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仕事一筋で家庭を顧みない夫の浮気が発覚したので、仕事場もろとも消し去る事にします。
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私の夫は、仕事一筋の男で…悪く言えば、家庭を顧みない夫だった。
そんな夫に、娘は寂しい思いをして居たし…全く懐いて居なかった。
それを分かって居る夫も、娘はお前に任せると…私に子育ての全てを押し付け、自分は仕事場に入り浸って居た。
そんなある日の事─。
私の幼馴染が訪ねて来て、深刻な顔でこう言った。
『君の夫が、仕事場に女を連れ込んで居る─。』
私は、まさかと思った。
だって、彼は神殿に祀られる神具を作る職人で…そんな神聖な物を作る場に、女を連れ込むなど…。
だが、幼馴染が嘘を付くとも思えない。
そこで私は、仕事場に向かう夫の跡を付け…彼を見張る事に─。
すると暫くし、若く美しい女が彼を訪ねて来て…夫は女を迎えるなり、その豊満な体を抱き締め口づけたのだ。
そして…開いた窓から聞こえて来るのは、男と女の喘ぐ声だった。
幼馴染の言った事は、やはり正しかった。
夫は…私や娘を裏切り、こんなふしだらな事を─!
そこで私は…すぐにある場所に向かい…事情を話し、夫の今後をどうするか決めたのだった─。
その数日後…彼の仕事場に、またあの女が訪ねて来たと見張りから報せが入り、私はすぐにその場に向かった。
そして…様子を確認し、ある言葉を口にした─。
その後、女の驚く声がし…ドアノブがガチャガチャと回る音が響いた。
「どうして開かないの!?私達、閉じ込められたわ!」
「だ、誰か助けてくれ!」
「無理よ…。あなた達の事など、誰も助けはしない。」
「お前…な、何しに来た!?」
「神殿からの頼みで…あなた達を、この仕事場もろとも消そうと思って─。」
あの時、夫の浮気を知った私は…彼が作った神具を使って居る神殿へと向かったのだ。
実はこの神殿は…かつて私が、聖女として務めを果たして居た場所でもある。
そして、私は神官長らにこう言ったのだ。
『夫の穢れた行為により、その穢れが移った神具を祀って居ては…いずれ、守護神の怒りを買う事になるかも知れません─。』
すると、事実を知った神官長は激怒─。
というのも…近く、国の王子に加護を付ける際、夫の作ったその神具を用いる予定だったからだ。
こんな事が公になったら、神殿の面子は丸つぶれどころか…国王から、どんな罰を受けるか分かったものではない。
「だからそうなる前に…不祥事を起こしたあなたとその片割れの女を、この穢れた場もろとも消してくれという事になったの。そしてそれが出来るのは…未だに聖女の力を持った私、という訳よ。」
「ま、待て!俺が消えたら、娘が悲しむ─」
「あの子は…あなたを父親だと思って無いわ。家に帰って来ない、ちっとも構ってくれないんじゃ、そう思われても仕方ないわね。それに…あの家に、もうあなたは必要ないから。」
「ど、どういう意味だ!」
「お願い、私だけでも助けて!」
二人は、まだごちゃごちゃと喚いていたが…私が張った結界に仕事場もろとも閉じ込められ…次第にその声は聞こえなくなり、ついに仕事場もろとも消えてしまった。
そしてそこには…ただ草むらが広がるだけだ。
実際は、まだそこに仕事場もあの二人も存在して居るが…私の結界によって、全く認識できない状態になって居るだけ。
この結界が破られない限り…二人は、この世界から消えたままよ─。
その後、何食わぬ顔で家に戻った私を…娘と、その相手をしてくれて居た幼馴染が迎えてくれた。
「お母様!私、沢山遊んで貰ってすごく楽しかったわ!これからは、この人がずっと家に居てくれるんでしょう?」
「えぇ。そう言う約束だったから…。」
「嬉しい!私ね、こんなお父様がずっと欲しかったの─!」
そう言って、娘は幼馴染に抱き着いた。
彼には…夫の事が片付いたら、一緒になろうと言われて居た。
私は、娘の気持ちを第一に考えたかったが…その娘が、一番それを望んで居たのだ。
だから…私は夫を消す事に何の迷いもなかったし…彼の気持ちに応える事が出来たのだ。
今の娘の喜ぶ顔を見ていると…私は、自分のした事に何の後悔も無いわ─。
そんな夫に、娘は寂しい思いをして居たし…全く懐いて居なかった。
それを分かって居る夫も、娘はお前に任せると…私に子育ての全てを押し付け、自分は仕事場に入り浸って居た。
そんなある日の事─。
私の幼馴染が訪ねて来て、深刻な顔でこう言った。
『君の夫が、仕事場に女を連れ込んで居る─。』
私は、まさかと思った。
だって、彼は神殿に祀られる神具を作る職人で…そんな神聖な物を作る場に、女を連れ込むなど…。
だが、幼馴染が嘘を付くとも思えない。
そこで私は、仕事場に向かう夫の跡を付け…彼を見張る事に─。
すると暫くし、若く美しい女が彼を訪ねて来て…夫は女を迎えるなり、その豊満な体を抱き締め口づけたのだ。
そして…開いた窓から聞こえて来るのは、男と女の喘ぐ声だった。
幼馴染の言った事は、やはり正しかった。
夫は…私や娘を裏切り、こんなふしだらな事を─!
