遊び人の恋

猫原

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第二章

2-16

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なんか、マニアックですみません…

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「ふぁっ、んっ! どうして」
「雪。良いから落ち着いて。良いかな? 今から雪が知らない事を教えてあげるから」

と諭すようにゆっくりと耳元で話されて雪は口を閉じ藻掻くのを止めた。

「粗相してないから。それは粗相してるとは言わないから」
「濡れてるんです…っ!」

でもでも、と首を横に振る雪を久賀は優しく制した。あまり振りすぎると、眩暈を起こされそうだ。

「畳も濡れてないでしょ。濡れてるのは股の間と服だけでしょ?」

指先で股の間の畳をそっと擦ると、確かに濡れていなかった。
ちゅっちゅっと項に落とされていた唇は、気付けば首筋に落とされていて、ちゅっと音を立てて吸われた。
思わずたじろぐと、段々と強く吸われてしまい思わず吐息を漏らしてしまう。

「そこはね————気持ちよくなると、そうなるって覚えておいて」
「気持ち良く…な…ると…?」
「そう。耳舐められた時のその感覚、ずっと覚えておいてね。あれが気持ち良いって感覚だから」

————あんなに、頭がおかしくなりそうなのが気持ち良いって感覚なの?

どこまで沈んでいくか分からない、自分が自分でなくなる感覚がどうしようもなく怖かった。
それをもたらしたのは自分が信じてやまない久賀で、『今からする事は俺以外にさせない事』と最初に約束をさせられた。

————『俺以外にさせない事』、という事は、こういう事している人達って沢山いるって事かな?

こんな恥ずかしい行為は久賀様意外とする気にもならないし、したくもない、と雪は思った。
これだと、久賀様なら良いと言っているみたいだと、どうしようもなく熱くなった。季節は秋で肌寒い筈なのに、この部屋だけ真夏のようだ。

でも、この行為をしている人が沢山いるって事は、久賀様は誰かとしてるのかな?

チクリと胸に痛みがあった。
それは指先を針で刺した時のような痛みに似ていた。
針が刺さった指先は、痛いのはほんの一瞬だけで刺した箇所からはぷっくりと血の玉が滲み出てくる。その指を口に含んで軽く吸えば、治ってしまう。そういう痛みの筈なのに、雪の小さな痛みは誰も拭ってはくれない。自分で舐めて治す事も出来ない。ただ、小さな傷口から、血を流す事しか出来なかった。

自分と違って慣れているのは、子供の雪にも分かった。
雪は息絶え絶えなのにも関わらず、汗一つ掻いておらず余裕そうだから。
脳裏に久賀が由希の腰を優しく抱き締めて微笑んでいる姿が浮かんだ。
絵になる二人だった。身長も差ほど変わらず、目線もほぼ同じで。誰が見ても理想的な恋人同士に見える。由希から否定はされたが、皆が噂しているのを雪は知っていた。
何故嘘を吐くのか、子供の雪には分からなった。

久賀様は、由希さんに同じ事してるのかな…。
同じ事してるなら、これって僕にしなくても良かったのでは…?

なんでもお願いをきくと言った僕に久賀様がした事は、他の女性にも出来る筈なのに、本当にこれは久賀様がしたかった事なのかな?
もっと他にしたかった事あるのでは?
————やっぱり大好きなおっぱいとか…?
僕にそれがないから、代わりに耳にしたんじゃ…。

考える余裕がでてきた雪は悪い方に思考を持って行くと、腰を抱く久賀の手が服の隙間から入り込んできて、直に腹を擦られた事に思考が遮られた。
先刻まで雪の耳を犯していたにも関わらず、いつのまにか侵入した手はひんやりとしていて、思わず声を上げた。

