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私の恋を応援してくれて居たはずの親友が、晴れて婚約者となった彼と実は良い仲でした…。
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私には、以前から恋慕う殿方が─。
だが内気で口下手な私は、彼にその気持ちを伝えられずに居た。
するとそれを見た親友が、私の恋を応援すると言ってくれた。
そして私が彼と話せるよう間を取り持ってくれたり、彼が今やりたい事や気になって居る事をこっそり調べてくれたり…それはもう色々と力を貸してくれたのだった。
その結果、私と彼の距離はどんどん縮まって行き…ある日、私は彼から婚約者になって欲しいと告げられた。
余りの急な展開に驚きつつ、私は喜んでそれを受け入れた。
そしてそれを知った親友も、まるで自分の事のように喜んでくれたのだった。
なのに…どうしてこんな事になって居るの─!?
急用があり婚約者の家を訪れた私は、彼と親友が行為に及んで居る所に出くわした。
これは一体どういう事かと二人に問いかければ…二人は、これは前から決まって居た事だと答えた。
実は親友は私の恋を応援する内、自分も彼の事を好きになってしまったと言う。
そしてそれを彼に告げれば…私と婚約する事にしたが、心と体は彼女に満たして欲しいと望んだと言う。
彼は地味で内気な私より、美人で明るい彼女が気に入って居たが…彼女は家柄では私に劣る為、婚約者ではなく愛人に置こうと考えたのだ。
その事に親友は少し残念に思ったらしいが…結局、彼の傍に居られるなら…自分の方が彼に好かれて居るならと受け入れたのだった。
それを聞いた私は、そんな事なら私と婚約しないで欲しかったと彼に泣きついた。
しかし彼は、金がある名家のお前と婚約する事で自分の家の安泰を手に入れたかった…お前だって好きな男が手に入ったのだから、今更文句を言うなと開き直るのだった。
その言葉に、私は彼への想いが急速に冷めて行くのを感じた。
と同時に、私を金づるにしか思って居ない彼と協力する振りをして私を裏切った親友に怒りが湧くのを感じた。
そこで私は、彼にその場で婚約破棄を告げ二人に慰謝料を請求する事に─。
それに対し二人は、家がそこそこ金持ちである事からそれくらいの金は払える…それで終わりに出来るならと軽く考えて居た。
だが、それは大きな間違いだった。
二人が私に慰謝料を払った後、名家の娘である私を裏切ったこの出来事が世間に広まると二人の家の事業はすぐに傾く事に─。
彼の家は私の家から支援を打ち切られただけでなく、今まで関わりのあった名家からも縁を切られる事になってしまい…彼の家はついに破産、一家離散する事となった。
それは親友だった彼女の家も同じで、多額の負債を抱えるとその返済の為美しい彼女は娼婦として娼館に売られる事に─。
そうなって、彼女は最後まで彼以外の男に抱かれたくないと号泣して居たらしいが…彼にはもうあなたを買うお金など無いから、それは叶わぬ夢だと諦める事ね─。
一方、私はと言うと…私の事を気の毒に思うと同時に、幸せにしたいと思ってくれた優しい殿方と縁あって婚約する事に─。
こんな事があり心を閉ざす私を、彼は温かい言葉と態度で接し続けてくれ…そのおかげで、私は彼だけには心を開く事が出来た。
そして彼の気持ちを受け入れ婚約者となった私は、彼に一途に愛される事となり…今は幸せ一杯の生活を送って居る─。
だが内気で口下手な私は、彼にその気持ちを伝えられずに居た。
するとそれを見た親友が、私の恋を応援すると言ってくれた。
そして私が彼と話せるよう間を取り持ってくれたり、彼が今やりたい事や気になって居る事をこっそり調べてくれたり…それはもう色々と力を貸してくれたのだった。
その結果、私と彼の距離はどんどん縮まって行き…ある日、私は彼から婚約者になって欲しいと告げられた。
余りの急な展開に驚きつつ、私は喜んでそれを受け入れた。
そしてそれを知った親友も、まるで自分の事のように喜んでくれたのだった。
なのに…どうしてこんな事になって居るの─!?
急用があり婚約者の家を訪れた私は、彼と親友が行為に及んで居る所に出くわした。
これは一体どういう事かと二人に問いかければ…二人は、これは前から決まって居た事だと答えた。
実は親友は私の恋を応援する内、自分も彼の事を好きになってしまったと言う。
そしてそれを彼に告げれば…私と婚約する事にしたが、心と体は彼女に満たして欲しいと望んだと言う。
彼は地味で内気な私より、美人で明るい彼女が気に入って居たが…彼女は家柄では私に劣る為、婚約者ではなく愛人に置こうと考えたのだ。
その事に親友は少し残念に思ったらしいが…結局、彼の傍に居られるなら…自分の方が彼に好かれて居るならと受け入れたのだった。
それを聞いた私は、そんな事なら私と婚約しないで欲しかったと彼に泣きついた。
しかし彼は、金がある名家のお前と婚約する事で自分の家の安泰を手に入れたかった…お前だって好きな男が手に入ったのだから、今更文句を言うなと開き直るのだった。
その言葉に、私は彼への想いが急速に冷めて行くのを感じた。
と同時に、私を金づるにしか思って居ない彼と協力する振りをして私を裏切った親友に怒りが湧くのを感じた。
そこで私は、彼にその場で婚約破棄を告げ二人に慰謝料を請求する事に─。
それに対し二人は、家がそこそこ金持ちである事からそれくらいの金は払える…それで終わりに出来るならと軽く考えて居た。
だが、それは大きな間違いだった。
二人が私に慰謝料を払った後、名家の娘である私を裏切ったこの出来事が世間に広まると二人の家の事業はすぐに傾く事に─。
彼の家は私の家から支援を打ち切られただけでなく、今まで関わりのあった名家からも縁を切られる事になってしまい…彼の家はついに破産、一家離散する事となった。
それは親友だった彼女の家も同じで、多額の負債を抱えるとその返済の為美しい彼女は娼婦として娼館に売られる事に─。
そうなって、彼女は最後まで彼以外の男に抱かれたくないと号泣して居たらしいが…彼にはもうあなたを買うお金など無いから、それは叶わぬ夢だと諦める事ね─。
一方、私はと言うと…私の事を気の毒に思うと同時に、幸せにしたいと思ってくれた優しい殿方と縁あって婚約する事に─。
こんな事があり心を閉ざす私を、彼は温かい言葉と態度で接し続けてくれ…そのおかげで、私は彼だけには心を開く事が出来た。
そして彼の気持ちを受け入れ婚約者となった私は、彼に一途に愛される事となり…今は幸せ一杯の生活を送って居る─。
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