫が私に事業を丸投げし、毎日ダラダラ過ごすのを見た彼の父親は、きっと彼はろくでもない男になる…その時に私が苦労しては大変だと、せめて私がこの家に残れる様にして下さったのだ。
そして自身の貴金属や調度品など、価値のある物は全て私に譲ってくれて居たのだった。
更には、彼の為にと貯めて居たお金までも私名義に変更し渡して下さった。
きっと、何かあった際の慰謝料替わりと言う意味もあったのかしらね─。
「そう言う事があったから、私はこれまで頑張って来たけれど…流石に浮気までされたらもう無理。あなたの事など、とても愛せない。」
「そんな…。」
そして夫は、肩を落とし家を出て行った。
そんな彼は、あの浮気相手を頼ったらしいが…既に私がその女に浮気の慰謝料を請求して居た為、彼女はのこのこやって来た彼を拒絶した。
その上で、自分達の関係がバレたのはあなたがスケッチブックを失くしたからだ…そんなヘマをしたせいで自分まで酷い目に遭ったと責めた。
すると二人は激しい喧嘩になり、そのせいで勢い余り階段から転がり落ち…そのまま帰らぬ人となったのだっだ─。
後日それを聞いた私は…庭であのスケッチブックを焼いた。
そして天に昇って行く煙を見ながら…あの愚かな男の事は、もう綺麗さっぱり忘れる事にした。
だって、私には新しく手掛ける事業があるし…その件で知り合った殿方と意気投合し、交際を持ち掛けられたから─。
その方は、賢くとても頼りになり…彼を伴侶にしたら、人生も事業もきっと充実したものになるだろうと思った。
だから、私は彼の気持ちに応える事を決め…この後、早速彼に気持ちを伝える予定だ。
今まではあの男を養う為、そして仕方なくやらされて来た事業だったけど…これからはその事業だけでなく、自分の人生も楽しいものになりそうだと私は心弾ませた─。
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