「冷たかった? ごめんね」

元々体温低いからね、と謝るくせに腹を擦る手を止めなかった。

「雪の体温は高いから、気持ち良いね」

と何度も冷たい手で擦られながら、ごつごつとしている指先を雪の形の良い小さな臍の孔に差し込んで、中を抉った。

「ひっ…!」
「粗相してないって分かったから————最後までいこうか」

口元を雪の耳に近づけて、ふ―っと息を吹き掛けた。

「本当はね、俺の突っ込んでドロドロにしたいけどまだ早いから————」

耳元で小さく発されたその声は雪には小さすぎて聞き取れず、手の冷たさとは正反対の熱い吐息だけを感じる事しかできなった。
聞き直そうとしたが、右耳に舌を入れられて、先刻の感覚を雪は思い出す。最初の行為とは違い、性急な舌の動きに雪は引っ切り無しに嬌声を漏らしながら、無意識に腰を揺らした。
腰を抱いていた両腕の力をはいつの間にか弱まっていたが、雪には逃げ出す選択が思い浮かぶような程余裕はなかった。久賀の胡坐の上に座らされた雪は、必死に両手で久賀の膝を掴んだ。いつのまにかさらしが巻かれた着物が開け、さらしの巻かれた肌が露わになっていた。久賀の両手は雪の腹を擦りながら、軽く雪の太ももを押すと腰を雪の尻にグリグリと押し付けた。
先程と違うのは両耳ではなく右耳の孔のみ舌で犯され、両手は雪の腹を擦ったり、臍に指を入れて弄られる。
片耳だけなのに、先程と違って刺激が強くなっている。
雪は太腿を擦り合わせると、先刻よりもぬるぬるとした蜜が漏れている気がしてならなかった。
やはり粗相ではないのか思うが、久賀様が違うといえば違うのだろう。

久賀から腹のある一点をそっと押された。

「あ、な、な…にっ…あああああああっ」
「へんな感じする?」
「わかんな…いっうう」

臍下の指三本分の所を唐突に久賀から緩く押されると、電流が身体の中を走った感覚に陥った。
深く、緩く、深く、緩く、を小刻みに繰り返されたその指先の動きは、雪をなんとも言えない感覚に貶める。
躰の外から責められる子宮の感覚は雪には激しく悶え、抵抗を示した。

「いやだぁああ、それ、いや、いや、いやですっ」
「ごめんね、雪。本当にごめんね」
「やぁ、やぅ…やだぁ」

と久賀は何度も頬に唇を落とす。宥めるようなそれはその行為と裏腹に優しいものだった。
謝るくせに久賀の手の動きは止まらず、逃れようとしたが、力が入らない。腹を押す久賀の手を退かそうと手首に触れたが、その指はぴくともせず、小刻みに雪の腹を押し続けた。

「あ、ふぁっ、もぉおおおっ…ひっっ…」

ついには泣きじゃくってしまい、身体を二つに折ってしまう。
ひくひくと泣いていると、腹の感覚が軽くなり、その指は雪の頬に触れ、涙を掬った。

「雪、ごめんね。今のはもうしないから。ね?」

頭上から久賀の声がする。その声はいつもと同じ優しく、申し訳なさそうに聞こえる。

おずおずと体を起こし、見上げると久賀の表情は本当に申し訳なさそうだった。

「ほんとう、ですか…?」
「本当だから。ごめんね。許してくれる?」
「僕、こそごめんなさい…っ…怖くなって…」

子供の子宮を外側から責めたてようとした久賀が悪いのだが、久賀のお願い事を中断せてしまった事に罪悪感を感じてしまい雪は泣きじゃくりながら久賀に許しを請うた。

「俺の方こそ本当にごめんね。今のは嫌いだけど、耳は? 耳は好き?」
「………う、ん…」

耳を犯されても、先程の強すぎる快感はなかったので、雪は徐に頷いた。
それを見て久賀はにっこりと、優しく微笑んだ。

「耳の続きしよう。ね?」

雪は頷くだけ頷く。
それを見た久賀は再度雪の右耳に舌を入れて嬲った。
久賀から腰を振られ軽く尻に硬い物を押し付けられて、その振動のせいなのか。短時間で受けた刺激で疲れたからか。雪は耳を犯されながら、意識が遠のいて行った。
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