そこで私は…すぐにある場所に向かい…事情を話し、夫の今後をどうするか決めたのだった─。
その数日後…彼の仕事場に、またあの女が訪ねて来たと見張りから報せが入り、私はすぐにその場に向かった。
そして…様子を確認し、ある言葉を口にした─。
その後、女の驚く声がし…ドアノブがガチャガチャと回る音が響いた。
「どうして開かないの!?私達、閉じ込められたわ!」
「だ、誰か助けてくれ!」
「無理よ…。あなた達の事など、誰も助けはしない。」
「お前…な、何しに来た!?」
「神殿からの頼みで…あなた達を、この仕事場もろとも消そうと思って─。」
あの時、夫の浮気を知った私は…彼が作った神具を使って居る神殿へと向かったのだ。
実はこの神殿は…かつて私が、聖女として務めを果たして居た場所でもある。
そして、私は神官長らにこう言ったのだ。
『夫の穢れた行為により、その穢れが移った神具を祀って居ては…いずれ、守護神の怒りを買う事になるかも知れません─。』
すると、事実を知った神官長は激怒─。
というのも…近く、国の王子に加護を付ける際、夫の作ったその神具を用いる予定だったからだ。
こんな事が公になったら、神殿の面子は丸つぶれどころか…国王から、どんな罰を受けるか分かったものではない。
「だからそうなる前に…不祥事を起こしたあなたとその片割れの女を、この穢れた場もろとも消してくれという事になったの。そしてそれが出来るのは…未だに聖女の力を持った私、という訳よ。」
「ま、待て!俺が消えたら、娘が悲しむ─」
「あの子は…あなたを父親だと思って無いわ。家に帰って来ない、ちっとも構ってくれないんじゃ、そう思われても仕方ないわね。それに…あの家に、もうあなたは必要ないから。」
「ど、どういう意味だ!」
「お願い、私だけでも助けて!」
二人は、まだごちゃごちゃと喚いていたが…私が張った結界に仕事場もろとも閉じ込められ…次第にその声は聞こえなくなり、ついに仕事場もろとも消えてしまった。
そしてそこには…ただ草むらが広がるだけだ。
実際は、まだそこに仕事場もあの二人も存在して居るが…私の結界によって、全く認識できない状態になって居るだけ。
この結界が破られない限り…二人は、この世界から消えたままよ─。
その後、何食わぬ顔で家に戻った私を…娘と、その相手をしてくれて居た幼馴染が迎えてくれた。
「お母様!私、沢山遊んで貰ってすごく楽しかったわ!これからは、この人がずっと家に居てくれるんでしょう?」
「えぇ。そう言う約束だったから…。」
「嬉しい!私ね、こんなお父様がずっと欲しかったの─!」
そう言って、娘は幼馴染に抱き着いた。
彼には…夫の事が片付いたら、一緒になろうと言われて居た。
私は、娘の気持ちを第一に考えたかったが…その娘が、一番それを望んで居たのだ。
だから…私は夫を消す事に何の迷いもなかったし…彼の気持ちに応える事が出来たのだ。
今の娘の喜ぶ顔を見ていると…私は、自分のした事に何の後悔も無いわ─。
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